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余命半年...。と言われたら? 雑記その12

ドキッとするタイトルで申し訳ない。私がそう言われた訳ではないので、誤解のないように。

8年前に、法人の理事長から「XXくん、がんで余命半年と言われたよ。」と通りすがりに話しかけられた。
理事長の表情は、そのせいか冴えなかった。
「理事長、みんな死ぬので、大丈夫ですよ。自分も後から行きますから。」と言った。
「そうか。」と表情が和み、笑っていた。
半年後に理事長は亡くなった。

12年前のお盆前に、菩提寺に卒塔婆を貰いに行ったとき、御前様の奥様が対応してくれて、話をしていた時。
「ここ1年、がん治療をしていたんです。結構大変でした。」と奥様。
「そうですか。辛いと良く聞きますね」と自分。
「でも、完全には治らないらしく、余命1年と言われています。」と落ち着いて話す奥様。
「….」
「私、そのことそんなに気にはしていません。」と、全て受け入れたような表情で語る奥さん。

夏の蓮根田が窓越しに見える本堂の座敷で、そう語る奥様に自分は感動した。すべてを知り、それを受け入れている彼女。素晴らしいと思った。

人は皆、生まれ。そして生き。死んでいく。例外なく。

余命XX年。と言われて、直ぐには受け入れられないかもしれない。
が、受け入れるしか無いわけで、あれこれジタバタしたくない。

そう思う。


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