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【あなたの農業がなぜ儲からないのか】農業ってもっと儲かると思ってた…

【3代目の果樹農家が農業でどのように利益をしていくのか、学んできたことを書き出していくブログです。新規就農を希望している人、2代目の農家、もっと農業で利益を出したい人向けのブログです】

柿

私は静岡県の浜松市浜北区で柿を作っている果樹農家の長男として生まれました。特に不自由することなく生活をし、高校を卒業すると農業の大学、東京農業大学に行くことになりました。私には姉もいて、姉も2年早く高校を卒業して東京の専門学校に通っていました。


東京での大学生活は奨学金をもらっていたのと両親からの仕送りがあり、アルバイトをしなくても(贅沢をしなければ)暮らしていけました。大学で農業や植物生理学、昆虫学の勉強をしていた私は(嘘です。遊んでいました)「将来は実家を継いで農家になればいいや、姉と私を大学に行かせるだけのお金が儲けられるみたいだし。でも社会も経験してみたいし、まずは就職しよう」と考えていました。


そこで農業系の企業で3年間営業として働き、2012年にその会社を辞めて
自分の家に入りました。最初の内は父のもとで農作業をしていましたが、
私は、もう経営者気取りで

「農業は機械化をしないといけない」
「直売所がおんぼろだからもっと新しいのが欲しい」
「ホームページも新しくしなきゃ」
と、どこかで聞きかじった話を自分の考えのように話しながら
実際にお金を出してくれる現経営者の親との相談もそこそこに経費をバンバン使っていきました。

そこから2年間は自分のやりたいようにお金を使って農業経営(?)
のまねごとをしてきました。そうして自分勝手な農業ライフを満喫しているとあるとき転機が訪れました。

その年の柿はとても豊作で山いっぱいに柿の実がなっていました。収穫作業もいっそう大変でみんなで一生懸命に収穫しても追い付かず、アルバイトの方を沢山雇って収穫をしました。

朝はスーパーへ出荷、昼は収穫と選果、夜は市場出荷と遅くまで受注作業をして、へとへとになるまで働いていっぱい出荷しました。


「こんなに忙しかったし、むちゃくちゃ頑張ったのだから、今年はかなり利益でただろうな」


と思っていましたが、その年の青色決算書をみて驚きました。
「全然儲かってない!!むしろ去年より減っている!」
収穫量は昨年の2倍ほどあったのにも関わらず、なぜか利益が下がっているのです。

「なんでだよ。あんなに一生懸命働いたのに!」
すごく腹が立ったのと、落胆したのを覚えています。自分では一生懸命やったつもりでしたが、すべて空回りだったと感じたからです。
利益150万、それが経営者が受け取る金額でした。年収150万円、、、、
農業ってもっと儲かると思っていました。

ここから私の農業経営の第一歩が始まりました。

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