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ブランディングとマーケティング

 今回のお題は「ブランディングとマーケティング」について。まず、この言葉の定義について、アメリカマーケティング協会が下記のように規定しています。

 マーケティングについては「マーケティングとは、顧客、依頼人、パートナー、社会全体にとって価値のある提供物を創造・伝達・配達・交換するための活動であり、一連の制度、そしてプロセスである」。

 ブランド(ブランディング)については、「個別の売り手もしくは売り手集団の商品やサービスを識別させ、競合他社の商品やサービスから差別化するための名称、言葉、記号、シンボル、デザイン、あるいはそれらを組み合わせたもの」とされています。

 このように定義されていますが、人によって考え方は変わってくるかと。マーケティングと聞くと、TVCMや市場調査と思う人もいるでしょうし、ブランディングと聞くと、ロゴを変えたり冊子を作ってみたりと、まあ人それぞれの考え方があります。

 私の場合は、とてもシンプルに考えていて。それは一人の人間に置き換えて考えてみると分かり易いのではと思います。それは下記のようなストーリーです。

 その人は、小さい頃に足を怪我して車椅子で生活してきました。車椅子に乗っていると段差を乗り越えられない、早く横断歩道を渡りたい時にスピードアップできない。そんな悔しい思いをしてきました。

 彼はいつしか大人になっていました、そしてこんな思いをしている人たちを助けたいと思いました。彼は車輪をキャタピラーに変え、スピードを自由に操れる車椅子を開発して売り出しました。

 彼の行動は終始一貫していました、「車椅子で困っている人を助けたい」と。そしてその思いはブレる事なく購入者にも伝わっていき、実用的でステキな商品だと愛用されていきました。

 どうでしょう?

 一人の人間にしたらシンプルですよね。思いが物を作り、売り出す(マーケティング)、その思いに共感し、他を選ばず買って頂いた(ブランディング)。これが組織では分業化して、どんどん本質がブレていくことがあるので、分からなくなって整理がつかなくなる。

 本来、売っていく行為には製品の開発から売り方まで一体となっている必要があると思いますし、そうでなければお客様にちゃんと良いところを伝えられないのではと。ではもう少し具体的に、現在の営業現場で起きている課題をテーマに考察してみます。

 リアルでの接点が厳しくなり、テレアポも取りづらくリアル訪問もしづらい、展示会も開催できなくなった。そのような課題からオンラインの営業接点をどう作るか。ここでは製造業のリアル展示会を題材にして3ステップに分けて考えてみたいと思います。


【ステップ1】 リアル展示会をウェブ展示会に変えて接点を作る

 このステップでは、リアルで行なっていた展示会をウェブに切り替える場合にマーケティングとブランディングで考えてみます。展示会はリアルでもプル型のスタイルですが、ウェブの展示会はよりプル型です。

 まず、全体のマーケティングを考えます。改めて、ターゲットを絞り、どうやってサイトに来てもらいクロージングしていくか。リアルでやれていたことができなくなってますので、ここで改めて戦略を練ります。

 全体のマーケティングが考えられたら、個別コンテンツが必要になります。このコンテンツの企画や見せ方をどうするか。ここでどうブランディングするかでセールスへ繋ぐリードの歩留まりが変わってきます。


【ステップ2】準備したウェブ展示会に集客する

 コンテンツが準備できたら集客です。広告やセールスリスト、PRなどの手段を使い見込み客を集めてきます。ここが最も難しいところですが、この手法を確立しなければウェブ中心になってきた情報取得の時代では他社に遅れを取ってしまう事になります。


【ステップ3】クロージング率を上げるための施策

 セールスを担当されている方々は気づいていると思いますが、全てのモノやサービスがコモディティ化し、差別化が難しくなっています。その中で最終的に売上を上げるためにはセールスの売るだけの機能では厳しいです。課題に対してコンサルタント的なソリューションができなくては、今後クロージングがより厳しくなることが予想できます。

 そのために、無駄なテレアポや角度の低い商談などは避ける必要があり、そこをインサイドセールス化すればコンサルティングに時間を増やせます。その増やした時間で業界動向のさらなる研究と新たなソリューションの提案に時間を増やす事ができれば、セールスの効率は上がるのではないでしょうか。

 マーケティングやブランディングについては、本当に人それぞれで考え方が違いますので、結局はそれぞれの考えで良いと思っています。私の考えで恐縮ですが、マーケティングやブランディングという言葉よりも「商売」という言葉が私は好きです。

 売るためにどうすれば良いか、そのことにフォーカスしてシンプルに考えれば、例えば問い合わせメールへの返信は早く返す必要がありますし、お客様の考えを素早くキャッチする為に、SNSマーケティングを積極的に使ってみるなど、チャレンジする事が色々と思いつくのではと。

 マーケティングとブランディングについて、いかがでしたでしょうか?この辺りの整理から実践まで運用しているのがAOI BtoB Brandingです。気軽にご連絡頂けますと幸いです。

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