Mai

声楽家、声楽教師。スイスの音楽学校で働いています。留学経験や仕事、音楽教育、声楽教育の…

Mai

声楽家、声楽教師。スイスの音楽学校で働いています。留学経験や仕事、音楽教育、声楽教育の話や、スイスでの生活のことなどを綴ります。 東京藝術大学附属音楽高校声楽専攻、東京藝術大学声楽専攻、ヴュルツブルク大学音楽教育(中退)、ルツェルン音楽大学大学院音楽教育声楽専攻。

最近の記事

イースターのミサ: 歌手のメンタルケアの話

今朝はイースターのミサで歌ってきた。 ルツェルンのとある教会で、曲目はMichael Haydn《Missa brevis a tre voci》からの抜粋。 Michael Haydnは名前も曲も初めて聴いた作曲家である。こういう機会に知らないものと思いがけず出会えるのは、何と言ってもワクワクするジャンプインの醍醐味だ。 1週間ほど前に出演が決まり、数日前にリハーサルがあった。 今回はそのリハーサルのときにメンタル調整を大失敗してしまい、コーラスの皆さんに下手くそな歌

    • 大学院の話(スイス・ルツェルン音楽大学)

      忘れないうちに、大学院時代の生活について書き留めておこうと思う。 ルツェルン音楽大学の大学院に入ったのは、パンデミック真っ最中の2020年秋のことだ。 入試はオンラインで行われた。 それについてはまた今度詳しく書くとして、今回はスイスの音大に興味がある人に向けての大学紹介を書くことにしよう。 私が入学した2020年に、ルツェルン音大はそれまで市内に点在していたいくつかのキャンパスをすべて統合し、Kriensという、ルツェルンの中心地から少し離れた場所に居を移した。 それ

      • 声楽: なかなか抜けない悪い癖の話

        社会人になっても、プライベートでほそぼそと声楽のレッスンに通い続けている。 大学院を卒業しても、まだ『終わった』感じがしないからだ。 この間レッスンに行った時の発見。 どうしても歌うときに古いクセが抜けなくて困っているのだが、そのひとつが『声を下に押さえつけてしまう』ということ。 支え、とか言ったりもするが、声を“支え”なければ、との思いから 不必要にウエストの筋肉を使ってしまって、結果声に若干、ザラザラとした雑音が混じってしまう。 これを解消するために、今回は腕をよく振

      イースターのミサ: 歌手のメンタルケアの話