茶室ですごすあいだ

電気

コンクリートの道路
ジーパン
iphone
プラスチックケース
Tシャツ
時計

いま目に見える近代的なかれら

この200年で
わたしたちは色んなものを手に入れた

その色々なものが無い茶室で
過ごす間が尊い
時間というより、あいだというかんじ

時という概念が消えて
そこにただ自分という人間を置いている
という感覚









1文字の彼らしか
そこにはいない

どうしたら着物はもっと普段着として残ったのだろうね
という話を先生とする

浴衣を着て
団扇を持ち
暑い空気を扇ぎながら
縁側で風鈴の音と蛙の鳴き声を楽しむ
昔の風景を思い浮かべる

その風景に自分がなりたい
枝豆と冷えた麦茶も添えて
今年は浴衣をたくさん着よう
少し早めに少し先の夏を浮かべる

見上げると
半月
丁度、薄い雲の隙間から覗く

サステナブル
そんな言葉が生まれたこの世を憂う

ただ今を生きたい
未来を憂いながら今を生きたくなど
ない

江戸の暗い夜道を歩きたい
少しびくびくしながら
提灯をもって
草履でぞぞぞと

茶屋に立ち寄り
長方形の椅子に腰掛けて
団子を食べたい

今を生きたいといいながら
過去に自分を飛ばしてしまった

過去も未来も心地よい形で携えて
今を生きれたらいいな

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?