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理論と実践:哲学界のロックスターと不登校プリンセスの対決!(1)

 AI無知倫理学会では、今後グレタ・トゥーンベリのことを『気候正義の不登校プリンセス』と呼ぶことに決めました。不登校少女グレタに称号を与える必要があったのは、『哲学界のロックスター』マルクス・ガブリエルとの違いを論じる上で、グレタにも何か称号が無いと違和感があるからです。

 この違和感はプロレスファンには、お分かりいただけるはずですが、『東洋の巨人・ジャイアント馬場』『燃える闘魂・アントニオ猪木』のように、リングネームの前には称号が必要です。WWEであれば、『知的な暗殺者・トリプルH』『小さな巨人・レイ・ミステリオ』など、リングネームの前には何かついていないと、落ち着かないものです。

 これは『日本のAI研究の第一人者・松尾豊』や、『論破王ひろゆき』でも同じことが言えます。

 話しをプリンセスとロックスターの比較論に戻すと、『プリンセスは勉強嫌いのアクティビスト(実践主義)』で、『ロックスターは勉強好きの論理主義者』という違いがあります。一方で両者は、(1) 現代社会を鋭く批判する、(2) 持続可能性を追求する、(3) 変化を求める活動をする、(4) 堂々と間違った主張をする、(5) マスメディアが祭り上げている点などが共通しています。

『哲学界のロックスター』は、AIの基礎が解っていない点においては、『日本のAI研究の第一人者』と大差ありません。筆者が『哲学界のロックスター』の発言に激しく同意するところは、『ニック・ボストロムの言うことはなんでもそうなんです』の部分です。

【マルクス・ガブリエル独占直撃】ChatGPTは落書き/4年ぶりの東京はまるで1990年代/大人はダメだから未成年に投票させよ/倫理的資本主義が金儲けを一変させる

 このボストロムを鼻であしらう発言は、本ブログで解説している『ニック・ボストロムは、日経グループが祭り上げているだけで、哲学界でもAI開発の分野でも、誰もボストロムなど相手にしていない』を如実に表しています。まともなAI研究をしている哲学者や、AI倫理を研究しているAI開発者に向かって、ニック・ボストロムの名前を出したら、『そんなくだらない質問で俺の時間を無駄にするな』と相手にされなくなるでしょう。

AI無知倫理学が暴く日経グループがマスクとボストロムを祭り上げる陰謀論的観点

『哲学界のロックスター』は、AI無知倫理的な観点からは、興味深い『無知の観察対象』です。一方で、彼と同次元でAIを論じてしまうと、ボストロムを論じるのと同じで、『その程度のくだらない知識で俺の時間を無駄にするな』と相手にされなくなる可能性があります。

 2ちゃんのひろゆきや、松尾豊の話をするだけでも知性が疑われるリスクが高いのに、これ以上のリスクは冒せません。そこで本稿ではマルクス・ガブリエルのどこが『無知』なのかについて解説します。

 彼のAIに関する発言は『全てAI無知発言』だと言えますが、彼の哲学の主張の肝となる『倫理的資本主義が金儲けを一変させる』における致命的な論理破綻は、倫理的な企業として『Zoom』『ファイザー』『ビオンテック』の三社の実名を挙げてしまったことです。

 Zoomはビデオ会議やウェビナーに使用される人気のサービスですが、情報倫理やAI倫理問題で批判され続けている企業で、ガブリエルが絶賛するような倫理的資本主義企業とは真逆の存在です。

 ファイザーとビオンテックは共同で、新型コロナウイルスワクチンを製造している製薬会社です。ワクチン製造過程や治験に伴うAI倫理問題をあげればきりがありませんが、医療倫理的にも、企業倫理的にも大問題の企業です。

 このように大きな倫理問題を抱えている企業三社を、倫理的資本主義の鏡としている時点で、『哲学界のロックスター』のパトロンが誰かが分かります。 

タッカー・カールソン★プロジェクト・ヴェリタス【Pfizerのスクープ動画】。 大手メディアは沈黙。ビッグテックは検閲に走り回る。1/26/2023《翻訳:字幕@yousayblah》

つづく…

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