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業務用野菜の動向~コロナ禍におけるカット野菜について~

こんにちは。アグリペディアの村山です。
アグリペディア株式会社では、今後日本の農業を担っていく大・中規模農家にフォーカスした支援事業を行っています。
現在は「販売先のマッチング事業」を主に行っており、業務用野菜の生産者様の支援の一環として、noteを開設いたしました。

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ということで、本日より業務用野菜、とりわけカット野菜の動向について解説していきたいと思います。
記念すべき第1回は「コロナ禍におけるカット野菜について」。近年のカット野菜の市場動向とコロナ禍における野菜消費の変化について解説していきます。

カット野菜の現状

皆様ご存じかとは思いますが、高齢化・人口減少により日本の野菜の消費量は減少傾向にあります。
一方で、単身世帯、共働き世帯が増加し、食の外部化・簡便化が進んでいることから、惣菜やカット野菜などの業務用野菜の需要は年々増加しています。

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資料:農畜産業振興機構
「POS調査」 株式会社KSP-SPが取りまとめた全国の食品スーパーのPOSデータを基に当社作成

そのため、野菜の需要は業務用にシフトしており、業務用野菜は野菜仕向量の全体の約6割を占めています。

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資料:農林水産政策研究所
主要品目として指定野菜(13品目)を用いて試算(キャベツ、きゅうり、さといも、だいこん、トマト、なす、にんじん、ねぎ、はくさい、ピーマン、レタス、たまねぎ、ほうれんそう(ばれいしょ除く))を基に当社作成

特に棚持ちのしないキャベツ、レタス、はくさいなどの葉物野菜、だいこんやきゅうりなど水分量の多い野菜は国産の使用量が95%以上と非常に高く、今後もこれらの国産野菜の業務用の需要は高まっていくと考えられます。

コロナ禍におけるカット野菜

しかし、コロナ禍での緊急事態宣言などによる影響により、外食産業向けの業務用野菜の需要はコロナ以前と比べて2割程度減少しました。

外食需要が減った一方、家庭内調理が増加し、カット野菜や惣菜サラダなどの家庭向け業務用野菜の需要は増加しています。
実際に緊急事態宣言以前と比較して宣言以降から令和3年1月までの期間で、カット野菜を週に1回以上買う人は3%程度増加しています。

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資料:農畜産業振興機構
「新型コロナウイルス禍の加工・業務用野菜需要構造実態調査」
より、一部抜粋し当社作成

また、コロナの影響による海運需要のひっ迫や原油価格の高騰により、これまで業務用の大部分を外国産に依存していた、ごぼうやたまねぎ、にんじんなどの根菜類も国産に切り替える動きが進んでいます。

コロナ禍においても成長が見込まれるカット野菜市場。
次回はカット野菜市場で近年需要が高まっているGAPについて解説していきます。

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参考文献


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