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ホキ美術館系のそれとは異質の迫真の写実絵画を描く洋画家・鈴木義伸氏

鈴木義伸氏という洋画家がいます。光風会会員及び日展会友で、愛知県在住です。生年と詳細な経歴は把握しておりませんが、少なくとも1990年代前半から光風会展及び日展に出品しています。まずは作品を御覧下さい(注1)。

鈴木義伸《草刈り》(第105回記念光風会展、2019年)
鈴木義伸《草刈り》(改組新第6回日展、2019年)
鈴木義伸《風》(第91回光風会展、2005年)
鈴木義伸《窓辺》(第104回光風会展、2018年)
鈴木義伸《流木》(第102回光風会展、2016年)

鈴木義伸氏は昨今流行のホキ美術館系の平板なそれとは異質の迫真の写実絵画を描き(例えるならアンドリュー・ワイエスとか三栖右嗣に近い存在でしょうか)、現在の日展洋画部門では間違いなくNo.1の画才を誇ります。鈴木義伸氏に比べたら同じ日展に所属する洋画壇の重鎮・中山忠彦氏など問題になりません。

しかし、日展では出世コースから外れており(20年以上前に一度特選を取ったらしいですが)、現状、全くの無名でグーグル検索しても詳細な経歴が全く分かりませんし、画像も殆ど出て来ません。毎年秋に国立新美術館で開催される日展でも中盤の目立たないところに作品がひっそりと展示されていることが多いです。ですが、美術関係者の目に留まれば後世の日本美術史に残るに値する画家だと私は確信しています。

ただ、美術館の学芸員や大手美術マスコミは原則として現代アートにしか関心がなく、日展なんて見向きもしませんので、今後、鈴木義伸氏が正当に評価される日が果たして来るのか見当も付きません。

団体展には中学・高校の美術教師をしたり会社に勤めながら地道に作品を出品し、無名ながらも画才では洋画壇の重鎮を凌ぐ実力を誇る画家が何人もいますし、中には将来の日本美術史に残ってもおかしくない画家もいます。私はそういう画家を物故・現役問わずnoteで紹介して顕彰することを使命としております。

(注1)以前、光風会事務局に鈴木義伸氏の経歴について問い合わせをしたのですが、詳細は教えて頂けませんでした。ただ、光風会事務局を通じて鈴木義伸氏から光風会展及び日展の出品作の図版を数十点頂きました。この記事に掲載されている作品図版はそのうちの5点です。

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