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嘘つき

  • 僕は嘘つきだ。嘘や見栄を張って生きている。最近そんな自分が嫌で正直に生きようと思っているがやはり嘘や見栄を張ってしまう。もう23年嘘をついてきた。
    正直”この言葉を体現できている人はいるのだろうかと思う。

初めて嘘をついたのはいつからだろう。
どんな嘘を誰についたかなんて覚えていないが、きっと母親についたのだろう。
僕は、今日までずっと嘘をついている。もう少し具合的にいえば、本当の自分の本音がわからなくなっている。なので嘘をついているつもりではなくとも嘘をついてしまっている。

昨日、香水を新調しようと思いデパートに行って香水をテイストしに行ってきた。自分に一番似合うもの、自分を表現してくれる匂いを探したかった。”爽やかで香水感のあまりしない匂いが記憶に残るようなもの”を僕は見つけるために、ハイブランドが並ぶフロアで気になるお店に行き、どのような香りがするのかを試させてもらった。

ここでも見栄っ張りで嘘つきな自分が出てきた。
正直、あまり好きでない香りのものがいくつもあった。それでも意気揚々と「この香りがおすすめです」と言うセンスの良さそうな、ハイブランドの店員さん。”この匂いの良さがわからない”と言うと、センスのない奴だと思われそうで、ついつい「この香り良いですね」と嘘をついた。
本当は「もっと香水感のない自然で爽やかな匂いがいいので自分のイメージとは違うので他のお店も見てみます」そう言いたかった。でも言えなかった。

自分の本心を言葉にすることがいつからできなくなったのか。小さい頃は、なんでも正直に言っていた。嫌なことは嫌。好きなものは好き。そんな純粋さがあった。それがいつ無くなったのか、今からでもその純粋さを取り戻すことができるのか、取り戻すためにはなにが必要なのかそんなことを考えて悩んだデパートのトイレ。

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