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女性党首

1月に共産党の委員長にはじめて女性の田村智子氏が選出された

➀日本の女性党首


 (1)議会史上はじめての女性党首は土井たか子が社会党委員長に就任した時で、これは1986年。1991年まで5年続いた。土井たか子は社会党が社民党になった後も、1996年から2003年まで党首を務めた。

(2)公明党が分党して参議院と地方は党という文字が抜けた公明になり、1998年、その代表に女性の浜四津敏子が就任。だが、10か月後、公明党が復活したので、浜四津は代表ではなく、代表代行に格下げとなる。女性の代表就任は、分党という異常事態における一時的な人事でしかなかった。

(3)小沢一郎が設立した自由党が分裂し、保守党ができた。小沢の自由党は連立政権から離脱したが、連立に残った人達が保守党を結成、女性の扇千景が代表になった。だが、1年で代表は交代となる。分裂したので、その場をしのぐために女性党首にしたとも考えられる。

(4)社民党は2003〜2013年まで福島瑞穂が代表を務め、2020年から再び、福島が代表となった。ただ勢力は小さくなり、存続が危ぶまれる状態になっている。

(5)2016年、旧民主党が維新の党と合併して民進党を結成。最初は男性の党首だったが、同年から2017年まで1年間、女性の蓮舫が代表を務めた。だが、この党も党首も長続きしなかった。


➁共産党の場合

共産党の女性党首ははじめてだが、共産党の委員長は長く務めることが普通なので、女性党首も続くかもしれない。志位委員長が議長になったため、傀儡説もあり、田村氏のこれからの努力が重要である。また共産党は3代続いて東大出身者が党首を務めてきたが、田村氏は私立大学出身なので、この点でも変化が見られる。


毎日新聞の最新の調査


上の調査では共産党の支持率が5%から8%に上昇しており、党首の交代が功を奏したと言えるだろう。自民党は6%増え、維新が4%減ったことから維新の分と無党派の一部が自民党に流れたと見られるが、無党派の2%が自民党に行ったと考えると、無党派は4%増えているので、残りの2%は共産党に流れた可能性がある。女性党首になったので、女性の無党派層が共産党と答えたのかもしれない。

まだ他の調査や国政選挙の結果を見ないと何ともいえないのと、田村氏が今後、どのような政策を打ち出すかにもよるが、裏金問題で怒っている女性が多いことは確かなので、女性票が新たに共産党に行く可能性はあるだろう。社民党を支持してきた女性の中にも共産党にくら替えするひともいるかもしれない。今後を注視したい。


お読みいただき、ありがとうございました。

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