見出し画像

デアクラシカーで虹を見た。【レビュー】【Bundesliga2019/2020第28節】ドルトムントvsバイエルン

どーも、あぐおです!

本日投稿するレビューはこちらBundesliga2019/2020第28節
ボルシア・ドルトムントvsバイエルン・ミュンヘン

です!


デアクラシカーと呼ばれるダービー戦。

ブンデスは1強か2強か。

世界中のサッカーファンが見守るなか行われたであろうこの試合。

1位バイエルンを追いかける2位ドルトムントは絶対に負けられないのは当たり前。
両者の誇りをかけ、黄と赤が火花を散らす。


目次
・フォーメーション
・簡単なゲームモデル
・試合内容&解説
・あぐお's Pick up point
・総評


フォーメーション

左の黄色のチーム:ドルトムント

右の赤色のチーム:バイエルン


簡単なゲームモデル

ドルトムント
ボール保持
→ポゼッション
ネガトラ
→ブロック重視
ボール非保持
→5−4−1
ポジトラ
→カウンター、無理ならポゼッション

バイエルン
ボール保持
→ポゼッション
ネガトラ
→即時奪回
ボール非保持
→ハイプレス
ポジトラ
→ショートカウンター、無理ならポゼッション


試合内容&解説

私は試合が始まる前に、以下のようなことを考えていた。

おそらく、バイエルンがボールを運び、ドルトムントが自陣で待ち構える、こういった形のゲームになるであろう。
ドルトムントの前線には若き怪物のホーランドがいて、カウンターに適している。
逆にバイエルンは、チアゴが不在なこともあってどのようにしてボールを散らしながら前進していくのか、こんなことを考えながら試合を見始めた。

試合の大筋は予想通りであった。
もし、チアゴがいればもう少しスムーズに展開できていたのだろうか。


この試合のフォーメーションの噛み合わせは以下の通りだ。

四角で囲った部分の優位性がわかる。
しかし、この試合、このような配置関係ではなかった。

実際は以下のようなイメージになる。

前半

試合開始から、バイエルンはドルトムントに対して強気のハイプレスを仕掛ける。しかし、ドルトムントも負けじと少ないタッチ、速いテンポでボールを回す。非常に拮抗した良い試合が始まる予感だ。

基本、ドルトムントは自陣で5−4−1を敷くが、黙って下がってるだけというわけにもいかない。なので、バイエルンが低い位置でビルドアップをするときには、プレスをかけにいく。

その中で、個人的に面白く感じたプレスもあった。

背後のコースを切りながら2ボランチの一枚が出て行くというものだ。
カバーシャドウがうまくいかなければ、一気にピンチになりそうなものだが、そこは気にしすぎず、周りの選手が立ち位置をほんの少し調節して対応する。
こうすることで、内から外へとボールを循環させられるし、その外にはすでにドルトムントのサイドの選手が待ち構えているという寸法だ。

また、運ばれてしまった場合、3バックのサイドであれば当然の判断になるのであるが、基本的に高い位置の外側レーンの選手はWBが見る。

そうすると内側に立つ相手のSHを誰がマークするか、という問題が生じるが、この場合は3トップの外の選手が背中で見るということになる。

実際にパバールが高い位置を取れば、ゲレイロがマークにつき、少し内に入ったコマンをブラントが背中で見ていた。

また、前半、ドルトムントがうまくバイエルンを釣り出し、いい形でクロスをあげる場面まで繋げたシーンがいくつか見られた。
バイエルンは3CBに対して単純に3トップを当てるだけではなく、ミュラーがプレスをかける場面がある。

ただ、その場合でも単純に3トップを3CBに当てた場合でも、3CBを経由してサイドを替えられるとWGがプレスをかけに前に出る。
その時、特に空いたのがハキミであった。

ドルトムントは中盤を経由、もしくはGKから直接ハキミに繋ぐ。ここまでのテンポが速いため、ハキミを気にしつつもニャブリは戻れない。
結果、デイビスが後手にならざるを得ず、釣り出された背後を使われたのだ。

両チームともに、ここを使われたらまずいという感覚が優れており、点は入らないと思われた。

しかし前半の終わりにキミッヒがその才能を存分に見せつけ、1−0とした。(ここの解説は後に回す)

後半

後半、交代のカードを切り始めた両者。

お互いに、ゴール前まで迫るシーンを作り出すことができていて、どちらも何点か取っておかしくなかった。

ドルトムントは逆サイドへの展開から中への折り返しでチャンスを狙う形が増えた。
その一方で、バイエルンはコマンの個人技での縦突破や、組織では中央から攻撃する意識もあり、バリエーションを持つことができていた。

大きく変わった点といえば、ゲッツェが出場したあたりで4−4−2(もしくは4−2−3−1)になったあたりだろうか。

ドルトムントは点を取りに行ったために仕方がないことではあるが、競り合った背後にボールが落ち、深くまで運ばれるシーンも見られた。
負けている時のリスクをどう考えるのかは、全チーム共通の悩みかもしれない。

ただ、私はサンチョの位置に疑問を持ってしまった。
低めの位置でプレーしようとしすぎる印象を受けたのだ。もちろんその位置から見事な展開を見せたシーンもあったが、強みはそれではないだろう、と思わずにはいられなかった。
また、ボールサイドに寄りすぎてしまうことも、あまり効果的ではないように感じた。
もっと組織として、前の位置で何ができるのか見せて欲しかった。


☆あぐお's Pick up point☆

はい、では今回も恒例の(?)あれ行きます!

今回はやはりこれ
「虹の描き方」です!

と言ってもキックの話ではございません。

某アイドルの方も話されていたミュラーの動きについて、もう少しだけ踏み込んでお話いたします。

このシーン、彼女が指摘していたようにミュラーの動きがとにかく素晴らしい。
マークを引き付けて斜めに入って行くことで敵を引きつけ、スペースを作り出すことに成功しております。
斜めというのが肝ですね!
DFにとって死角に入り込まれるのは非常に嫌なものです。そのため、受け渡すかオフサイドになるまでは、ある程度ついて行く必要があります。そうでなければ、DFが何もできない位置でボールを受けられてしまう可能性があるからです。

そして、もっというと、彼はこの動きの前に、動かない動きをしています!

どういうことかというと、このレベルのプレッシャーで、この2ラインの狭さで、彼はボールを受ける前に誰にもマークされない位置をとり、そこで待つことができていたのです。

サッカーをしたことがある人はわかるかもしれませんが、待つことって言うほど簡単じゃないんです。

ここで待てたからこそ、アカンジを釣り出し
斜めの動きで引っ張り出し、キミッヒのスペースを作り出せたわけです。

いやあ、虹って「かかる」のではなく、「かける」もんなんですねえ。。


総評

こういう試合だと、誰がエースなのかハッキリする。ドルトムントのエースは間違いなく、ホーランドだった。
この試合で結果を残すことはできなかったが、本当によく彼にボールが集まる。
ピッチの中のどこにいるのか、眩い存在感を隠すことは難しいだろう。

そしてこの試合、怪物を喰らう怪物がいた。アルフォンス・デイビスだ。確かな技術と、抜群のスピードや無尽蔵の体力。
ニャブリほとんどの時間、中にポジションをとってもバイエルンの左には彼がいるだけで機能してしまう。そして、ピンチと思った瞬間には、ゴール前に戻ってきている。
怪物中の怪物だ。

また、選手紹介のようになってきたので、ついでに。私の推しハキミ。速い。
体をうまく使ってターンもできるし、何より、縦を警戒されても内側にドリブルし、外のレーンを空けることもできる。
見た目のプレースタイルと異なり、意外と器用なのだ。推し。

さて、試合については1-0とバイエルンの勝利となった。ドルトムントも多くのチャンスを作っていたため、勝つチャンスは全然あった。しかしあとちょっとを掴むことができなかった。そういう試合である。


さて、以上でおしまいです!
読んでいただきありがとうございました!

途中からエムレ・ジャンとヴィツェルも入ってきましたし、今後ドルトムントがバイエルンに追いつけるのかどうか、楽しみですね!

次回もお楽しみに!
ではまた!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?