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「やってみたい!」気持ちがあれば、勝手に学ぶ。子どもの観察記録

それは突然やってきた。

幾度となくおススメはしてきた。

文字を書くことから遠ざかっている息子(現在小5、不登校中)。
書けなくても、今の時代パソコンができれば仕事で困ることもないのでは?
ならば、ローマ字入力を教えてあげたらいいのでは?
なんて考えから

iPadよりパソコンやってみたら?と、提案してみるも興味なし。
愛用するiPadは音声入力など駆使して、うまく使っているし
ローマ字入力だの、パソコンだの、そんな必要性は今の彼になかった。

ちょうど小学校から1人1台支給されているChromebookも、すっかり宝の持ち腐れとなっている。


そんな風だったのだが、

昨日突如
「パソコンで文字を打ってみたい!」と

彼の「やってみたい!」が発動したのだ。

(私がパソコンで文字入力中、娘に呼ばれ離席。その間、代わって席につき、キーボードを打つ(真似をする)息子。あと少しで打ち終わるところだったので、「残り打っといてもらえる?」と冗談で言ったことから発動。キッカケって本当にひょんなことからなんだな〜)

すごくワクワクしているようで、気持ちが乗っているのがわかった。
私はできる限りそのワクワクを壊さないようにジャマしないようにしたいと思った。

恐れ入りますが、お手すきの際にご確認のほどよろしくお願いいたします。

お願いしたのは確かこんな一文。

ローマ字は習っていないので知らない。
完全なる手探りで進む。

例えば、出だしの【お】でいくと

お、お、お、(と発言し、音を確認しながら)
お、あ!オーケーの、お!お!o(オー)かな??
(押してみる、【お】が画面に表示される)
できたーー!!!
(共に喜ぶ)

と、こんな感じ。
日本語の音の響きと、知っている英語の響き(スペル)の知識を繋ぎ合わせていくような作業。
仮説を立てて、やってみて検証、の繰り返し。

机の引き出しには、いつかの出番を待つローマ字表も入っていたし
それをすぐに出して教えることは簡単だったけど
夢中になってやってみている真っ只中の彼を見たら
それは要らないかも、むしろ余計な口出しはしないように徹したいと、そう思った。

とても勘がいいことに驚かされる。
母音とか子音とかの概念も教えていない。
でも、こんなことを発見しているようだった。

  • 1語が持つ音を一緒にゆっくり発音していくと音が2段階(子音と母音)に分かれることがある
    例【さ】 子音:スー(英語のsの発音)→ 母音:アー、をスロー発音

  • 母音のイはe(イー)に惑わされるがi(アイ)を使うこと

  • 母音、あ=a、い=i、お=o辺りは後半把握してきた

  • 仮説が違っても、コレを打つとこうなるんだ!がわかること


とっても地道な作業で途方に暮れそうだが、笑

幸いいくつか文字を打ち込ば、単語や挨拶などは予測変換に上がるので、まぁまぁ程よいペースで進み達成感もある。

効率的に学ぶ、も良いけれど
この非効率なプロセスを辿ったからこそ、得られる発見や
何より自分の力で体得した!みたいな感覚の凄まじさってあるなぁと感じた。
きっと、これからの彼の根っこや土台となっていくのでは?と。

息子は、楽しかった!またやりたい!!!
と、あれだけ誘って食いつかなかったものをこんなにも楽しんでいた。
(その後も、促してみたら帰宅前の夫にもパソコンからメッセージを送っていた)

子どもに勉強を教えることが(特に不登校になってからは)ものすごーーく憂鬱で苦痛だった私も、この時間はものすごーーく楽しくて、そのことにも驚きだった。

「やってみたい!」この気持ち、最強だ。

そして、
こうして夢中になって自分から学べる息子
先回りしない•手出し口出ししないと徹することができた私
お互いになかなかいい感じじゃないか!と嬉しくなったのでした。

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