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セールス/プリセールスの活動-初回訪問

はじめに

前回、ERP導入における成功の鍵は、RFPや提案依頼内容の明確さにあり!というお話をさせていただきました。また、多少その内容が曖昧で不明確であったとしても、セールスやプリセールスが、お客様の抱えている課題や要求仕様を引き出して明確化するコンサルタント的な活動、言い換えればお客様に寄り添って、あるべき姿へリードするような活動を通じて、補完することができることもお話させていただきました。
今回から数回に分けて、そのセールスやプリセールの活動を引合から提案、クロージングまで順を追って整理したいと思います。

セールス/プリセールス活動の原点


通常、ERPや基幹システム導入案件は、口を開けて待っていたら獲得できるものではなく、適切なマーケティングやプロモーションを経て、まずはリードを獲得することになります。当然、リードは受注ではなく、受注できる可能性のある種なので、それをセールスやプリセールが水をあげて、雑草を取り除き、情熱を注いで大きく育てて行く必要があります。マーケティングやプロモーションもとても大切なプロセスなのですが、セールスやプリセールスのそうした活動こそが、ERPや基幹システム導入に向けた原点とも言えます。

初回訪問の目的/準備/進め方

お客様とのアポイントが取れて、初回の訪問や打合せの実施となれば、掴みはOKとなるように、入念に準備して臨むことになります。この初回訪問や打合せの目的、準備、進め方などのポイントを整理したいと思います。

目的

お客様視点では、今後のソリューション選定活動、我々のようなベンダー視点では、今後の提案活動をそれぞれスムーズに進めるためのファーストコンタクトとなります。特にベンダー視点で言えば、お客様をよく知り、お客様に我々をよく知っていただくことが一つの大きな目的となります。
これは当たり前のことですが、その当たり前ができない方々も多いようで、そうなると2回目以降の打合せや提案がなかなか進まない事態に陥ってしまいます。つまり、2回目以降の提案シナリオも想定して、あるいはその提案シナリオもお客様に提示した上で、次のアポイントを取り付けることも大きな目的となります。

準備

お客様のホームページを参照して、できる限りのお客様情報を収集します。会社概要、ビジネスの内容、業績などなど。できれば帝国データバンクやリスクモンスターなどで企業情報を入手できると尚良しだと思います。さらに、マーケティングやプロモーション活動の中で入手できた情報があれば、それもセールスクオリフィケーションの材料として収集、把握しておきます。

また、初回訪問用の資料を準備します。自社の会社概要、提案予定のソリューションの概要や導入事例、クオリフィケーションのためのお客様への質問事項、次回以降のソリューション選定や提案に向けたスケジュール案、その他自社を知っていただくために有用な情報などを資料に纏めます。特に、導入事例については、お客様と同じ業種業態の導入事例が説明できると尚良しだと思います。ちなみに、ソリューションの内容については、資料ベースの概要にとどめて、チラ見せ状態にするのが良いと思います。それが次回以降のアポイントを取り付けて関係構築のための打合せ回数を増やすことにも繋がります。例えば、2回目で概要デモンストレーション、3回目以降でコアシナリオデモンストレーションなど、提案シナリオも想定しておきます。

進め方

実際の初回訪問では、準備した資料を基にアジェンダに従って、会社概要、ソリューション概要、導入事例などを説明することになりますが、その説明においては、できる限り一方的な説明に終始しないように、双方向のコミュニケーションをベースとしたファシリテーションを心掛けましょう。そうしてお客様の心を掴んで行けると良いですね。

また、おそらくある程度の説明が終わったら、Q&Aやディスカッションになるかと思いますが、ここがセールスクオリフィケーションを実施する上で、最も大切な時間になります。リードの質や今後の進め方を検討、評価する上で、お客様からどのような情報を引き出すべきなのか、特に重要なのは、Why Change?Why Now?Why this solution?と、BANT(Budget(予算、イニシャル、ランニングのそれぞれ)、Authority(決裁権や決裁プロセス)、Needs(ニーズ・需要)、Time frame(導入時期))になります。

その他、今回のスコープとなるビジネスの概要、業務の流れ(商流、物流など)、業務課題、システム課題、システムに期待するポイント、システム利用ユーザー数、競合他社の提案状況、採用検討の重視ポイント、プロジェクト成功の評価基準などもヒアリングできると、次回以後の提案活動における有益な情報となります。特に課題については、その原因とともに、金額や時間など定量的に確認できると良いですね。

最後に、今後の進め方やマイルストーン次回の打合せアジェンダやスケジュールを明確にして終了となります。

セールスクオリフィケーションは、かなりお客様の内情に踏み込んだヒアリングが必要となりますので、初回訪問で全ての情報を引き出すのは難しいと思います。打合せ回数を重ねる中で、お客様とある程度の信頼関係を構築しつつ、適切なタイミングでヒアリングできれば良いかと思います。結局、最後はお客様との信頼関係の上に全てが成り立つのだと思います。


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