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ツンデレ童話(10)癒し系ツンデレ白雪姫

 ある日の真冬の事でございます。雪が降っているにも拘らず、クイーンがお城の窓で針仕事をしていました。針仕事をメイドに任せずに、クイーンが自らやっていたのには、隠された意味があったのです。

 クイーンは針で指を刺すと、3滴の血が雪の上に滴り落ちました。ところが、クイーンがふと気が付くと、血の滴りは10滴~12滴と増えていました。

『はっ、これは #ジョジョの奇妙な冒険 #ディアボロ のスタンドの #キングクリムゾン の時を飛ばす能力だわ』と気付いたクイーンは、咄嗟に #クイーン のスタンドの♬Don't Stop Me Nowでキングクリムゾンをお城の外に叩き出して、『おとといきやがれ、こんちくしょうめ』と江戸弁で怒鳴って、窓から塩を撒きました。

 血に飢えていたクイーンは、12滴の赤い血が白い雪の上で綺麗に見えたので、『雪の如く白く、血の如く赤く、黒檀の如く髪の黒い姫が欲しいわ♡』と独り言を言っていました。

 その独り言を聞いた、お城で孟宗竹の手入れをしていた両刃の竹割り鉈の使い手で #竹取爺 の異名を持つ庭師が、『わしは、こう見えても、昔は竹の中から美しい姫を取り出す達人として有名だったでやんす』というと、クイーンは『竹の中から姫がだせるんだったら、わらわの腹から姫をだすこともできるんじゃね?』と閃き、その旨を竹取爺に伝えました。

 プライドの高かった竹取爺は、『あったりめでい。そんなもんは、朝飯前でやんす』と安請け合いをして、オートクレーブで消毒していない竹割り鉈で、クイーンの急所を外してバッサリと腹を割ると、クイーンのお腹から白雪姫がでてきました。

 竹取爺は腹を割られて出血しているクイーンに向かって、『そんな傷口ゃぁ刺繍針で縫って、唾でもつけときゃ治るでやんす』と無責任なことを言いました。しかし、傷口から細菌が血流に侵入し、クイーンの体は静かに、しかし確実に内部から侵食されていきました。

#敗血症 ……それは、最も恐れる病魔の一つです。細菌が繁殖し、その毒素が血流を通じて全身を駆け巡ります。クイーンの症状は急速に悪化して、かつての活気は影を潜め、肌は蒼白に変わり、呼吸は浅く速くなっていきました。

 クイーンの血圧が危険なレベルに下がり、器官がひとつ、またひとつと機能を停止していきました。この時代には、まだ、細菌の特定方法が確立していなかったので、お城の家臣たちは、 #ペニシリン系 #セフェム系 #カルバペネム系 などの#β・ラクタム抗生物質 #ゲンタマイシン #アミカシン のような #アミノグリコシド系抗生物質 #レボフロキサシン #シプロフロキサシン のような #フルオロキノロン系抗生物質 、さらには、 #MRSA耐性菌 にも使われる副作用の強い #バンコマイシン #リネゾリド まで闇雲に #抗菌薬 を使いまくりました。(※抗菌薬は医師の指導の下で正しく使いましょう)

 ところが、抗菌薬はターゲットとしている菌にしかあまり効果は無いので、敗血症の猛威は強大で、クイーンの免疫システムは過剰反応し、体を自ら攻撃するようになっていきました。クイーンは最後の瞬間、なぜか竹取爺に対する怒りは無く、突然この世を去りました。

 キングは一年後にツンツンしているだけの高慢ちきなクイーンを后として迎えました。臣民たちは高慢ちきなクイーンのことを、ツン・クイーンと呼ぶようになりました。

 ツン・クイーンは、『 #エコエコ・アザラク #エコエコ・ザメラク 。この国で一番美しいのは誰なのよ?』と質問すると、『クイーンさま、あなたが一番美しい』と答える不思議な鏡を持っていました。ジョジョファンの皆さんは既に気が付いていると思いますが、そうです。この不思議な鏡の中には、エンヤ婆の息子であるJ・ガイルのスタンドのハングドマンが潜んでいたのです。

 ところが、白雪姫がお年頃になると、 #癒し系ツンデレ の美しい女性になっていたので、ツン・クイーンが『エコエコ・アザラク。エコエコ・ザメラク。この国で一番美しいのは誰なのよ?』と質問すると、『クイーンさま、あなたが一番美しい。でも、癒し系ツンデレな魅力を考慮すると白雪姫の方が #萌えます』と、正直に答えてしまいました。

 癒し系ツンデレ白雪姫の魅力に嫉妬したツン・クイーンは、白雪姫を暗殺する為に猟師を呼びつけて、『白雪姫を射殺して、その証拠に肺と肝臓を持ってきなさい』と命令しました。ところが、猟師は白雪姫のファンだったので、『あんじゃも! そっただひんどいことでけねぇべした』と #米沢弁 で、白雪姫の暗殺を断りました。

 猟師は癒し系ツンデレ白雪姫にツン・クイーンの邪悪な計画を告げ、彼女を森の奥へ逃がしました。白雪姫は、七人のマゾデレな小人たちと出会い、彼らと一緒に暮らし始めました。彼女の癒し系ツンデレな性格と、時折見せるサドデレな態度は、マゾデレな小人たちをすぐに魅了しました。

 一方、ツン・クイーンは自身の鏡に何度も問いかけ続けていましたが、鏡はいつも白雪姫の萌えを称えるばかりでした。彼女の嫉妬心は燃え上がり、とうとう自らが暗殺者となることを決意しました。

 しかし、白雪姫のもとへ三度の暗殺を試みるも、彼女のサドデレ術とマゾデレな小人たちの機転によっていずれも失敗しました。ところが、四度目はついに、白雪姫に半減期が96時間(4日間)を超えることもある #ハロキサゾラム 100mg入りの毒リンゴを食べさせることに成功し、白雪姫を眠り姫にしてしまいました。

 しかし、この物語には運命の転換点が訪れます。ある日、森を通りかかったダンデレ王子が、美しい癒し系ツンデレ白雪姫を見つけ、彼女にキスをしました。ただ寝ていただけの白雪姫は、突然目を覚まし『あんた人が寝てる隙に行き成りなにすんのよ! このド変態王子が!』とプンプン怒って、ダンドレ王子を、 #刃牙 #柳龍光 が極めていた #毒手拳 #鞭打 で張り倒そうとしました。

 ところが、王子だと思っていたその男はオーガでした。 #地上最強の生物 のオーガ(鬼)と恐れられていた #範馬勇次郎 の孫のダンドレオーガだったので軽くかわしてしまい『それって鞭打だよね。所詮は女子供の護身技だと勇次郎爺さんが言ってたっけ』と言いました。

 白雪姫は『えっ? あなたって範馬勇次郎のお孫さんなの? 流石に地上最強の生物のお孫さんだけあって強いのね♡ 強い男ってやっぱり素敵だわ♡』と癒しの魔法を掛けてから、『だ、だからって勝ったと思わないでね! わたしの技は鞭打だけじゃないんだから!』とツン術で、ダンドレオーガを身動きできなくしてから、『ほら、やっぱりダンドレはツン術には弱いのね。そういうところって、かわいいわよ♡ わたしが言葉の魔法であそんであげようかしら♡』と、サド転生の秘奥義でダンドレオオガをデレデレオーガに変えてしまいました。

 すると、なぜかツン・クイーンの悪事が明らかになり、国中の人々は白雪姫の結婚式に招待されました。悪事がバレたツン・クイーンは姿を消し、二度と戻ることはありませんでした。

 癒し系ツンデレ白雪姫とデレデレオーガの結婚式は、その美しさと癒しの力で知られるようになり、王国に幸福と平和をもたらしました。そして、彼女は時折、ツンデレな態度を見せながらも、常に国民の心を和ませる愛される女王となりました。

 彼女たちの物語は世界中に広まり、癒し系ツンデレ白雪姫は、様々な形で語り継がれることになりました。そして、どんな時代にも、彼女の物語は人々に愛と勇気を与え続けています。

つづく…

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