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茶湯からの、便り 十四

薫風自南来

3週間空いただけで
めっぽう空気があたたかくなりました
ぐーっと息を吸えば青々とした緑と
むくむく元気な土の匂い
気づけばあっという間に5月の気持ちのいい季節がすぎ、梅雨がそこまで近づいてきた
今日も曇り
ぽつぽつと雨が落ちている

今日は三友という名前のお稽古をした
お花と、お香と、お茶
その3つを5人で行う

それぞれ花を持ち寄り
床の間に飾られた真行草の花器に順々に活ける
ゆっくりと炭であたたまった香を嗅ぐ
そして茶を点て茶を飲む

というなかなかに忙しいお稽古だった

これに加えて、炭をたてたり、和歌を読むといったことも行う稽古もあるようで

日本人は遊びで自分を忙しくするのが得意だったのだな
退屈している暇はなかったのではないかなと思った

これはこれで楽しかった
わいわいと今で言うみんなでご飯に行くような感じ
だけど、私はゆっくりと時の流れを落として
一対一で一杯の茶をいれのむ
あの時間がやはり好きだなと気づく


稽古場に青が増えてきた
青 蒼 藍
青の濃い夏がそこまで近づいてきていることを感じる

好きな季節が増えていく
これも茶道の効果の一つかな。 

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