制服にさよならを
2019年の春休み。
当時17歳の私はとても学校に退屈していて、学校をサボることもしばしば。とにかく毎日に刺激が欲しかったのを覚えている。
数少ない中学生の時からの友達がテンション高めに電話をかけてきた。
「お台場で被写体さんの自主企画があるんだけど一緒に行かない!?」
は…?ヒシャタイ?ジシュキカク…?
私にはわからない言葉ばかりだった。
よく聞くと、自分らと同い年くらいの、被写体の女の子がお台場で制服撮影したいから、カメラマン、被写体を共に募集している、という内容だった。
とても目立ちたがりなところがある私からすると興味しかなかった。
「行ってみようか。」
当日は風が強くて少し肌寒かった。
初めてお台場に上陸して、友達と2人してキョロキョロしてた。緊張と楽しみが混ざって、なんだか落ち着かない。
制服を着た男女2組と、カメラマンさんが数名。
どうしよう、緊張する。
と思っていたけれど実際はとても楽しかった。
目立ちたいという私の欲求は安易に満たされてしまった。
こんなに撮られるって楽しいんだ。
あれから写ることは何年かしてなかった。
2021年に被写体を本格的に始めたが、
当時の帰って来たときの高揚感と心地よい疲労感は今でも変わらないし忘れない。
みんな元気だろうか。
大人になったのだろうか。
当時の企画の名前は「バイバイ制服」だった。
企画のフィナーレではブレザーを空に向かって投げた。
卒業したら着ないと思っていた制服も、意外と被写体をしていると活躍するのである。
そう、私はまだ、制服にさよならを言えていないのだ。
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