【読書感想】V.T.R.
『V.T.R.』 辻村深月
これは辻村深月さんの著書『スロウハイツの神様』の中に出てくる作家チヨダ・コーキさんの著書、という名目で出されています。
本当はスロウハイツの神様を読んだ後すぐに読むべきだったのでしょうが(笑)
解説もスロウハイツの神様に出てくる、赤羽環です。
スロウハイツで出てきたあのチヨダ・コーキ。チヨダブランド。その小説が読めるなんて。後回しになっちゃってなかなか読めなかったです。
やっと読めました。
そんなに分厚くないので読むのにもあまり時間はかかりませんでした。辻村深月さんなのでやはり面白いしサクサク読んでしまいます。本を読む時間は限られるので時間になると、あーもうちょっと読みたいのにーってなってました。
※少しネタバレあります。
政府に認定されている殺し屋、マーダーのお話です。主人公がマーダーなので登場人物もマーダーです。でも主人公は名前だけのマーダー。殺しはしていない。それどころか女に食べさせてもらって食いつないでるヒモ男。ヘタレ。(笑)
「アタシの悪い噂が出回ると思う。でもアタシはあの頃から何も変わってない。ティーには信じていてほしいの。」
主人公ティーのもとに電話がなります。
以前付き合っていたアールという女。凄くいい女だったのに、アールに対して凄い悪い噂ばかりが出回っている。
主人公ティーはアールが気になってアールを探っていきます。
別れてからもお互いが愛し合っていた。アールもティーの事愛していたし、ティーもアールがずっと忘れられなかった。
なのにアールは死んでしまった。ティーの気持ちもSの気持ちもJもYもAもみんなアールが好きだったから辛かったと思う。
ペロッチに残っていたアールの姿VTR。
それを残していくなんてティーはきっと立ち上がれないと思った。
って悲しく続いてると思ったら最後びっくり。
えー!?伝説のトランス・ハイは君だったのー!?最後はまた伝説の殺し屋に戻ったのか!!
ストーリーはSF要素もあり面白かったし、
最後の赤羽環の解説も良かった。
スロウハイツの神様が懐かしく思えてきました。あの世界観好きだったからまたスロウハイツが読みたくなりました。
確かにRは環が憧れそうな女性像っぽい。
チヨダ・コーキの作品まで読めて、辻村深月さん本当に嬉しいです。ありがとうございます。やっぱり私は辻村作品が大好きです。早くまた次の作品を読みたいです。
ぜひ、『スロウハイツの神様』を読んだあとにこの『V.T.R.』読んでみてください(〃ω〃)
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