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自分の愚かさと過ちに気づいた日

活動の中で、誰しもが経験する(かもしれない)ことを、最近経験した。
忘れないように書き留めたいと思う。

それは、配属先の同僚と衝突することだ。
正確にいえば衝突ではないのだが、
ざっくりいうとウガンダ人の同僚に
「態度が悪い」と注意されたことだ。

「態度が悪い」と言われると
そいつ、なんて酷いことを言うんだ!と勘違いさせてしまうかもしれないが、
これは意外と私を傷つける言葉ではなかった。

ことの経緯を述べると、
活動1年4ヶ月が経ち、現地の生活にも慣れ、
同僚の顔も見知ってくると
少なからず1年目に比べ
「余裕」と「傲慢さ」が出てくる。

傲慢さとは、
・人をリスペクトする気持ちが減る
・人間関係(挨拶や感謝の気持ち、言葉)が怠慢になる
・効率や成果を意識しすぎて人の気持ちをおざなりにする
・自分を優先させてイベントや活動を休む
・1人でなんでもできる気になっていた
・自分のおかげで活動成果をたくさん残せていると思い込んでいた

まぁ、本当に、傲慢だこと笑笑
頭の中では傲慢にならないように意識しているつもりでも、そういうのは自然と態度や言動に現れてしまう。

ただ一つ自分を擁護すると、
そうなってしまうのも仕方ないとは思う。
あまりにも多くのストレスがこちらの生活ではかかるからだ。

日本とは大きく異なる環境で適応しなければならないストレス。
言語が違うことでうまくコミュニケーションが取れないストレス。
自分の活動が思うように進まないストレス。
毎日中国人だの外国人だのバカにされるストレス。
一人ぼっちで活動しているストレス。
頼れる人が近くにいないストレス。
自分を守るために1人になる時間は絶対に必要だったし、
自分のせいではない失敗や予測不能な事態の連続で
なんとなくウガンダ人を見下すようになって、
どうしてこんなこともできないのか。
どうしてこんななのか、と

自分の中で余裕がなくなり、
いっぱいいっぱいになり、
イライラが募り、
ストレスの処理がうまくできなくなって
自分の中で何かが爆発しそうになってくる。
育児ノイローゼと同じような感じだろうか。
(いや、子育て経験したことはないから本当に的外れで失礼なことを言っているかもしれない。申し訳ない。)

2年間の中で、全く傲慢にならず初心を忘れず
ポジティブなまま、謙虚に純粋に頑張り通せる人なんていったいどれだけいるのだろう。
私だって好きでそんな嫌な自分になるわけじゃない。
だけどやっぱり、こういう環境で自分をマネジメントすることは本当に難しい。

ただやはり、そのような精神状態、言動、態度は
現地の人と活動する上で支障になる。
そしてついに、同僚に
「Yukiはどうしてそういう言動をするんだ。
あの時にこういうことをしたり、
あの場でこういうことを言ったり。
ものすごく嫌な気分になった。」
と言われてしまった。

ずぐん、と心が揺れた。
いつの間にか異国の地で1人頑張る私、
たくさんのストレスに耐える私
異文化に翻弄されながら活動する私
活動成果をたくさん残す私
私ばかりが頑張っていて耐えていると思い込んでいて、他の人のことを考えられなくなって

自分ですら自分が歪んできていることは、心のどこかで気づいていた。
1年目より自分勝手で傲慢な私になっていることには気づいていた。
でも、どうしたらいいかわからなかった。
そうして意地を張って突っぱねていなければ
保てなかった自分のメンタルがあったのも事実だ。

忘れていた初心。
謙虚な心。
相手を思いやる気持ち。
正論パンチを食らって、でもそれは
私が嫌いだから言われたことではなくて
私と分かり合うために
私のことを愛してくれているからこそ
叱ってくれた言葉だった。
だって本当に私のことを嫌って、もう関わりたくない、と思われたら
ずっとギクシャクして本音を話せないで
嫌って嫌われて帰国の時まで目を合わせて会話することすらままならないだろう。
そして帰国した後、
二度と連絡を取ることなんてないだろう。

それをちゃんと同僚は叱ってくれた。
不思議と、嫌な気持ちにならなかった。
どころか、歪んでしまっている自分を正してくれてありがとうと思った。
ちゃんとダメだよ、と
良くないよ、と言ってくれて心の底から感謝し安心したのだ。

そうした途端、涙が溢れて止まらなくなって
初めてウガンダ人の前でぼろぼろと泣いてしまった。
同僚は優しく私をハグしてくれた。
嫌な私を、それでも愛し向き合ってくれたのだ。

私は同僚たちからストレスを感じてそれはぶっちゃけ本当だけど、
私自身も同僚たちにたくさんストレスを与えていて、
それを本音で話し合ったことで
遠回りしながらも、真の意味で謝り、
お互いの心に触れられたと思うのだ。
本当に同僚に感謝している。し、頭が上がらない。

そして同僚は私が行っているウェスト(ゴミ)マネジメントに準え、以下のアドバイスもしてくれた。

ゴミはね、ゴミ箱に捨てちゃいけないよ。
ゴミ箱には限界があってすぐ溢れちゃうんだから。
ゴミはリサイクルしてリユーズするんだよ。
そして全部、自分をよりハッピーにするものにすればいいんだよ。

同僚: Juliusさんの言葉

なるほどな、と思った。
もちろんこのアドバイスを聞いたとて、すぐにそれが実践できるかというとそんなことはない。
でも今までストレスを心に溜めがちだった自分を、
少しずつ変えていけたら良いな、と思った。


残りの任期8ヶ月ほど。
決して長いとはいえない。
でも心機一転、今までの自分を見直し、
良くない自分を改め、
また真摯に活動に向き合おうと思った。

今日という日を、私は絶対に忘れないと思う。

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