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【鑑賞完了】Green Book → 人物が魅力的であり心地よい映画


#おすすめ名作映画


 少し前だが「Green Book」を鑑賞した。人種差別など考えさせられる箇所はあるものの、心穏やかに観ることができた映画。


一言で表すなら「心地よい映画」

 この映画のポイントを挙げるとしたら
 ・主人公トニーの気持ち良い性格
 ・黒人差別
 ・トニーとドンの価値観のズレ

上記だろうか。どんな賞を受賞したのか、または俳優さんについてなどには触れず単純な感想を書いていこう思う。



あらすじ

 時は1962年、ニューヨークの一流ナイトクラブ、コパカバーナで用心棒を務めるトニー・リップは、ガサツで無学だが、腕っぷしとハッタリで家族や周囲に頼りにされていた。ある日、トニーは、黒人ピアニストの運転手としてスカウトされる。彼の名前はドクター・シャーリー、カーネギーホールを住処とし、ホワイトハウスでも演奏したほどの天才は、なぜか差別の色濃い南部での演奏ツアーを目論んでいた。二人は、〈黒人用旅行ガイド=グリーンブック〉を頼りに、出発するのだが─。

https://gaga.ne.jp/greenbook/about.html

面白いと感じた点

■主人公トニーの気持ち良い性格
 上記にも記載したが、まずは主人公トニーの性格がとても爽快だった。元々クラブの用心棒という仕事をしていて粗野で乱暴な性格。家族のことは愛しているが黒人に対しては差別的な考えを持っていた。しかしドンの運転手をしながら色々と経験を重ね、少しずつ考え方が変わっていく。

 一言で言うならば
 乱暴で下品だが豪快で心優しい男、行動が清々しい

 男としては少し憧れる様な男だ。軽薄に見えるところもあるが深く考えており、まずは行動、嫌なことは嫌、人間性は真っ直ぐで純粋である。周囲は黒人差別が普通と考える人間が多い中でもその常識を疑い本当に正しい事が何なのかを考える事ができる。

 ツアー中も奥さんへ手紙を書き続け、文章について悩むところなども好印象。

■黒人差別
 そもそも題名の「Green Book」とは下記のことである。

1936年から1966年までヴィクター・H・グリーンにより毎年出版された黒人が利用可能な施設を記した旅行ガイドブック。ジム・クロウ法の適用が郡や州によって異なる南部で特に重宝された。

https://gaga.ne.jp/greenbook/about.html

 私は黒人差別を教科書の内容でしか知らない。映画を観ても「本当にこんなことが罷り通るのか?」と思ったが、実際の起こったことなのだ。

 今では違和感を感じることだが、それが当時では当然だったと考えると人間は恐ろしいと感じる。日本でも人種差別という社会問題は存在するが、現在だとあまり知らない世代も増えてきているだろう。私が子供の頃、祖母は教えてくれたがいつか私も子供に教えようと思う。

■トニーとドンの価値観のズレ
 おじさん2人が旅を通じて心を通わせていく、という説明が適しているだろうか。しかし、その通りだと思う。

 人種が異なり更には当初トニーは黒人に仕事もらうことを躊躇する場面さえあった。しかし徐々にドンの境遇や行動を見て尊敬し、やがては彼を守る様になる。仕事だからではなく友人として。

 そして何といっても2人のやり取りにはユーモアがある。
 当時のアメリカについて知る人ならば更に楽しめるのだろうか。それをよく知らない私でも痛快だった。


まとめ

 今回記事を書きながら再度見返そうとも思ったが、

 ・心穏やかに、最後まで観たい
 ・体力を使うくらい大きな感動ではないが、鑑賞後じんわりと感動する

上記のような心境の時に観ると良い映画ではないだろうか。


ありがとうございました!

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