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点描画の大変な実力者であるにもかかわらず現状は無名の洋画家・田中惟之

田中惟之(1935〜2013)という洋画家がいます。主な経歴は「國領經郎に師事。光風会を経て日洋会および日展で活動。日展会員、日洋会理事。」です。作品を幾つか御覧下さい。

田中惟之《港の博覧会》(第28回日洋展、1990年、横浜美術館蔵)
田中惟之《「漁港」・陽春》(第15回日展、1983年)
田中惟之《伊豆風景》(第21回日展、1989年)
田中惟之《安房埼灯台》(第33回日展、2001年)
田中惟之《漁港・早春》(第14回日展、1982年)

田中惟之は生前、横浜市に住んでおり、海が好きで三浦半島の漁港、城ヶ島などの風景を多く作品にしたのですが、これらの絵を見れば分かるように、点描画の大変な実力者です。おそらく、日本の洋画家では岡鹿之助や牛島憲之に次ぐレベルだと思われます。しかし、現状は全くの無名で、わずかに冒頭に取り上げた横浜博をモチーフにした《港の博覧会》が横浜美術館に所蔵されている程度です。

近年、《港の博覧会》がメディアで取り上げられる機会が増えているので、この作品を手がかりに田中惟之の知名度が広まってくれれば良いのですが。

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