・住んでいる部屋に、ある時からハサミがないことに気が付き、いよいよないと困るタイミングがあったので買い求める。近所のスーパーで買ったのだけど、買って開けた瞬間から薄青色の持ち手がうっすら黄色味がかって使い古したもの感がある。

・会社にいる少し年上のデザイナーのお姉さんと喋るのが最近は一番楽しい。最近した話は、大塚愛のヤバさについて。

・大塚愛って売れてた当時はもう世間に浸透しすぎて空気みたいな存在になってたけど、「さくらんぼ」とか「SMILY」とか普通にスーパーイケてる曲なのでは、と気づいた。行間に「イェイ！」とか「イヤン」とかを差し込むセンスは大塚愛にしかできないことなのではないか、等という話を、両の口角に泡を貯めながら早口でまくし立てたところ、デザイナーのお姉さんの中にある何かしらのツボにハマッたのか、「大塚愛はかわいい、本当にかわいい。本当はああなりたかった…」と言いながら、必聴アルバム「LOVE COOK」の曲を順番にハミングしていた。

・デザイナーのお姉さんとはたいへん話が合う。群馬県民の必修科目である「頭文字D」の話ができるのは会社ではその人くらいだ。（その人は別に群馬県民でもなんでもない、ただ頭文字Dが好きな人）

・会社のメンバーで、ランチに何人かで連れだって向かう途中、会社近くのコインパーキングにハチロク（レビン）が止まっているのを見つけ、「アッ、ハチロクが止まっていますよ！」とおれが言うと、そこからしばらく頭文字Dの話になった。おれが好きな小柏カイの得意技、インベタのさらにインの話をする。デザイナーのお姉さんだけニコニコと聞いてくれた。掟破りの地元走りだ！

・デザイナーのお姉さんとは、頭文字Dは拓海が高校を卒業するところまで読めばだいたいOKという意見で一致している。

・平成って全体的に暗かったけどいい時代だったよね。

・過去を振り返るとき、「昔は今よりもずっとよかった」と思いそうになるが、「昔もそんなに良くなかった」ことを忘れないようにしている。

・仕事で農村に行く。町おこしイベントの資材を配布しに現地のお店を回る。こういうタイミングでないとなかなか現場を回れないので嬉しい。この稼業は、気を抜くとすぐに「東京からたまに来ては偉そうなこと言ってくるコンサル風情」になってしまう。

・トマト農家さんと立ち話。10種類以上のトマトを栽培しているというので品種表を見せてもらうと、「ロッソ・ナポリタン」という品種を認めた。「きっとナポリタンに合う品種なんでしょうね」というバカみたいなコメントをしたらうっすらウケてくれた。嬉しい。

・KANが亡くなってからラジオで流れてくる曲がKAN一色になっている。おれはスナックで働いていたくせに「愛は勝つ」しか知らなかったのだけど、それ以外の曲を聴いてみるとたいへんいい曲ばかり。「まゆみ」が良かった。

・でも「まゆみ」はおれのお母さんの名前である。KANがまゆみという度にお母さんの顔がチラつくので、「まゆみ」の部分はなるべく聞き流すようにしている。そこがこの曲の一番のキモなんじゃないの？

・クラフトジンにハマりそう。まだハマっていない。でも近いうちに必ずハマるんだろうな、という気がしている。ジンばかりを置いているバーに言って、ジャケットで選んだジンにまつわる薀蓄をバーテンから聞きたい。そして翌日には忘れたい。

・なぜここまで確信しているか、それは3年ほど前に訪れたクラフトコーラブームの時に感じた気持ちと同じ気持ちを覚えているから。

・「ジンは民藝」、「クラフトコーラは民藝」。民藝という言葉におれは弱い。「～～焼」とかすぐ買う。2年くらい前にやってた柳宗悦の民藝展の話を何回も何回もする。

・立ち寄ったジンバーでクラフトマンシップの話をする。おれはコロナ禍のおうち時間全盛の頃、お手製のチャーシューを作るのにハマっていた。お肉選びから火の入れ方、しょうゆの種類、臭み消しの酒、混ぜるスパイスの種類など様々工夫を凝らして作り上げるところは、ジンのクラフトマンシップに通ずるところがある、と話すと、「その話はあまり大きい声でしない方がいい」と言われる。なんでよ。

・「ディスティレリドパリ」が言えない。ディスティレリレリパリ。

・酔っぱらった帰りにケバブ買っちゃう。最近は富士そばよりもケバブがちょうどいい気がする。

・通ぶってヨーグルトにんにくソースをかける時期を経て、いまは一周して甘口～中辛に戻ってきている。たぶんもう一波ありそう。

・まだ書きたいことあった気もするけど忘れたから終わりにする。

そんな感じです。