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あれから半年。『エラーゲームリセット』はどう変わったか

「ゲーム会社『セガ』に支配された世界で、セガの名作ゲームを擬人化した少女『キャスト』たちを仲間にセガに立ち向かう」というパワーワードしかないあらすじと、『ニーアシリーズ』『ドラッグオンドラグーンシリーズ』などの作品で人気を集めるゲームクリエイター・ヨコオタロウ氏を制作陣に迎えたことで話題となったセガ発のスマートフォンゲーム『エラーゲームリセット(エラゲ)』の稼働から約五ヶ月。
公式は早くも一ヶ月後に迫るハーフアニバーサリーイベントを告知しており、ハフバすら迎えられずに死んでしまった『サクラ革命』と同じ轍を踏むことは、なんとか回避できたようである。

しかし、いちプレイヤーから言わせてもらえばそれは「エラゲが優れたゲームだから」だからではなく、「セガという太い実家があるから」というだけの理由にすぎない。

稼働直後、僕はエラゲという作品を評したnoteを執筆した。

そのnoteで、僕はエラゲをこのように総評している。

「ゲーム部分は面白い。だが、その面白さをあまりにも薄味なストーリーと不便な育成面が台無しにしている」
今のエラゲを一文でまとめるとするならばこうだ。

エラゲは今日までの5ヶ月で細々とした問題点を修正・改善してきたが、断言すればこのゲームを低評価たらしめる根本的な問題は何一つ修正されていない。
このゲームでしか味わえない面白さはあるし、問題点を加味しても決して「クソゲー」と言えるほどのクオリティではないものの、群雄割拠のレッドオーシャンであるスマートフォンゲームの世界で生き残れるような強さは本作にはなく、セガのバックアップがなければとっくの昔にサ終していてもおかしくないと思えてしまうほどだ。

このnoteでは、サ終した時に向けて記録を残す意味合いを兼ねて、前回に続いて個人的な『エラゲ』評を述べていきたいと思う。
「結局エラゲとはどういうゲームなのか」と気になっている人の参考になれば幸いだ。
詳しい用語・システムの解説は前回のnoteに譲るので、そちらと合わせて読んでいってほしい。

あくまで「個人的」なのであんま鵜吞みにはしないでね。
内容の説明に際して、他のスマホゲームとの比較が多くなることに注意。


◆問題点・ストーリー編

前回のnoteで僕はエラゲのストーリー面を「薄い」「このゲーム最大の問題点」と評し、ストーリーの評価をこう締めくくった。

総じてシナリオ面は、『ヘブバン』や『ブルーアーカイブ』、『ウマ娘プリティーダービー』といった昨今高い評価を得ているシナリオ重視のゲームとは真逆のパッとしない出来で、評価面でのガンとなっている。
正直に言えば「ヨコオ氏はそこら辺のライターに名義を貸しているだけなのではないか?」と疑ってしまう。
無論、「5章まではほんのジャブで、これから『ヨコオ節』を炸裂させますよ!」というストーリー展開が待っている可能性はあるだろうが、それにしてもあまりにも5章までに、プレイヤーを引き付ける「フック」になるものがなさすぎるのは問題だろう。

その後、エラゲはメインストーリーに3度の更新が入り6・7・8章が実装、ストーリー付きのイベントが6度開催された。
僕は「さすがにこの(5章までの)クオリティのままストーリーが進むことはなく、多少は改善されるだろう」と楽観していたが、エラゲは期待を裏切り、今なおコンドームのように薄い、黎明期のソシャゲのようなストーリーを展開し続けている。
上記したようなストーリー重視のゲームが好評を得ている現在のスマートフォンゲーム界においては、この一点だけで致命的な欠点と言ってもいい。

【メインストーリー】
前回のnoteで、僕は「メインストーリーには決まったパターンがあり、ほとんどのストーリーはそのパターンをなぞって進行する」と述べた。そのパターンがこれだ。

プレイヤーの身に危険が降りかかる or 世界に異常が発生する

リボン「この問題はあのゲームのキャストの仕業に違いありません!倒して歴史を修正しましょう!」

キャストのもとに向かってバトル、倒してキャストを浄化

キャスト「おれはしょうきにもどった!セガを倒すために協力します!」

リボン「これで仲間が増えましたね!世界の異常も修正されました!」

後に実装された6章以降のストーリーも、残念ながらこのパターンを踏襲してしまっている。

・6章
「ゲーム会社・タイトーが覇権を握り、キャスト『アルカノイド』によって支配される世界」にプレイヤーたちが攻め込んでいく…というパターン破りの導入からスタートする章。
タイトー世界の国家元首であるCアルカノイドの「自分で苦労して作った世界をブッ壊すときが一番ゾクゾクする」という、「ブロックを”破壊”するゲーム」である原典のゲームシステムを反映した迷惑極まりない野望は面白かったものの、結局最後は「倒して浄化したら歴史が修正されて全部解決しました」といういつものオチに帰結してしまうため、せっかくのパターン破りもあまり効果を発揮していない。

・7章
タイトーの支配する世界から元の世界に帰還したら、キャスト『バーチャコップ』が世界をディストピアSFのような管理社会に改変していたので、バーチャコップをぶちのめして世界を元に戻しました。以上。
本当にそれ以外言うことがない、先に述べた「エラゲのパターン」通りの極薄シナリオ。Cバーチャコップの「民衆は身勝手だから、強い者によって管理されたほうが幸せなんだ!」というSFで親の声より聞いた主張を聞いたときは思わず笑ってしまった。

SFで親の顔より見た理屈

【イベントストーリー】
5ヶ月の間に6つのイベントが開催されたが、こちらもメインストーリーに負けず劣らず薄味かつワンパターン。
クリエイター/パフォーマーの「私を『推す』と決めたなら最後まで推してほしい、推し変したり飽きたりしないでほしい」という身勝手だが切実な願望をテーマにした『リッジレーサー』イベント「共鳴する好敵手」など良い着眼点のイベントもあったが、それ以外のイベントは「対立する平行世界から侵略のためセガ世界に派遣される」「キャストの意志でセガ世界にやってくる」など導入の違いはあるものの、イベントの主役であるキャストが悩みを抱えたことでカソード化し、それを最後にプレイヤーたちが浄化してめでたしめでたし、というパターンを、毎回使いまわしている。

「プレイヤーがカソード化したキャストを浄化してめでたしめでたし」というオチも問題で、浄化される側のキャストの、浄化に伴う心の動きなど心理面の描写が殆どなされないまま、戦闘を終えたらサクッとアノードに戻って「おれはしょうきにもどった!迷惑かけてごめんね!」で終わってしまうため、感動もクソもない。
最新の『エレベーターアクション』イベント「華麗なるスパイ、唯一無二の相棒」に至っては「セガ世界を荒らし回っている、タイトー世界から来た『エレベーターアクション』と戦って浄化して終わり」といういつものパターンをさらに水に薄めたような味わいで、苦笑いするしかなかった。

◆ストーリーの不出来さが引き起こすガチャの機会損失

この「薄味なストーリー」は、エラゲにとって無視できない大問題を引き起こしている。それが「プレイヤーが課金してガチャを引くであろう機会を損失している」ということだ。
プレイヤーがソシャゲ・スマホゲーのガチャを引く動機は「自軍を強くしたい」という理由もあるものの、大きい理由はストーリーにおいて魅力的なキャラクターを発見したから、もっと言えば「惚れたから」である。
「このキャラクターと一緒に旅をしたい・世界を救いたい」という感情は、人の金銭感覚を破壊してガチャを引かせる強烈なパワーがある。

わかりやすい例が、シナリオとキャラクターで食っているスマホゲーの最右翼である『Fate/Grand Order』だ。
第2部6章「妖精円卓領域 アヴァロン・ル・フェ」を例に挙げる。
現在のFGOは「地球上に発生した、今の世界とは異なる歴史を辿った7つの異世界『異聞帯』とその支配者『異聞帯の王』を打倒して異聞帯を消滅させ、正しい人類の歴史を取り戻す」という物語が展開されており、6つ目の異聞帯「アヴァロン・ル・フェ」では、異聞帯の王「モルガン」と、その配下の3人の騎士「妖精騎士」との戦いが繰り広げられる。
プレイヤーは奈須きのこの描く重厚なストーリーを追ううちに、モルガン及びモルガン陣営には異聞帯を守るという信念やプレイヤーと敵対するだけの理由、何より濃いキャラクター性があることを発見し、倒すべき敵であるはずのモルガン陣営のキャラクターにも感情移入していくことになる。
そしてシナリオ終盤で、プレイヤーたちとモルガン陣営は「真の黒幕」と呼べるキャラクターの計画の上で動かされていたことが発覚し、その「真の黒幕」の計画に沿って、モルガン陣営のキャラクターは全員、非業の死を遂げる。
強くモルガン陣営に感情移入していた読者は絶望に叩き込まれ、そしてシナリオが終わると同時にガチャ画面に走った。FGOでは、敵として登場したキャラクターも大抵はガチャに実装され(厳密にはガチャで引けるのはストーリーに登場したキャラクターとは別人なのだが詳細は割愛)、自軍に迎えることができるからだ。
「彼女たちを救いたい」「せめて、幸福な第2の生をもたらしたい」。こうした感情が、キャラの強弱や自軍の強化云々を置いておいて多くの人に大金を払ってまでガチャを回させたのだ。
それほどまでに、ストーリーの、キャラクターの出来の良さはゲームの寿命に関わる最重要要素であるガチャの回転数に直結する。

ストーリー・キャラクターともに極薄のエラゲはそうした「ストーリーからガチャに続く導線」がない。
もちろん、「自軍を強くしたいから引く」「イベントをより高効率で回したいのでイベント特効キャストを引く」というプレイヤーもいるのでガチャへの導線が完全に絶たれているわけではないが、『FGO』『ウマ娘』『原神』などの、シナリオに力を入れた令和のスマホゲーム界のトップランナー達と比べて、ガチャへの導線が細いのは間違いないだろう。

一応、他のゲームにはないエラゲならではのガチャ導線はある。
エラゲに登場するキャラクター「キャスト」は、冒頭に述べた通りゲーム会社が過去に作ったゲームから生まれたという設定があり、過去に各社のゲームに熱中していたプレイヤーが「かつての青春のゲームだったので、思い入れがある」という動機でガチャを回す、という独特のガチャ導線が作られている。
SNS上でも、「キャストのモデルになったのが自分の青春のゲームなのでガチャを引いた」というつぶやきをよく見かける。
ただ、この導線も太いとは言い難い。なぜなら現状実装されているゲームの殆どが今やニッチになってしまったレトロゲームだからだ。『ぷよぷよ』『ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド』『ストリートファイターⅡ』あたりはいいとしても、『ボナンザブラザーズ』『デイトナUSA』『獣王記』と言われても、基本無料スマートフォンゲームの主な客層である若年層には届かない。喜ぶのは僕のようなかつてのセガっ子か、ウルフ・ガンブラッドだけだ。

ウルフ・ガンブラッドさん

依然としてストーリー面は、最優先で改善されるべきこのゲームのガンと言っていい。
ヨコオさん、頼むから『カミエラビ』だけじゃなくてこっちでもやる気出してください。

◆問題点・育成編

前回のnoteでは僕はキャストの育成関連のシステムについても問題に挙げ、特に装備アイテムの「アクセサリ」を中心に「入手・育成の両面で難がある」と評した。
こちらも現時点ではほとんど改善がなく、このゲームの短所になっている。

おさらいをすると、このゲームでキャストを強くする育成要素は
・「レベル」
・専用のアイテムを消費してキャストの戦闘力を上げる「グレードアップ」
・専用のアイテムを消費してキャストのスキルの強さを向上させる「スキルレベル」
・装備することでパラメータを強化すると同時に固有の能力を与える「フィギュア」
・5箇所に装備可能で、装備個数によってキャストに固有の能力を与える「アクセサリ」
の5つがあり、それぞれ専用のアイテムを消費して強化を行う。

レベルはいい。デイリークエストなどを消化していれば自然と経験値アイテムは溜まっているからだ。スキルレベルも、各ロールごとに一種ずつ用意されたスキル強化アイテムを集めていけばいいので、この手のゲームとしてはかなり楽でよい。
問題は残る3種の育成システムにある。プレイヤーはゲーム攻略の上で5属性に有利なパーティを組み、それぞれに対応するグレードアップ用アイテム・フィギュア・アクセサリーを用意して育成しなければいけないのに、消費するAP量に対して獲得できるグレードアップ用アイテムと、フィギュア・アクセサリ用の強化素材の量が見合っていないため、なかなか育成が進まない。

問題なのが前回も指摘したアクセサリの入手・育成手段。
アクセサリは「開発部ダンジョン」と呼ばれる専用のクエストで収集する必要があるのだが、この開発部ダンジョンはアクセサリ、アクセサリ強化アイテムを含む雑多なアイテムがまとめてドロップする仕様になっており、加えて開発部ダンジョンは1周するのに150スタミナ(プレイヤーレベル50時の最大スタミナは107)を要求されるため、課金してスタミナを購入しないとなかなか育成が進まない。
またアクセサリには部位ごとに異なる、ステータスを強化する「メイン効果」と、アクセサリをレベルアップするごとにランダムで解禁される「サブ効果」があり、キャストを強くするには、確率と戦ってサブ効果を「厳選」する必要がある。
当然、似たゲームシステムの『原神』のように、「攻撃向きのアクセサリーなのに、サブ効果が全部防御向け」などの悲惨な事故も起こりうる。

エラゲに似たシステムであり、エラゲが影響を受けたであろう原神が、ユーザーに「育成がしんどい」と言われつつも許されていたのは、エラゲにある「属性の有利・不利」というシステムがなかったからだ。
原神は「元素」という一見すると属性相性のようなシステムはあるものの、これは「違う元素の攻撃を組み合わせると様々な効果『元素反応』が生まれて、敵を効率的に倒すことができますよ」という属性相性とは似て非なるシステムだった。このため、プレイヤーは一度「任意の元素を組み合わせた元素反応を軸としたパーティ」を完成させてしまえば、少数精鋭でもゲームを問題なく進めることができた。
一方エラゲは5属性の属性相性があり、それらに対応するパーティを組むために複数のキャストを用意・育成しなければいけないため、育成関連の問題点がより重くユーザーにのしかかってしまっている。

普通のスマートフォンゲームでは、こうした育成面を定期的に開催される「イベント」が補ってくれるのだが、イベントにも問題があり、育成面をフォローしてくれているとは言い難い。詳しくはイベントの問題点の項で後述する。

◆問題点・イベント編

現在、エラゲには「イベント(箱イベ)」「クラウドイベント/カオスクラウド」「RAIS」「開発課コロシアム」の4種のイベントが存在している。

・イベント(箱イベ)
イベントクエストを攻略することで獲得できる「警戒値」を貯め、警戒値を消費して挑めるボスを撃破して「ジャンクデータ」を獲得し、ジャンクデータを消費して「イベントガチャ」を回し各種アイテムを手に入れる…という、他ゲーで言うところの「箱イベ」「ボックスイベ」に相当するイベント。
イベントガチャにはイベント限定の配布キャストと特定の低レアキャストの「ピース」(『ブルーアーカイブ』で言うところの「神名文字」)が含まれており、イベントガチャ を回すことで配布キャストをどんどん強くできるのがウリのイベント。

スマホゲーにはよくあるシステムのイベント…ではあるのだが、正直「配布キャストが入手・強化できる」以外は旨味が少ないイベント。
普通、この手の箱イベには箱に育成アイテムが入っていて、回せば回すほど育成が楽になる…はずなのだが、エラゲの場合、「ピース」以外の入手アイテムがとんでもなくしょぼい。
具体的に言うと「ピース」「セガクレド(資金)」「経験値アイテム」「低級の『グレードアップ』用アイテム」が入っている。
つまり、イベントガチャをいくら回してもスキルレベル、フィギュアの育成、アクセサリの育成には一切寄与しない。それを抜きにしても、毎日コツコツログインしていれば手に入る経験値アイテムと、低級のグレードアップ用アイテムしか手に入らないので、実質ボックスガチャは育成に全く寄与していないと言っても過言ではない。

他の問題点に隠れがちだが、これは結構大きな問題だと思う。

・クラウドイベント/カオスクラウド
専用の「クラウドスタミナ」を消費してイベントステージをクリアし、イベントステージの一定数クリアで手に入る「アクセスキー」を消費して挑めるボーナスステージ「カオスクラウド」に挑戦する…というイベント。
カオスクラウドをクリアすると、星3キャストのスキルをさらに強化できるアイテム「スキル解放コード」が手に入るほか、フィギュア・アクセサリ用の育成アイテムが手に入る。

これは特に問題のないイベントだと思う。
スタミナを消費せずにフィギュア・アクセサリの育成を助けてくれるのがありがたい。

・開発課コロシアム
開発課(他ゲーで言う「ギルド」「クラン」)一丸となって、1日3回まで獲得できる「挑戦権」を消費してボスを殴りまくってポイントを稼ぎ、稼いだポイントの量を開発課どうしで競うイベント。ここで得た「開発課トークン」は、有用なアイテムと交換できる。

前述した「育成面のしんどさ」が表出するのがこのイベント。
ボスを殴って倒す爽快感のあるシンプルなイベント…と思いきや、このイベントには厄介な制限があり、一度ボスと対戦したキャストと、キャストが装備していたフィギュア・アクセサリは「ロック」され、日をまたぐまで使えなくなる。
これが「育成のハードルが高く、戦えるキャストを揃えられない」という問題と嫌な相乗効果を起こしており、相当育成を頑張らないとボスを殴るための手数が足りず、なかなか所属の開発課に貢献できない。
「フィギュア・アクセサリもロックされる」というのが嫌なポイントで、開発課コロシアムのためだけに同じような装備のセットをいくつも用意しないとならず、育成のハードルをさらに上げている。

キャストのロックは別にいいけども、装備のロックは本当にやめてほしい。

・R.A.I.S.
倒されるごとに強化されるボスを殴り続けて、スコアと交換アイテム「RAISトークン」を稼ぐシンプルなイベント。
このモード専用のコマンドとして「アナザーシフト」が存在し、アナザーシフトを発動するとパーティにいるキャスト全員の一斉攻撃で相手に大ダメージを与えられる。

開発課コロシアムに似た対ボスイベント。開発課コロシアムのような「ロック」などの制限がなく、開発課コロシアムより気楽に戦えるのはいい。
これも、クラウドイベント/カオスクラウド同様に現状ではあまり問題のないイベント。

ただ、キャストが同時攻撃するアナザーシフトの絵面がめちゃめちゃダサいのだけはなんとかしてほしい。

◆総評

僕は5ヶ月前
「ゲーム部分は面白い。だが、その面白さをあまりにも薄味なストーリーと不便な育成面が台無しにしている」
という評価をエラゲに下したが、5ヶ月経った今もエラゲはその評価を抜け出せていない。
もちろん、5ヶ月の間に細かいアップデートは入っている。しかし上記したように、根本的な問題点には全く手が入っていない。

前回のnoteでは「エラゲには自分の思い出のゲームが参戦するまで、何とか生き残ってほしい」と書いたが、正直今のエラゲには死相しか見えない。もともと「アーケードやメガドラ・サターンでノリにノっていた全盛期のセガを知るオジサン」というメチャクチャ狭い客層しか狙えそうにないゲームなのに、このクオリティではこの先、生き残れるとは思えない。

主な客層

そしてエラゲにとっては不幸なことに、エラゲを脅かしそうなスマートフォンゲームは今後もどんどんやってくる。
9月の時点で、ついにスマホに進出したアトリエシリーズ最新作『レスレリアーナのアトリエ』がサービス開始しているし、『原神』のHoYoverseが繰り出す新作ゲーム『ゼンレスゾーンゼロ』や「美少女版オープンワールド『GTA』」と評される『PROJECT MUGEN』、今月稼働予定の、世紀末の1999年を舞台に、時代を巻き戻す災害「ストーム」の謎に迫るスマホRPG『リバース:1999』など、今後やってくる注目作は数え切れない。それらを相手に、本作が勝てるビジョンは1ミリも見えてこない。

『サクラ革命』コースは免れたエラゲだが、このままだと『シン・クロニクル』と同じ1年以内のサ終は免れないだろう。

ヨコオさん、『カミエラビ』や塩川さんとの対談もいいけどエラゲにも本気出してください。お願いします。

◆最後に

起死回生の策があるとすれば、もう3度めになるがホロライブの力を借りるしかないだろう。vtuberとのコラボは今やスマホゲームにとっては強力なカンフル剤だ。
少なくとも僕は「SSR大空スバル実装!!」とかされたら秒速で銀行に走ります。

しゅばしゅばしゅば!

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