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佐藤友則『本屋で待つ』
冒頭からリズムよく読めて一気読み。
何もしていなかった大学生のころ、
仕事が面白くて仕事ばかりしてた頃、
ビジネスの拡大。
人と同じことをせず、
本当に求められていることをすることで道が見えてくる。
人を育てること、人を待つこと。
この時期に読んだことは意味があるのかな。
宇佐美りん『推し、燃ゆ』
オビに「TikTok世代のキャッチャー・イン・ザ・ライ」とあったけどその趣きある。
明るい話ではない。
引用は気になった表現。
そういうまぶしさってある。
生きているだけでいつも大変。
2020年刊行、文庫は2023年7月発売。
アイドル文化にあまり興味はないけど、何だか手にとってしまった。
人生最大の推しについてちょっと考えたりしながら。
人生最大の推しを推してたのはいつか?というと、ものす
いくえみ綾『潔く柔く』全7巻
何度目かの通読。
その時々で感じ入るところは少しずつ変わり。
今回は田沢湖雨のドライブでたくさん涙がこぼれました。
少しずつエピソードが増えて行った(当初からすべて構想してのものではない)ということですが、
カンナsideと禄sideで同等のレベルでそれぞれの物語を展開できるのもすごいし、長い年月を描き、ひとつになっていく構成力も凄い。本当に凄い漫画家さんだと思います。
今回は源氏物語を連想
三田誠広『源氏物語を反体制文学として読んでみる』
集英社新書、2018年の本。
Kindleで。
6年前の本なので大河ドラマ商品ではないと思われますが、2人のキャラクター(優しいボンボンとちょっとめんどくさい賢い女性)や、ふたりが恋愛関係にあったとの推測など、かなり大河ドラマ「光る君へ」に沿っています。
ドラマを楽しく観ている方は楽しめるはず。
反体制文学とは何ぞや、というと、
摂関政治が体制なら、親政が反体制。
光源氏は天皇の子どもで、藤
イザベラ・ディオニシオ『悩んでもがいて、作家になった彼女たち』
与謝野晶子、宇野千代…
濃い〜な。
恋愛への情熱が。
と思うのは最初の章が「恋愛マスターたちの文学」だからか。
イザベラは凡人代表というスタンスでその濃さを我々と一緒に楽しんでくれます。
そう、気づいたんです。
源氏物語のおもしろさがいまいちわからないけど、そもそも私の好きな物語って、恋愛濃度低めのものが圧倒的に多い、ということに。
・中脇初枝『きみはいい子』
・梨木香歩『村田エフェンディ滞
梨木香歩『ほんとうのリーダーのみつけかた』
コミュニケーションって難しいなぁ!
って思うけど、だからといってやめてはいけないということか。
発言で場をまとめたりすることに長けてはいないけど、その方面では、勝てないというだけ。全面的に敗れているわけではない。
その得意でなさを直視して、少しずつましにしていくのだ、ということかな。
桐野夏生『燕は戻ってこない』
経済的理由から代理出産を受け入れる女性と、依頼する側の夫婦+夫の母の物語。
どちらかというと代理出産してあげる側のリキの立場で読みました。が、ごく少数ではありましょうが依頼を検討せざるをえないほど、追い詰められている発注側の女性もいるのでしょうね。
その目線で読むと、生まれたあとの引き渡し拒否の可能性など契約違反についてのリスクがあれこれと描かれています。
例えば発注者は夫婦ですが死別や離別
ケストナー『独裁者の学校』
30年代っぽいイラストつきの岩波文庫のピンク。
かわいらしい雰囲気ですが、おそろしい戯曲でした。
イラストは1921年のものと出典が明記されています。
戯曲は55年の出版、構想は36年頃とのこと。
主要キャラも怖いのですが、脇役も怖い。
6号室で何事かになってしまう女性たちとか…。それだけでドラマができそうなエピソードがさらりと描かれる。
酒寄進一さんの訳は読みやすくて、積読してる『終戦日記一
小泉今日子『黄色いマンション 黒い猫』
2016年に出版されたSWITCH連載。
2021年に新潮文庫より発売されたものを、このたび再読。
2014年ごろ、単行本の『原宿百景』を楽しく読んでいましたが、内容は同じような、違うような、ですね。
『原宿百景』では痴漢を許さないという話や、レッスンを受けていたデビュー前のことなどが印象に残っています。
『黄色いマンション〜』には朝ドラ「あまちゃん」関連や、ご家族とのお別れに関することなどが
古川日出男『紫式部本人による現代語訳「紫式部日記」』
陰鬱でグルーミイな日記、
大河ドラマと並行して楽しんでます。
アンソロジー『冬の本』
ぱらぱらとめくる冬もあれば、めくらない冬もあり、この冬は前者。
吉本由美さんの語る佐藤泰志『海炭市叙景』、鈴木理策さんの語る中谷宇一郎『雪』などを久しぶりにみずみずしい気持ちで読む。
自分が選ぶとしたら何だろう、
アーノルド・ローベル『ふくろうくん』
本橋成一『アレクセイと泉』
川瀬巴水の版画とか、
など、本というより絵本・写真集・画集ばかり浮かびます。
小林百合子 野川かさね『山小屋の灯』
写真は野川かさねさん。
繊細で、住民視点のような「本当らしさ」があって、温度や湿度が迫ってくるような現実らしさもあって。
対して小林さんの文章からは、人との距離や山に登るときの心のなか、人間らしさが伝わってきて。
山小屋というと奥多摩のバンガローぐらいしかイメージがなかったのですが、こんな世界があるんだなぁ!と思いました。
二本松から行く「くろがね山荘」が印象に残っています。
山、行ってみた