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30代実家暮らし、働かず家にいる男の日記(あぎるnote)

著者は1985年生まれの男性。 不登校、社会不適応、人付き合いが苦手。 内向型人間。HSP。エニアグラムタイプ4。 宗教・哲学(生き方)、文学、美術、ジェンダー、語学 などに関… もっと読む
月に4記事以上投稿しています。1記事の文字数は1000~1500字ぐらい。社会に適応できない人間の… もっと詳しく
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2024年3月の記事一覧

私は物書きを志望しない 2024年3月【6】

お金を持っている人はよく、お金なんて大した価値がないと言う。彼らはお金の虚しさを語る。かつてお金に困って追い詰められたが、すんでのところで助かったという経験を話す。 彼らは「お金は必要な時に向こうから来る」と結論する。私にはどれもこれも結果論に思える。お金持ちの話を聞けば聞くほど、お金持ちになれるかどうかは運であるという思いが強まる。 そもそも私には関心がないのだ。お金を得るために何とかしようとする気力が起きない。いつも何かを書いているので、よく文章で身を立てたらどうかと

もう高校生ではないという幸せ 2024年3月【5】

「秋津の乗り換え」と言えば悪名高い。それは東京都東村山市にある。西武池袋線・秋津駅とJR武蔵野線・新秋津駅との間の乗り換えのことだ。 両駅は約400m離れている。歩いて5分ほどの距離だ。朝夕のラッシュ時には人があふれかえる。道は決して広くない。車は通るし、クランクもある。はっきり言って危ない。 2001年4月、私は高校に入学した。自宅は西武線沿いで、学校は東武東上線沿い。「秋津の乗り換え」をせねばならなくなった。 若くて体力もあったから、乗り換え自体は苦ではなかった。た

国立西洋美術館と空想エッセイ《3》 2024年3月【4】

今回もまた、絵画を観て心に浮かんだことを書いていく。 【前回記事】 *** ノースリーブを着た女性に、私は心を奪われる。あらわな肩と二の腕。腕を上げれば脇がのぞく。 脇という部位は常時見えているわけではない。腕の上げ下げによって見え隠れする。そこに私の心は惑わされる。彼女たちは日常的な動作をしているだけだというのに。 女性の左肩に茶色の線が見える。何だかブラジャーの紐みたいだ。拡大してみる。 茶色の線は脇から始まり、弧を描いて背中に到達する。影だろうか。しかし普通

国立西洋美術館と空想エッセイ《2》 2024年3月【3】

前回に引き続き、美術鑑賞から始まる空想のお話。 *** 絵の表面がテカテカしていて綺麗だ。板に描かれているらしい。これまで観てきた絵はキャンバス、つまり布だった。1520年代に制作されたという。500年前に描かれた絵がこんなに綺麗な状態であることが私には信じられない。 日本では戦国時代にあたる。1521年に武田信玄が生まれた。1523年には毛利元就が26歳(数え年)で家督を継いだ。信長・秀吉・家康が生まれるのは1530~40年代。 プリーゴ(1492-1527)はフィ

国立西洋美術館と空想エッセイ 2024年3月【2】

3月1日、国立西洋美術館の常設展を鑑賞。約2ヶ月ぶり。 年間パスポートを購入した。値段は1300円。前年度は1100円だった。200円値上がりしてしまったが、まだまだ安い。これで2025年3月末まで常設展(一般500円)が見放題。いつでも西洋美術に浸ることができる。 *** では早速、夢の世界へ飛んでいこう。 なお、この記事は作品の紹介ではない。作品を観て私が思い浮かべたことを書く。主体は作品ではなく私。レビューではなくエッセイ。それを了承の上、読み進めてほしい。

五美大展と空想エッセイ 2024年3月【1】

2月29日、国立新美術館(港区)で五美大展を観てきた。5つの美大の卒業制作の展示だ。この記事では、気に入った作品をいくつか取り上げる。 ただし作品の紹介ではない。作品を観て私が思い浮かべたことを書く。主体は作品ではなく私。レビューではなくエッセイ。それを了承の上、読み進めてもらいたい。 林美桜「白昼夢」。なんていい表情なのだろう。彼女たちの内面を想像したくなる。ずっと見つめていたいし、ずっと見つめられていたい。お互いがお互いの目を見つめて、お互いの心を探り合うのだ。言葉は