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ウガンダで1年間過ごして変わったこと10

ウガンダに来て1年間が経った。
早かったような遅かったような。
たかが1年。されど1年。重みがある。
特にこんな、「ウガンダ」という場所での1年は。
日本から1日以上かけて、天候も文化も食べ物も何もかも違うこの場所で過ごして。
やっはり変わったかなと思うところがある。
ウガンダに来て変わった、変われたこと10個について考えてみようと思う。

1. 自分を大切にするようになった

衛生状態の悪さとかQOLとかの意味では日本より自分を大切にできていないのかもしれないが、「心と体を大切にする生活が意識的にできるようになった」といえば良いだろうか。
例えば日本では大学生活と部活やバイトでてんやわんや、試験前は徹夜、バイトも日を跨ぐギリギリまでして睡眠時間が短かったり、休みなく予定がぎゅうぎゅうに詰まっていて、なんというか、自分を雑に扱っていた。
しかしウガンダに来てからはちゃんと休日(土日)は休み、夜は早く寝て睡眠時間も7,8時間はとっている。立ち寄るカラオケや居酒屋などもないので夜は家で過ごし、暇な時間は勉強したり、家でできるエクササイズをしたり。そしてウガンダの砂埃や紫外線から肌を守るために、日本にいたときよりもより注意深くスキンケアもする。
つまり「自分を労りケアする」時間が増えた。
結果日本にいたときよりも生活リズムが整い、
肌は綺麗になり体重は4kgほど痩せた。

2. 自分のメンタルケアがうまくなった

上のところに通じる部分もあるが、日本にいたときよりも圧倒的にメンタルを保てるようになった。
私は元々本当にメンタルが弱く、ジェットコースター並みに気分が上がり下がりし、しかも下がった時は本当に病んでいるレベルで自分で自分を制御するのも難しかったりした。
けれどこうしてアフリカで1人で生活していて、自分のメンタルケアができないと本当の意味で病み、それはとてつもなく恐ろしいことなので自分が下がりすぎないようにと気を配り、ストレスが溜まりすぎないようコントロールできるようになれたと思う。(たまにズドンと落ちるのだけど、日本にいたときよりマシになった)

3. 完璧主義じゃなくなった/他人に寛容になれた

これは日本から出て初めてできること。笑
日本では超完璧主義だったし、だからこそ人のことを信じて託すことが苦手だった。人に頼むことで予定通り行かなくなったり自分の理想とは違うことになってしまうことが嫌で、自分でできることは自分でやってしまおうと思っていた。
記憶力がいいから嫌な記憶がずっと残ってしまい、
自分に対しても他人に対しても過ちを許すことがなかなかできなかった。
だが、ウガンダでは予定通りに行くことなんて何もない。
本当に何もない。
時間も約束も守られないことがほとんどだし
"Mpora mpora(ゆっくりゆっくり)"の世界である。
こんなカッカした精神では全ての物事がストレスになる。
それにウガンダで生活していて、ウガンダ人を差し置いて自分1人だけでどうこうできるほど世界は甘くない。
結果思い通りに行かなくても現地の人を頼り、
上手く操り、ポランポラの精神でうまく行かなくてもゆる〜〜くやって行かざるをえない。笑
だからだいぶ人にも自分にも甘くなったし、許すようになったし、時間がかかっても遠回りしても「人と一緒にやる」を大切にするようになった。

4. 自分から積極的に人と関わるようになった

私は基本的には1人でいることが好きだ。あまり大勢でわいわいするのは好きではない。でもウガンダで、黒人社会でこの「肌の色が違い英語も流暢ではないアジア人」が溶け込むために、積極的に自分から挨拶、声掛けをするようになった。挨拶がコミュニケーションの基本の1つというのが本当によくわかる。例えばちょっと道をすれ違うだけでもおはよう、調子どう?と声をかける。その日出勤している同じ部門のスタッフには最低でも1日一言は話しかけ、会話をするよう心がける。

5. 自分の意見を主張できるようになった

日本にいた時から割と自分の考えはしっかりと持てていた方だとは思うけれど、それを主張するということはあまりしなかった。その場の空気や相手が考えていることを読んで、「あー…今この意見言うべきじゃないな」と飲み込んだり、相手を立てたり、折れたりすることが多かったように思う。
しかしウガンダでは自分の意見をはっきり主張することが大事で、そうしないと永遠に自分のことは尊重されない。(みんな自分のことしか考えないから発言をしない限り私の意見はないものとなってしまう。空気を読むとか回りくどいことはしないし、言葉の裏を読むとかもしない)。
また、ウガンダ人は人間関係がさっぱりしていて、人が何か発言したとしてその人の意見は賛成できないにしてもその人自身まで嫌いになることはない。議論は白熱するし下の立場の人が上の立場の人に反論することも全然あるが、次の瞬間みんな仲良く話している。日本人みたいにねちっこくなく竹を割ったようにあっけらかんとしていて、人間関係には基本影響しない。そんな環境だからこそ、こういうことをしたい、これは嫌だ、など自分の考えを言葉にすることを恐れなくなったと思う。

6. 少し図太くなった

こういう「アフリカ」「ウガンダ」という環境で1人で生きていけるというフィジカル面での図太さ。
よく起こる停電、繋がらないWifi、娯楽の少ない日常、毎日ほぼ同じような食事、徒歩40分の買い物。穴がボコボコ空いた足元。
隙間の多く虫の多い家。食中毒、感染症。
これって独特な適応能力だから全員ができることでもないと思う。
そしてそういうフィジカル面での図太さはもちろん、1個上の続きにもなるけど、メンタル面での図太さも身についた。自分の意見を曲げないというか、引かない力。
ウガンダ人とのやり取りの中で交渉術、断ること。
そしてそこにストレスを感じないこと。
日本にいた時は自分の意見を押し通すことが本当に苦手だったけれど、相手のことよりも自分のことを考えて押し進める力も身についたかなと思う。時にはこの力も必要よね。

7. 少しのことで幸せを感じられるようになった

日本ではなぜか幸せが、すごく遠い存在に感じられた。
幸せ---例えば地位、学位、高級レストラン、旅行、流行品。
自分にない何か、他人が持っている何か。
外に外に楽しみや幸せを求めていたように思う。
だから側から見たら充実していたかも知れない私は
なぜかいつもどこか空虚だったし、
楽しいことをしているはずなのに
なぜか心が満たされなかったり、涙が流れたり。
なんだか違うと思ってしまったりして。
ずっとずっと潤うことなく何かを渇望していた。
ウガンダだとやはり治安の問題、
インフラの問題もあり、
今日電気があること。水があること。
やりたいことに挑戦できていること。
今日も友達や家族が元気でいてくれること。
今日も自分を愛してくれる人がいること。
今日、自分が無事に生きれたこと。
そういう、日本にいたら当たり前すぎて忘れがちなことが本当に幸せなんだと実感できる。
なんら特別でない今のありのままの私、その私の目の前にあること。
今の私の掌にあるもの。
それこそが幸せなんだと思える。
日本より圧倒的に不便で何もないこの場所で、
私は日本よりはるかに多くの幸せに気づいたと思う。

8. 自分にはできることがたくさんあると知れた

日本は人のことをあまり褒めない国ではないか。
褒められることの基準が高く、できて「当たり前」とみなされることが多く存在すると思う。
だからウガンダに来て、ウガンダの人たちに「Yukiそんなことできるの!?」と驚き褒められたことにびっくりした。
例えば私はデジタルで少しだけ絵が描けるけれどそれはプロの絵師さんに比べたら子供じみたようなもので全然誇れるものではない。が、同僚にはこういうイラスト描きたかったんだよ、Yukiが来てくれてよかった!!と次々とイラストの依頼をしてもらえる。私が作成したどんなに小さなプレゼン、絵、展示物、ビデオ…それらを心から褒めてくれる。
できて「当たり前」のことはここにはないらしい。
日本では褒められないことを褒められることに最初は慣れなかったし、
違和感、小っ恥ずかしさ、なんとなく信じられない気持ちもあったけれど
彼らのおかげで私にはたくさんの可能性とできることがあると知れた。
自分にとってあまりにちっぽけだと思っていたことが何かに活かせることを知った。
だからこれからも色々なことに挑戦し続けようと思えた。

9. 人のことをたくさん褒めるようになった

同時に、みんなのおかげで私も誰か他の人のことを褒めるようになった。
一個前で述べたようにウガンダ人は本当に人のことをよく褒めるし、ポジティブな言葉をくれる。
褒める側も褒められる側も気分が良くなるし
そうやって温かい優しい気持ちが循環していくと良い。
見た目、服、持ち物、仕事内容…なんでも。
これは本当に良い習慣が身についたなと思う。
日本でももっと他人のこと褒めていったらいいのにな。

10. 結果、自分のことを少し好きになれた

日本にいる間は、私は超がつくほど自己肯定感が低かった。
自己肯定感が低いどころか自分のことが大嫌いだったし、なんとか自分を許せるように、生きていていいと思えるように善行をしたり人のためになることをすることでなんとか自分を保っていた。(重い)
自分の言動で誰かを不快にさせたり人に迷惑をかけることが恐ろしくて、いつもいつもビクビクしていたしうまく自分を出していなかったような気がする。
でもウガンダに来て、
色々な人に優しくしてもらって助けられ、
もちろん自分で自分が嫌なところなんてそんな変わらないし嫌なままだけど、
そういう嫌な自分も含めて自分が自分だと認めたり、愛せるようになる時間が増えたと思う。

おまけ:視野が広がった

11個目になってしまうけれど。
本当に本当に広い世界を知れたと思う。
任国外旅行も含めて、日本を飛び出して、
いろんな人、生活、文化、言語を知って
自分のこれからに対する考え方が多分、少し、変わるんじゃないかなと思う。
日本じゃない国でなんとか生きれているという「経験」と「自信」は
まだ「何」とは言い切れないけれど今後に生きていくんじゃないかなと思う。

まだ出発の時の、ドキドキした感覚。
不安と希望といろんな感情で満たされた
あの日の夢をたまに見る。
2年目はどうなっていくだろう。
2年目のさらにその先はどうなっていくだろう。
私はまた、どんな感じで変わっていくのだろう。
365日のカウントダウンスタートです。


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