見出し画像

料理作るのツライ。

料理が苦手な私。家庭を持つようになってから、年々その思いは増す一方だ。
特段好きではなかったけれど、やればできるものだと思っていた若い頃。
「お菓子作りは好きだけどね」なんて自分自身をフォローしていた。

実家にいた頃は、料理だけでなく家事は母任せだった。
とはいえ小学生の時にお手伝いがてら教わったり、レシピを見て作ってみたりという経験はある。
切り方や野菜の洗い方なども母の姿を見て覚えたものだ。
家庭科の調理実習もわりと好きだった。
「やろうと思えば料理はできる」そんな風に思っていた。

料理への苦手意識が芽生えたのは、夫と出会って、同棲を始めた頃だ。
夫は、高校生の頃から料理をしていた。両親が共働きで、ほとんど家にいなかったからだ。
夫の母は小料理屋をやっていたことがあるそうだ。
お正月に帰省した時に食べる義母の料理はおいしかった。
だが、夫の料理のスキルは母親に教わったということではなく、夫が自力で会得していったものだったので
調理法や仕上がりは独特なものはあるが、味付けが上手だったのはきっと母譲りの才能なのだろう。

若い頃から料理に慣れていた夫は、私の料理レベルを知り、がっかりしたかもしれない。

エピソードとしては、いくつかある。

一度、市販の素を使って一品作ったのだが、激しく失敗したことがあった。
肉と野菜など炒め、素を入れて混ぜるだけというごく普通の作り方だが、
おそらく、火加減や具の分量を誤っていたのか、全体的にグレーで、ドロドロしたまずいものができた。
私自身もなぜそうなったのか分からず、言い訳はあったのだが
夫にはとても笑われ、何年経っても「あればひどかった」と、親戚や友人に嬉々として話す面白ネタにされている。

次に、ハンバーグ。
母の作るハンバーグは、肉汁を逃さないために、両面を強火で焼き目をつけた後、電子レンジで加熱し、中まで火を通していた。
流れ出てしまった汁はソース作りにも使う。
私もそのやり方で夫に作った時、また笑われた。
「すごい時間かかった上に、最後にキッチンから“チーン”って音が聞こえたから衝撃だった。結局レンチンかよ!」
確かにレンジで温めたけど、火を通すためだったと説明しても笑うばかり。
こちらは真面目に作っているのに、夫はからかってくることがよくあった。

私が作っても、「何を入れた」とか「作り方が違う」などと言われ、口に合わないのかあまり食べてくれない。
そもそも食の好みが合わないという点もある。
私は肉料理や洋食が好きだが、夫は魚料理など和食系を好んでいたので、お互いの料理に物足りなさを感じることはあった。

そのような「作ったけど笑われる・食べてくれない・作り方に口出ししてくる」などが嫌で
料理したくないと言う気持ちが芽生え、苦手意識に繋がったんだと思う。

これを夫に言えばきっと「俺のせいかよ」と怒るだろう。
だが、どう考えても、原因の一端は夫にもあると思う。

現在、ご飯作りは夫が専門になっている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?