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おいしい小説・必要な言葉

昔嫌いだった本が好きになったり、好きだったはずの本を読んだのに面白くないと感じたり。
すっと入ってくる文章、素敵だなと思う言葉、感情が動かされるストーリーは自分の状況によって変動する。
1日で変わることもあれば、何年も変わらないこともある。
昔は単に年齢の問題だと思っていたが、少なくともここ1~2年の私はそうではない。

3ヶ月前は森見登美彦さんの本を無性に読みたくて、本屋さんにある森見さんの本片っ端から読んだ。
その後、急に瀬尾まいこさん、GW頃からはよしもとばななさんにハマって本屋さんで彼女の本を全冊買った。

短期間でまぁ見事に好きな文章が変わるなと思いながら、最近もらった東南アジアの漢方とも言えるアユルベーダーのハーブティーを飲んでいた。
美味しいなぁと思いながら、大学時代に漢方を教えてくださった教授の言葉を思い出した。

「漢方薬を飲んで美味しいと思ったら、それは貴方に必要な要素の証拠」

                                                                 - ある薬学部の生薬研究室の教授

思い返せば、森見登美彦さんにハマったときは関西・京都に帰る予定がなくなって思い出に浸りたいとき、瀬尾まいこさんのときは何か疲れてて優しさを欲してたときだった。

必要な感情を補うため、優しく包み込むために、私の身体が、この言葉・文章・ストーリーを欲してたんだろう。
そんなことを思いながら、流行ではなく、自分が読みたいもの、
美味しい言葉、文章を、ストーリーを思い浮かべ、自分の心の底にある必要な言葉を今も探している。

最近は島本理生さん、そして引き続き、よしもとばななさんの小説を読んでいる。私が今一番欲しいのは、日常における愛なのかもしれない。

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