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マッサージでも観ようかな

旦那さんは最近、寝る前にYouTubeでマッサージ動画を観るのにハマっている。

マッサージ動画と言っても、別に卑猥なものではなくて、カイロプラクティックを施術する海外のドクターと、それを受けては「ワォ〜、ヒュ〜」とか「オォ、Fuck〜!!」とか、なんとも伝わるリアクションをしている外国人の動画だ。

特に、Dr.●●の動画は何度も観まくっている。

ドクターが「大丈夫、リラックスして」と優しい声をかけると、アメリカ人と思しき強面の男性が目を瞑る。ドクターが彼の顔に手をかけ、首をイッキに回す。

すると、カイロ特有の「ボキボキボキーーッッ!」という音が響き、強面は「オォーーー、ガーーーット!」と、オーガズムに達したような、清々しいほどの雄叫びをあげるわけだ。

私は、これがガキ使の「笑ってはいけない」に登場する蝶野さんと重なってみえてしまい、笑い袋のようにケタケタと笑った。

その隣で旦那さんは「うわぁ〜〜〜♡」と、乙女のごとき黄色い声をあげて嬉々としている。なんだかいろいろ楽しい。

そうやって、一緒にベッドに横になりながら、数人分の施術動画を観ていた。

しばらくすると、スマホの画面が私の顔にだんだんと近づいてくるではないか。あっ!と思った瞬間、「ゴン」と、にぶめな音が私のおでこに響いた。

「でた」

旦那さんがよくやるのが、この「YouTube寝落ち」だ。

本人はさぞかし気持ちがよいだろうが、残された者は、電気を消したり、スマホが頭にあたったりと、案外大変なのだ。

次からは、私がスマホを持とう。

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