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京都の本

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読書にまつわる投稿のうち京都に関連したもの
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いしいしんじ『げんじものがたり』

いしいしんじ『げんじものがたり』

えっと。
現代の京都弁で、一部歴史的仮名遣いの、いしいしんじ先生の源氏物語。

ほかのどれよりも読める気がするのは気のせいでしょうか?

光源氏は光君(ひかるくん)←もちろん関西ふうのアクセント
です。

音読してます。
(いつ読み終わるのだ)

あと、やっぱりヒカルくんはちゃらい。

大河ドラマの影響で

なんて言われているのを目にしますが、
やはり、男女の寝たり起きたりの話の分量がとても多いよ

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私の好きなもの

ゆっくりペースで走ること、本を読むこと、京都。

走る本、京都の本はつい手にとってしまいます。

京都を走ることについての本があったら最強ですね。
万城目学さんの「12月の都大路上下ル」か。大好きです。

しかも、このお話には「あいつら」が出てきますね。
私の京都は「あいつら」から始まっているので、好きなものの集まり具合には驚くばかりです。

絹田村子さんの『数字であそぼ。』にも京都を走るエピソー

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綿矢りさ『手のひらの京(みやこ)』

綿矢りさ『手のひらの京(みやこ)』

京都検定で問われたことの答えが、あちこちに散りばめられている。
京都検定のサンプル問題を解いてみたあとだったので、そんなことを考えました。

嵐山、八坂神社、大文字焼き、祇園祭など京都のあちこちと四季が散りばめられ、「京都人の密かな愉しみ」を思わせるところもあります。
とくに、雲水さんが出てきたり宗教がすぐそばにあるところや、ちょっと不思議な世界を思わせる表現。

「京都人の密かな愉しみ」はBlu

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万城目学『八月の御所グラウンド』

万城目学『八月の御所グラウンド』

五山送り火が、クライマックスで使われています。

思えばTVシリーズの「京都人の密かな愉しみ」でもそうでした。
とても重いエピソードと絡められてた。

鷲田清一『京都の平熱』と同時に読んでいたので、「大に点を打って犬にして市民の怒りを買った学生」のことがどうしても思い出されます。
(市民でないので、おもしろいと思ってしまいました…)

そんな「犬文字焼き」が頭をよぎっても、それでも夜の場面にはジー

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紫式部日記を読む

与謝野晶子訳をチョイス。
文章がとても美しい。