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ウガンダで誕生日を迎えて

ウガンダで歳をとる。
なんというパワーワードだろうか。

まさか海外、しかもアフリカ、ウガンダで歳をとるようなことがあるなんて、小さい頃の私には想像もつかなかったかもしれない。
いや、本当はずっと…夢描いていたはずだ。

26歳という1年間は、確実に私の今までの人生の中でも色濃く、一生忘れられない1年になった。
去年、26歳の誕生日を迎えてから1ヶ月とたたないうちに日本を出国。
飛行機で飛び立つ時は、思っていたよりも寂しさを感じなかった。それよりも、やっと行けるという安堵の方が強かった。
その自分に少し驚いたと共に、本当に、
それだけアフリカに行きたかったんだ、
賭けてたんだなぁと妙に納得した。

とはいえ、そんなにやる気に満ちて来ても、
やはりアフリカという日本とは大きく異なる国で生きることは、過酷なものだった。
現地の人と現地語ないし英語でコミュニケーションをとって、仕事をして、買い物をして、生活をする。
それが365日。毎日。
決して簡単なことではない。
それは言葉の壁だけではなく、
文化の違い、価値観の違い、当たり前の違い。
そしてどうしてもどことなく感じる孤独感。

ウガンダ人と日本人。
違いがあるから面白いと笑える時もあれば、
違いがあるからうまくいかない辛いと泣く日もある。

日本から離れ、
日本の文化、価値観、当たり前から離れ、
自分が圧倒的少数派に回って
初めて気づく色々なこと。

少数派の私を快く受け入れ優しく温かく接してくれる人。少数派の私を揶揄いバカにしてしまう人。
色々な人がいて、毎日うまくいくこともいかないこともあって、でも何より新しいことばかりで。

ウガンダでみる「世界」。
赤土、砂埃。車やバイクの騒音。渋滞。
豊かな自然。
海と言われても違和感のない広大な湖。
そこに沈む夕日。昇る朝日。
たくさんの子供たち。
黒い肌に派手な色の服と真っ白な歯がよく映える。
ぱっちり二重。
曲がかかればみんな笑顔で踊り出す。
虹。雨。虫の聲。生命の息吹。
私は文字通り、今までなんて狭い世界で生きていたんだろうなと思わされた。

毎日起きて洗濯をする。手洗いで洗濯板を使って、
丁寧に時間をかけてする。
七輪のようなプロパンガス1つで料理をする。
停電はしょっちゅう起こり、夜に停電が起こったら8時から真っ暗。寝るしかない。
虫が多く部屋の中にいろんな虫が入ってくる。
不便ではあるが、そんな生活も慣れた。
いや、ある意味そんな不便だからこそ自分が整うように、体調やメンタルが病まないように、丁寧な生活を心がけるようになったからかもしれない。
毎日7,8時間は寝る。
紫外線、皮膚のケアは欠かさない。
週1 往復1時間半かけて歩いていく買い物と、
毎日の夜のエクササイズが日課になっている。
ウガンダに来て、5kg近く痩せた。
仕事の日はほぼ毎日ちゃんとお化粧をしている。
フレグランスもつける。
そうすると今日も1日頑張ろう、生きようと気持ちが引き締まるからだ。
好きなカフェなどもできてきた。

鏡を見ると、日本にいたときよりもすごく自分がいい表情をしていると思う。
素敵な歳の取り方をしたと思う。

先のことはわからないけれど、今が楽しい。
今の私を生きることが楽しい。

他の人には理解してもらえないかもしれないけれど、このウガンダでの生活が、楽しい。
新しい、私が生きている場所。街。
日本から遠く遠く離れた場所。
そんなところに私の心の故郷ができた。
不思議だ、でもありがたいことに
ウガンダという国が、この国民性が、
きっと私に合ってたんだろうなと思う。

実は来年、28歳になる時も私はウガンダにいる(予定)。
この1年間、ウガンダで、アフリカでやりたいことはなんだろう。

27歳の目標、やりたいこと

①任国外旅行で行きたいところに行く。また新しい世界を知る。
3, 4カ国回りたいな。

②配属先、ウガンダの人たちとできるだけ楽しく過ごして感謝を伝えていく
今まで以上に楽しく、仲良く過ごして思い出をたくさん作りたい。
ウガンダで過ごせる日数のカウントダウン。1日1日を大切に笑顔で過ごしたい。ありがとうをたくさん伝えたい。

③これだけ長く日本を離れて会わなくても大切にしてくれる知人を大切にする
ウガンダに来て、やはり心の寄り場、心から癒されるのは日本で応援してくれる友達や家族だった。単身で乗り込んできたけれど、自分は1人で生きているわけはなく、多くの人に支えられているのだと分かった。そんな、遠くても近くにいてくれる人、支えてくれる人たちを心から大切にしたい。決して大袈裟ではなく、みんなのおかげで今日も私は生きています。ありがとう。

④いつも自分がご機嫌でいられるようにする(自分のメンタルをうまく自分で整えられるようになる)
前よりちょっとはうまくなったとは思うし、たまにストレートに出る自分の感情もそれはそれで一つの魅力でもあるけれど、やっぱりご機嫌でいれて悪いことはないし、私の理想の女性像もそうだから頑張りたい。

⑤人に与えることのできる人間になる
これって簡単なようで意外と、本当に難しい。
特にウガンダで少数派として生きていると、周りからのサポートがないとやっていけない。結果、もらってばかりになってしまう。いかに私が周りから与えられて生きれているかをことごとく実感する。と同時に、やはりいただいてばかりではなく自分も人に与えられる人になりたいなと思う。いろんな人にいただいたお金も時間も知識も経験も、ケチらずに他人に還元できる人間になりたい。これは多分1番難しい目標だから少しずつできるようになりたい。

帰国してからの進路を考えて、考えて、納得する道を選ぶ。
まだ1年、されど1年。帰ってから、この経験をもとに何がしたいのか。何を大切にしたいのか。誰と、どこにいたいのか。30代の始まりに向けて、徐々に新しい私を始めていきたいなと思う。

⑦健康で安全に過ごす
もうでもやっぱり、何よりこれかなぁ。
ウガンダはやはり治安も衛生状態も悪いので、健康で無事に帰ることが何よりの親孝行であり友達孝行だろう。
ちゃんと無事で元気な私で笑顔でただいまを言いたい。
その時に「いい顔してるね」「(いい意味で)変わったね」と言ってもらえたら、自分自身そう思えたら幸せ、かな。

なんだろう、なんか考えてみたけれど
意外と特別なことって①くらいしか思いつかない。
もっと色々出てくるかなーと思っていたけれど、
いい意味でウガンダでの生活が、私の「日常」になってきているんだろう。

「小さな頃からの夢を叶えていてすごい」とか
「海外(アフリカ、ウガンダ)で生活するなんてすごい」とかよく知り合いに行ってもらうのだが、
私からしたらそれは全然そんな特別な素晴らしいことではなくて
私はそんなすごい人なんかじゃなくて。
ただ今日という1日を、大切に、噛みしめて生きる。
一生懸命に生きる。その当たり前の積み重ね。
その今までが今日に繋がってきただけ。
明日の私に繋がっていくだけ。

運も実力も出会った人々も
全部フル活用して、全部感謝して。
また新しい私を、新しい気持ちで始めていこう。
きっと明日の私は今日より輝いているだろう。
そんな日をまた重ねて行けたらいい。






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