見出し画像

【書評】思考停止から抜出し、トラクションをつかむ 『TRACTION スタートアップが顧客をつかむ19のチャネル - ガブリエル・ワインバーグ&ジャスティン・メアーズ』

画像1

トラクションをつかむ19のチャネル
成長する兆し、指標の飛躍的な増加を「TRACTION(トラクション)」と定義している。
本書では、名の知れた代表的なスタートアップの情報をもとにトラクションをつかむ19のチャネルについて紹介している。
私たちは、新たな挑戦を始める際、目の前の小さな一歩から踏み出すわけだが、二歩目、三歩目を進み始めたとき、急速に鈍足になる。立ち止まる。
その背景には、気持ちが萎える何か要因があるのだが、最初のうちは猪突猛進をしていくうちにPDCAを回してく場面に直面することが往々にしてあるはずだ。
その一助として、トラクションをつかむ19のチャネルに注目したい。

チャネルに対する先入観を捨てる
前提として、チャネルはいつか陳腐化し、飽和する。
トラクションをつかむには、チャネルを理解する必要がある。
普段、対人商売をするから近隣の商圏が重要であり、オンラインは苦手だし、お客さんはあまり見ていないから使わなくて良い、なんて判断をしようものなら著しい機会損失を招いているということだ。
また、いまさらこんなチャネルなんて誰も使わないよ、なんて先入観も避けて欲しい。
一側面だけで判断しては、チャネルの価値や相乗効果の可能性を見落とし、結果、トラクションを見逃す事態に自ら招いてしまうことになる。
小規模のテストを繰り返しながら常にチャネルの活用と数値判断を行い、PDCAを回していくことでヒントを掴む環境構築が重要である。

チャネル内でフレームワークを作り、トラクションをつかむ
チャネルはフォーマット化されているわけではない。
特性があり、業種業態によって成功パターンはあるが、普遍的な傾向と変化し続けるものが散りばめられている。
また、主となる戦略チャネルがあったとしても、新たなトラクションを見つけていくという行動なくして成長は見込めない。
一つ一つのチャネルにおいて、新たな企画をかけ合わせトラクションをつかむ場合もあれば、チャネル間をかけ合わせる様な手法も出てくる。
柔軟な思考と知識のシェアでチャネルの使い方は深度を上げることも出来るし、広げることも可能だ。

知識の共有で思考停止から抜け出す
営業を通じたアライアンスの構築、カンファレンスやパーティのようなイベントを通じたコミュニティづくり、オンライン・オフラインでのコミュニケーションの場を用いた知識共有といったヒト同士をつなぐ方法で思考を進化させることは最もクリエイティブであり、可能性を感じさせる方法だ。
既存のチャネル一つ一つが専門性や特徴があり、それらを活用することも重要な一手ではあるが、新たなチャネルを発見し、トラクションを掴むことが出来れば頭ひとつどころか、何個も抜けるチャンスがある。

『TRACTION スタートアップが顧客をつかむ19のチャネル - ガブリエル・ワインバーグ&ジャスティン・メアーズ』



このマガジンは、堀江貴文イノベーション大学校(HIU)の会員による、ホリエモン万博およびホリエモン祭の活動をお伝えします。