哀情日記

僕の愛する日々を綴る

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私は、安くて古いカメラが好き。

やすい、はやい、うまい。 もはや食生活では当たり前になりつつあることばたち。 それを私はカメラに置き換えるとこうなる。 やすい:値段が手頃 はやい:性能がそこまで劣らない(気にならない) うまい:良い写りをする 今回はそんなわがままを叶えてくれる、私のカメラを作例も交えてご紹介。 「何言ってんだ、新しくて性能良いものが正義に決まってんだろ!」 そう言わずに、どうか最後までお付き合いいただきたい。 私の使っているカメラ、レンズFujifilm X-Pro1 私のお供は

    • 春とそばかす

      被写体だったわたしは、 カメラマンになりたいと思うようになった。 それと同時にやってくる、ぐるぐるとした考えと結果。 被写体っぽすぎるのだ、私は。 被写体っぽすぎる とは ここで言う「被写体っぽすぎる」とは ポーズや仕草、表情が、 素の私の表情ではなく、私「風」の被写体の表情になっている、と言うことだ。 リアリティが好きな私からすると、かなり辛い。 一度、ネットのポートレートの界隈からお休みをして「矯正」することにした。 矯正 ここで言う矯正とは、まあ簡単に言えば

      • 休憩所

        こんばんは。哀情日記の中の人の恵泉です。 一年前から始めたnoteもなんとなく一区切りしてしまったので 人気だったシリーズ、夏の終わりとGRの後日談でもしようかと。 どうぞゆっくりしていってください。 あとがき まずは、読んでいただいたこと。 私の拙い、こんなプライベートな記事を予想以上にたくさんの方に反響をいただいていました。 「続きが気になる!」といってくださったカメラマンさんもいて、とても嬉しかったです。 本当にありがとうございます。 夏の終わりとGRの③まで読

        • 冬の寒さとモノクローム

          夏の残りもの 長くて鬱陶しかった夏にだって終わりは来る。 私たちも終わった。私から終わらせたはずだ。 お互いが別の時間を過ごして、別の人を思って、この先もう会わないんだろうなと思った。 そうでも思わないと、私は永遠に夏に取り残されちゃうから。 自分で終わらせた、夏の終わりに。 あれから、実家に帰っても口を開けば、彼の話ばかりだった。 夜ご飯に作ったものを、彼が喜んでくれたとか、 彼が最近撮ってる人が可愛くて妬いてしまうとか 彼が…彼が…とばかりで。 世界一自分が格好悪

        • 固定された記事

        私は、安くて古いカメラが好き。

          夏の終わりとGR ③

          はじめに 少し生々しい文章があるかもしれません。 ごめんなさい。 -あのあと- 帰宅するなり、彼からお礼のdmが来ていた。 「楽しかったです。ご飯までありがとね。」 その下に 「最後、ちょい寂しかったわ」 と意味深な一言。 私にはわかるのだ。なぜなら、楽しかったと言う気持ちとともに、同じような寂しさに包まれていたからだ。 「言いたいことわかりますよ」と一言返した。 -これはデートですか?- 次の日。たまたま2人とも空いていたので、動物園に行くことになった。

          夏の終わりとGR ③

          デジカメと2千円もって、出かけよう。

          こんにちは。 皆さんは散歩(お写んぽ、スナップ)をする時どんな持ち物で出かけるのかろうか。 愛する一眼、ミラーレスカメラとレンズと…財布、携帯…それとも手ぶら、スマホだろうか。 今回は日々の散歩やお写んぽ、スナップなどをして日々を楽しんでいる私の楽しみ方をご紹介。 どうぞ最後までお付き合いいただきたい。 ◎私の散歩の持ち物私の散歩の持ち物、それは ・コンデジ(今回はcanonIXY) ・2000円 以上。 これらにもちゃんと理由がある。 ◎持ち物もマインドもシンプ

          デジカメと2千円もって、出かけよう。

          Portrait Biwak「Red」出展作品解説

          2023年7月18日から23日まで渋谷ギャラリー・ルデコさんにて開催された、 山中夏歩さん主催のPortrait Biwak「Red」 期間中の会場内の熱気は、渋谷の暑さに負けない盛り上がり。 今回はカメラマンとして作品を出展したので、撮影裏話などを語っていこうと思う。 どうぞ最後までお付き合いいただきたい。 作品 「WIREWORM」まずは作品をご覧いただきたい。 モデルは「彼女」しか考えていなかった。 彼女はMisakiという。 私がカメラを買って、初めてポートレ

          Portrait Biwak「Red」出展作品解説

          夏の終わりとGR②

          GRⅢX。コンデジがまさかポートレートで使えるとは思ってもいなかった。 カメラマンさん(Kさん、とでも呼んでおこうか)と光と風が、私の味方をする。 前回も話した通り、ガチっとくる撮影というのは心に満足感を与えると同時に、水泳の後のような、心地の良い疲労感に見舞われる。 ドキドキさえもする。 お互い、良い撮影ができたのだろう。撮影後ご飯をご一緒した。 居酒屋で、自分たちの生い立ちや写真に対する価値観を語り合った。 Kさんに「これからどんな人やものを撮りたいですか」と質

          夏の終わりとGR②

          「特別な私」を辞めてみた。

          人は誰しも「特別になりたい」と思っているのではないか、 と21歳の私は考える。 私は言うまでもなく自己承認欲求のかたまりで、人の反応を伺っては一喜一憂する日々。 特別な私にならないといけない!と考えるがあまりにある日ぷつん。と糸が切れた。 「全部やめよう、やり直そう」 「やる気が出るまで一旦SNSでの活動をやめてみよう」 そう言い聞かせてネットの世界から数週間だけ離れた。 その数週間で変化が起きた。 まず、本を読むようになった。 「時間があったら読んでみよう」そう言って

          「特別な私」を辞めてみた。

          海とハリガネムシ

          「ハリガネムシって知ってますか?、カマキリの中にいる寄生虫なんですけど」 撮影終わり、夜の海で風に吹かれながら彼女はポツポツと言い出した。 彼女は、私が去年の春から撮り続けている被写体で私の表現活動にはなくてはならない方のひとり。 彼女が、海に行きたいと言ったので大磯まで行って撮影していた。 彼女は時々、面白いことを言うのだ。 興味深いというかなんというか。 で、今回はハリガネムシ。 「カマキリの中にはハリガネムシが寄生していて、カマキリを水辺に誘導するんです。 私

          海とハリガネムシ

          ジャンクカメラで日常を豊かに。

          ジャンクカメラって、いわゆるボロいカメラのことなのだろうか。 『ボロい』の定義なんて人それぞれなので正解は無いだろうが、 私ならもっとジャンクカメラのことを魅力的に伝えるだろう。 駆け込んだ先はみんな大好きハードオフ。 CanonのIXYが5,000円ちょいで売られていたので購入。なんて可愛いんだ。 今回は、このIXYを1ヶ月ほど使ってみた感想を綴ろう。 どうぞ最後までお付き合いいただきたい。 まずはなんといってもサイズ感。 手のひらに収まってくれるので、どこに行く時

          ジャンクカメラで日常を豊かに。

          夏の終わりとGR①

          電撃が走るような撮影をしたことがあるだろうか。 被写体とカメラマンの意思が、がっちりはまる、あの感じ。 その日は、とても風が強い8月の末で、 汗ばんだTシャツがひと吹きで乾いてしまいそうだった。 久々にとあるカメラマンさんと作品撮りが出来ることになっていて、そのあとご飯も約束していた。 正直なところ、何を話したら良いか分からず、さらに体もそこまで調子が良くなかったため断ろうかと迷っていたくらいだった。 久々に会ったそのカメラマンさんは、以前持っていたLeicaには程遠

          夏の終わりとGR①

          春とオールドレンズ

          春だからだろうか。 最近はずっと不安定でセンチメンタルで、すぐ泣く。 感動して泣く 悔しくて泣く 悲しくて泣く 中でも最近多いのは、「足りない」自分に泣く。 私自身は法的には大人、見た目はほどほど。 特別可愛いわけでもないし、富も名声もない。 でも周りには愛されていて、恵まれている実感がある。 それだけ聞くと十分幸せなのではと思う人がほとんど、というか満場一致なのではないか。 けれどどうやら私という人間は貪欲らしい。 何かが埋まらない。何かが足りない。 常にその足

          春とオールドレンズ

          あーちゃんとミモザ

          「ミモザを見に行かない?」 祖母にそう持ちかけたのは、私だった。 私は現在祖母と愛犬と暮らしている。両親と仲悪いとかそういうわけではないのだけれど。 何故か、祖母と愛犬と暮らしている。 うーん、なんだか祖母というと堅苦しいので、 普段の呼び名で呼ばせてもらおう その祖母ことあーちゃんは数年前に旦那である私のおじいちゃんを病気で亡くしている。 だからというわけではないが、私が休みの日はなるべく2人で散歩に出かけたり、写真を撮ってあげたりしてる。 そして、今回はミモザ

          あーちゃんとミモザ

          制服にさよならを

          2019年の春休み。 当時17歳の私はとても学校に退屈していて、学校をサボることもしばしば。とにかく毎日に刺激が欲しかったのを覚えている。 数少ない中学生の時からの友達がテンション高めに電話をかけてきた。 「お台場で被写体さんの自主企画があるんだけど一緒に行かない!?」 は…?ヒシャタイ?ジシュキカク…? 私にはわからない言葉ばかりだった。 よく聞くと、自分らと同い年くらいの、被写体の女の子がお台場で制服撮影したいから、カメラマン、被写体を共に募集している、という内

          制服にさよならを

          冬の終わりとLeica。

          はじめまして。 哀情日記の中の人、クレヅキです。 今回は私が被写体やカメラを始めたきっかけ、 そして写真を通して出会ったかけがえのない方々とのエピソードを何回かに分けて綴れたらと思います。 私の過去の細かい話って、とても大切で繊細で、 なんだかTwitterなどのSNSで呟くのは違う様な気がしたのです。 中でも今日は、とびきりに好きなエピソードを。 その日は春がすぐ近くまできてるような、でもふわふわの上着が手放せないような2月。生温い風が吹く曇りの日でした。 当時の

          冬の終わりとLeica。