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コンタクト・インプロビゼーション・フェスティバル@チャン島(タイ)vo.1

3/9(土)~19(火)にタイのチャン島で開催されたCIフェスティバル「第9回Water & Land Festival」での体験について、永井美里がレポートします。

タイで開催されていますが、フェスティバルを主催してるのはロシアの人達です。最初はなぜはるばるタイで??と思いましたが、ロシア人がビザなしでいくことができる南国のタイは、旅行先として人気があるようです。

参加者の方もロシアからが多く、他にもウクライナ、オランダ、ドイツ、スウェーデン、イギリスなどヨーロッパから、そしてカナダやアメリカ、ブラジル、マレーシア、中国、台湾などなど、世界中から集まっていました。

年齢も若者から年配の方まで、CIの経験も初めての方から10年以上の方まで、とても幅広い方々が参加していました。正確な人数は数えていませんが全体で70人くらいだったと思います。海外のフェスティバルを数多く経験している講師に聞いたところ、海外では1000人規模の大規模なフェスティバルも開催されており、100人未満のフェスティバルは小規模なフェスティバルになるそうです。主催者からも「このフェスティバルは参加者全体で深まりを得られるように、人数を制限している」と事前に聞いていました。

主催チームの中には子どもや家族と一緒に来ているメンバーもいて、子どもも一緒にCIに参加することもありました。

こんなふうに、年齢や経験も違う多様な人が一つの場に集まり、ともに過ごすということ自体が、とても貴重なことだと感じました。

はじめて会う人達なのに、そこには一つのコミュニティとしての安心感や親密感があり、それと同時に、近づくのも離れるのもその時々の自分の気持ちにあわせて自由に選べる雰囲気があり、自然豊かな環境とともに、とても風通しの良い、心地い空気がありました。

今後noteにひとつひとつ書いていこうと思いますが、まずは10日間のCIフェスのプログラムの概要を書こうと思います。

最初に3日間、参加者全員が参加するCIのワークショップがありました。2日目からは水中でのCIへのイントロダクションとして「フリーダイビング」の講義があり、フリーダイビングとは何なのか、呼吸の仕方、水中で生じるからだの反応や仕組みなどについて、丁寧に教えてもらいました。人が溺れたり、水中で怖いと思うことについて「人が不安になるのは、知らないから」と、水中に入る前にきちんとからだの不思議や仕組みについて説明してもらい、水に入ることを怖がる必要はないことを教えてもらえたのは、とても勉強になりました。

そして1日目の夜から毎晩20時~23時はジャムです。23時を過ぎてしばらくするとジャムの会場や宿泊していたバンガローも含め、すべての電気が停まります(完全に消灯する前に2回ほど一瞬灯りが消え、そろそろだと知らせてくれます)。なので毎晩、電気が消えるのがジャムの終わりの合図です。

4日目~6日目は、午前中は朝8時に集合して2グループに分かれ水中でのCIワークショップがあり、午後は15時~18時で陸地でのCIワークショップがありました。

私達は、この時の陸地での初心者向けワークショップを担当しました。同時開催のLucaのワークショップは経験者向けと、一応レベル分けがありましたが、どちらに参加するかは各々が自由に選択する形になっていて、私達のグループは15~20名でほとんどがCIは初めて、または数回経験がある程度で、1年以上経験があるのは数名でした。

7日目はスケジュール的には「1日お休み」でしたが、夕方からゲスト講師のOlaがファシリテートをする「カカオ ジャム」が浜辺で行われ、ホットカカオを皆で味わい、水中ジャムをする人がいたり、焚火をたいたり、歌ったり(みんな楽器がひけたり、歌が上手だったり、驚きました!)思い思いに過ごし、踊っていたときとはまた違う皆の一面を知ることができました。

8・9日目はラボラトリーとなっていて、参加者が誰でも自分の興味のあることを提案し、興味を持った人同士で集まりリサーチができる日です。写真や映像の撮影プロジェクトを行う人、アクロヨガやボディ・ワークなど自分のスキルをシェアする人、島を散策する人、「ブラインドジャム」など特定のテーマをもってジャムやワークショップを行う人など、より小さなグループや個々人に分かれての行動になりました。
その中でも、朝はサイレントジャム、夜は通常通りの時間帯にジャムが開催されていて、皆で集まる場もセッティングされていました。

そして最終日は、クロージングサークルがあり、3人1組でそれぞれの体験を語り共有したあとで、1枚の紙に好きなように絵を書くということをしました。これは毎年やっているお決まりのプログラムだそうです。お互いの書いた絵を見あう時間もとても面白かったです。

そして全体で一つの円になり、ラスト・ジャムへ。ジャムの終わりの時間が決まっているのではなく、最後はオープンエンド。それぞれが自分のタイミングにあわせて、終わりを見つけていきました。そのオープンエンドな終わり方は、フェスティバルの余韻を残しつつ、ゆるやかに日常に戻る感じがあり、とても素敵だなと思いました。私達はお昼の船に乗り帰国しなければいけなかったので、名残り惜しさを感じながらも、時間を見て荷造りに部屋に戻りました。

そして予定よりも少し早めに到着した船にあわてて乗り込み、皆に暖かく見送ってもらい、帰路につきました。

全体のプログラムの流れはこんな感じでしたが、これ以外にもたくさんの出来事がその時その時の流れから生まれてきて、1日1日がとても濃密でした。今回のフェスティバルを通じて学んだこと、感じたことはとてもたくさんあるので、それぞれトピックをたてて、これから随時noteに書いていきたいと思います。書きたいことすべてを書き上げるまでには時間がかかりそうですが、興味にそって読んでもらえたら嬉しいです。

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