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野鳥もネコもすくいたい!(小学校中学年男子に読みきかせた本を紹介)No.12

野鳥もネコもすくいたい!
高橋うらら(著)
学研プラス

小笠原の野鳥を、なんとノラネコが襲ってしまい
数が減っていることを知った島の人たちが
ノラネコを駆除しようとしますが、
獣医師が「ネコの命も大事」と保護するお話です。

元々は島の住人がネコを放してしまったり、
外飼いするうちに野生化したり、でノラネコが増えてしまい
住人が気が付かないうちに、野鳥の巣を荒らすようになってしまいました。

ネコにしてみれば、エサを確保するのに必死なのですが
小笠原に住む鳥たちも数の少ない貴重な鳥です。
単に鳥を保護するだけでは解決しません。

罠を仕掛けてノラネコを確保し、
住人が飼っているネコには登録を行い、
年数をかけてノラネコを減らしていきます。

確保されたノラネコも、処分されるのではなく
東京の獣医師が預かって人が飼えるようになるまで
お世話をし、そこから人にもらわれて
家ネコとして幸せに暮らす。
そのサイクルを作っているそうです。

ノラネコが少しずつ減り、
野鳥のヒナも少しずつ襲われる数が減り、
良い事だなと思っていましたが、

ネコ以外の、小笠原の島々にとっては「外来種」扱いの
トカゲなどはまだ、保護される事なく処分されています、と
終わりの方に書かれていて、
ネコだけではない問題なのだなと大人も気づかされます。

我が子はネコが好きなので、
ネコの話は大好きで食い入るように読んでいました。

物語ではなく実際に起きている事柄を扱った本なので
身近に感じられるかと思います。
東京近郊の方は、猫の譲渡などで小笠原のネコを目にする機会も
あるかもしれませんね。

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