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ニュアンス

社会人に成りたての頃…。

配属された部署の上司がとても気さくな方で、仲良くさせて頂いた記憶がある。

本当にお世話になって、社会人一年目の右も左も分からない状態の時に、この方が直属の上司で良かったと今でも思う。

そして、その上司の方で忘れられないことがある。

特に良いか悪いかを言うつもりではないが、まあ指示語「品詞」の多い方でありまして…。

俗に言う「こそあど言葉」ってやつか。

これ、それ、あれ、どれは指示代名詞で、連体詞はこの、その、あの、どのみたいな感じだったか。

上司と会話をしている際に、これってどれですか?

みたいな事を最初の頃はよく聞き返していた記憶がある。

きっと聞き返されるのもエネルギーのいる事だ。

たまに悟るのも仕事のうちだぞ、っと冗談で言われてたっけ(笑)

おいおい、なんて内心思ってたりしていたが一年も経つと、段々と理解してきている自分がいるのもまた事実だった。

きっと仕事や周りの状況を理解してきた事と、上司の言葉の言い癖や言葉のニュアンスみたいなものが分かってきたからだろう。

いやはや、懐かしい思い出でございます。

それにしても、この「こそあど言葉」という言葉はある意味日本語の利便さを、究極的に追及した結晶のような言葉ともたまに思う。

あっちと言えば、あっちだし
こっちと言えば、こっちだし
それと言えば、それだし
これといえば、これだし
どれと言えば、どれ…。

このままこうやって書き続けていくと、詩みたいなものになるんでそろそろ止めておきます。( ;∀;)

っとまあ言葉のニュアンスは、この短い文字で伝わるのは何とも便利なことではないかと思いもする。

方角を指し、距離感を示し、物を具体的に述べなくても聴き手に言葉のニュアンスが伝われば伝わるのである。

何と素敵かな、日本語。

便利な言葉ではある。

あるが…

やはり具体的に言葉として表すことも、必要な事柄であるのも間違いない事実。

こうやって文章を起こすことも具体的に言葉として表す訓練ともいえるのではなかろうか。

心情や事柄を言い表す力や、表現力を磨くうえでもなるべく嚙み砕いて言葉にする力も、養っていかなければならない。

そして、全ての人が…とは言わないし、きっとそうじゃないと思う。

そんな人もいる程度に思って頂けるとありがたい。

自分がある程度年齢を重ねてきた時…。

不思議と喋る言葉に「こそあど言葉」が多くなっていることに、ふとした瞬間に気付くことがあった。

あれを…
それを…
そっちに…
あっちに…

いや~

年齢のせい?(笑)

いや、それは違う。

なのでそんな人もいる程度に思って下さい。

主語がパッと思い浮かばない場合に、この言葉の魔力は素晴らしいものがある。

相手さえ理解してくれれば通じるのである。

そっちですね!

何て返されたら尚更「こそあど言葉」の力の偉大さを感じざるをえない。

今ならあの時の上司の事が、年齢を重ねてからよく理解できるようになった気がする…。

何て書いているが、学生時代の仲良かった先輩と久しぶりに再会したときに、そんな事を話していた記憶がある。

言葉がパッと出てこないから、「こそあど言葉」が増えた気がする…。

いや~、分かりますよ!! 先輩!

何て吞みながら話していた…。

繰り返しますが、そんな人もいるんだ程度に思っていただければ(笑)

それが悪い事とは思わないし、通じれば…

っとは言っても言葉を考え、思考を整理して言語として表現することも、何となく自分には必要なことなのかなとは思う。

なので上手く「こそあど言葉」を使いながらも、自分の思いを、頭に渦巻いているものを言葉として表す事も意識しないといけない気がする。

結局両方とも重要なのだ。

そして、言葉のニュアンスを嗅ぎ取る能力もまた重要なことだとも感じる。

使い方が違うかもしれないが、「一を聞いて十を知る」みたいな感じかな?

まあ、日本語ってのは奥の深いもんですよね~。

「こそあど言葉」…

自分は今京都に住んでいる。

言わずと知れた関西圏内。

関西圏内にお住まいの方々は、きっと今年に限ってとある「こそあど言葉」をよく耳にしていらっしゃるのでは?

アレです、アレ…。

調子良いですが、今年はどうなんでしょうね。

アレ…。

っと書いてますが、自分はにわかなんで何かスミマセン"(-""-)"

っとはいえ気にならないと言えば嘘になる、アレの行方!!

今年はどうなるのか!

そして、アレで通じる日本語の魅力もまた素晴らしきことかな。

アレは、あっち側ではなくこっち側に行くのか、はたまたどれにアレはどうなるのか。

書いてて楽しくなりますね(笑)

日々の全ての日本語を大切にしつつ、生活を過ごしていこうと思う今日この頃…。


記事を最後まで読んで頂き誠にありがとうございます!






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