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卒業式 祝辞

 本日卒業を迎えられる皆さん、ご卒業おめでとうございます。今、皆さんの心の中は、無事にこの日を迎えた達成感、先生や仲間と離れてしまう寂しさ、そして、これから始まる新しい生活への期待と不安が入り混じっているのではないでしょうか。

 高校生活はどんな毎日だったでしょう?勉強や部活動に励み、友人や先輩、後輩と共に同じ目標を目指し、時に喜び、時に悲しみ、挫折感も味わったこともあったでしょう。高校生活で経験したことは、どんなことでも将来の自分にとって生きる糧となります。

 皆さんは、中学から高校にかけて世界規模で起きたコロナ禍の影響を強く受け、多くの制限を強いられた学年でもありますね。今まで先輩たちが行ってきた当たり前の行事も経験することができず、多くの我慢をしたことでしょう。本当に良く頑張りましたね。多くを我慢したからこそ、いま日本や世界で起きている、多くの災害や戦禍のことをしっかり受け止めることができるのではないでしょうか。能登半島にも、ウクライナにも、そして、イスラエルにも、皆さんと同じ高校生がいます。そして、更に当たり前のことができずにいます。そんな彼らに、少しでも思いやりを持てるやさしい人間になったのではないでしょうか。

 これから、皆さんが羽ばたく未来には、多くの試練が待ち受けています。当たり前のことができない時期もあるでしょう。しかし、そこを切り開いていくのは、自分たちなのです。コロナ禍の制限がなくなり、新しい活動を創り出して来たこの1年間の皆さんのように。そして、多くの災害や戦禍から復興を目指している多くの人たちのように。人の幸せは自分たちで創り出すものだと思います。

 さて、保護者の皆様。これまでPTAの活動に協力を頂きありがとうございます。晴れてこの日を迎えられたことを心よりお祝い申し上げます。そして、校長先生を始め先生方におかれましては、生徒たちを温かく、時には厳しく、根気よくご指導を頂きましたことを心からお礼申し上げます。

 それでは、卒業生の皆さんが、伝統ある本校の卒業生として、新たな一歩を踏み出し、実りある人生を過ごされることをお祈りし、お祝いの言葉といたします。本日は誠におめでとうございます。

令和6年3月13日
埼玉県立本庄高等学校PTA会長
齋藤拓


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