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「高瀬舟」森鴎外

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音声配信アプリ stand.fmにて、「高瀬舟」朗読のご依頼をいただきました。 まったくの素人ですが、心を込めて朗読しお届けしました。全7回です。
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高瀬舟を朗読して

高瀬舟を朗読して

人のありよう、
生への意味づけは
さまざまありますが
リアル、音声などの
隔たりなく
とても不思議なご縁に
感謝します

「笠原メイのほぼ毎日ボソボソ配信
stand.fm承認チャンネル(SPP)」
の、メイメイさん
朗読を依頼していただいて
本当にありがとうございました

高瀬舟からの
命題は
足るを知る生き方と
安楽死問題
といえます

我が身の上に引き比べてみた
彼と我との間の差とは?

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全7回のうちの最終回です。
高瀬舟の朗読を依頼して下さった、
stand.fmの笠原メイ(メイメイ)さん、
本当にありがとうございました。

《ふわっとあらすじ》
喜助は、すべてを語り終えると
うつむいて口を閉じた。
庄兵衛もまた、答えの出ない、
何ともいいようのない思いに
沈黙するしかなかった。

年寄衆…江戸時代、
    町村内の行政をつかさどる役人。
オオトリテエ…オオソリティ(aut

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全7回のうちの、6回目です。

《ふわっとあらすじ》
喜助はなぜ
罪を犯してしまったのか?
庄兵衛は、その訳を尋ねてみた。
喜助は事件当時のことを
静かに、事細かに語りだした。

時疫…流行り病。
空引き…空引機(そらびきはた)
 錦や綾織りなどの紋織物に使われた手機。
 西陣を中心として
 多くの公家織物を製織してきた。
二寸…約6cm。一寸は3.08cm。

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全7回のうちの、5回目です。

《ふわっとあらすじ》
庄兵衛は、
常日頃より経済的に余裕のないことに
不安を抱えていた。
人は1つの欲が満たされても、
また次の欲を求めてしまうものである。
喜助の謙虚で無欲な姿勢に、
感銘を受けるばかりの庄兵衛だった。

懸隔…二つの間がかけ離れていること。
疑懼(ぎく)…疑って不安に思うこと。
係累…面倒をみなければならない親、妻子
毫光(ごうこう)…仏の眉間の

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全7回のうちの、4回目です。

《ふわっとあらすじ》
庄兵衛は、
自分と喜助の身の上を比べた。
日々の倹約を心掛けてはいるが、
妻が家計をうまくきりもりできず、
つい苛立ってしまう。
喜助の欲がなく足るを知るという生き方と
自分の余裕のない気持ちのありように、
何か大きな隔たりがあるのだと感じた。

吝嗇(りんしょく)…度が過ぎた節約。
扶持米(ふちまい)…主君が家臣へ給与した俸禄としての米。

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全7回のうちの、3回目です。

《ふわっとあらすじ》
こらえきれず、
喜助に島流しになった気持ちを問う庄兵衛。
喜助からの意外な返答に、
庄兵衛は言葉を失うしかなかった。

鳥目…銭の異称。
二百文…現在の2,300円程度。

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全7回のうちの、2回目です。

《ふわっとあらすじ》
寛政の頃のこと。
弟殺しの罪により
高瀬舟で大阪へ護送される喜助。
同船した同心の羽田庄兵衛は、
喜助のあまりにすがすがしく
穏やかな様子に疑念をいだく。

白河楽翁侯…松平定信。
   (江戸時代中期の老中、寛政の改革)
痩肉(やせじし)…痩せた体。
舳(へさき)…船の前の部分、船首。

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stand.fmのご縁で笠原メイさんより
高瀬舟の朗読の依頼をいただきました。
5~6分ずつ分けて欲しいとのことで
全7回に分かれており、その1回目です。

《ふわっとあらすじ》
江戸時代、
遠島を申し渡された京都の罪人は、
日暮れ時に出帆する高瀬舟で、
大阪まで護送された。
船の上では、
罪人と付き添いを許された親族が
夜通し、泣きながら語り合うのであった。
そして監視役の同心は、
自然と耳に入

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