転ばせる子育て

先日、家族で駒沢公園に行きました。

公園には大きな広場がありますが、残念ながら石畳です
(広いのですが、固いので、転ぶと痛そうです)。

パパとママと長男(4歳)と次男(1歳4ヶ月)で行きました。

パパとしては珍しく、次男と遊んでいました。次男は、トドラーなので、よちよち歩き(もう、ほとんど走っていますが)をしています。歩いているところを見ていると、かわいいですが、度々転びそうになります。

次男を歩かせていると、次男がつまづきました。

私は、「ふふん」と微笑して、視線を次男にやります。周りにはたくさん人がいて、「はっ」という心配の目線が次男とパパに浴びせられます。次男は手をついて転んでしまいます。そして、2秒ほど後に、何も無かったように立ち上がります。周りの人は嫌悪感を少し含んだ視線を私に送ります。私は、意に介しません。なぜなら、うちの自慢の息子達は、歩いていて転んでも、ちゃんと上手に転ぶし、自分で何事もなかったかのように、立ち上がると信じており、その事に自信があるからです。

背景には、私の哲学と準備があります。

子育てとは、子どもが自立する事が目的である

そのためには、
・子どもは自分のことは自分で出来た方が幸せである
・失敗は人生につきものである。
 子どもは、失敗から自分で立ち直ることが出来る方が幸せである
・子どもは、大きな失敗を避けるため、小さな失敗をたくさんすべきである
・子どもは、小さな失敗を平気でする勇気と自信を持つべきである

この事を端的に示すのは、「転んでも自分で起きる」ということで、このための訓練と環境を出来るだけ整えているつもりです。

ちなみに、我が息子達がつまづいて転ぶのを私は注意深く観察しているのですが、長男も次男も実に既に上手に手をついて転びます。必ず、顔の前に手をついて転ぶのです(私と違って、なんと運動神経の良い事でしょう!)。

いろいろなところで息子達が転ぶのを見守っているのですが、相当危ないところ以外では、手をついて転べば、怪我をすることはまれです。手をついて転べばあまり痛くないのか、泣く事もないですし、怪我をする事もありません。息子達は転び慣れているので、すぐに立ち上がり、何事も無かったかのように再び歩き出します。これぞ、レリジエンスというものでしょう。

転ばせる子育てには、小さな頃の訓練が必要です。

まず、我が家では、柵の中で赤ちゃんを育てません。危険な場所の周りに柵があり、赤ちゃんは基本、放し飼いにされています(テレビの周りなどに柵があり、独立型のキッチンの前にはゲートがあります)。(和室とリビングがつながっている部屋に住んでおり、子どもは和室で寝ているのですが)、リビングの床には、クッション付きのコルクマットが敷き詰めてあります。次男はしょっちゅう部屋で転んでいますが、頭を打ってもあまり痛くありません(もう家では滅多に頭をうちませんが)。

また次男は家をおもちゃで散々に散らかすのですが、危ないと言う理由で片付ける事はありません。なので、よく次男は家のおもちゃにつまずいて転んでいます。その時に手をついて転んでいます。

(妻と息子達が)和室に布団を強いて寝ているのですが、長男も次男もよく布団の上で遊んでいます。あまり良くないのですが、掛け布団に向って飛び込んで遊んでいます。当然、手をついて飛び込むことになり、これは、転ぶためのよいトレーニングになっているような気がします。

長男はよく幼稚園の園庭で遊んでいるのですが、土の上でも良く転びます。しかし、不思議にしっかり手をついて転んでいるので、我が息子ながら上手な手のつき方に非常に感心をしています。次男も同様に、近所の公園の土の上を歩き、転んで手をついています。

逆に、階段の上や机の上等、危ないところにいくことには気をつけています。大けがをするリスクがあるところには行かせないようにしています。同様に、車がたくさん通る道路では歩道を歩かせる事を徹底しますし、事故が多い駐車場で次男を歩かせる事も無いです。危ない場所を長男が歩く時は、パパかママと手をつなぐことにしています。

このような準備の積み重ねの上に、子どもと公園に行くと、子どもが転ぶのを安心して見ている事ができます。そして、転んでも何事も無かったように力強く立ち上がる長男と次男を見るたびに、「この子達は良く育っている」と確信しております。



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