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【ウェルネス×アイザック特別対談】パーソナルドクターサービスを運営する「ウェルネス」との出会いから出資に至るまでストーリー

アイザック株式会社は、予防医療サービスを手掛ける株式会社ウェルネスに、創業時以来の二度目の出資を行いました。

医師でもありウェルネス 代表取締役の中田 航太郎氏と、アイザックの取締役 播口のユニークな関係性から、出資に至る経緯、そして今後の両者のビジネスの展望まで詳しくインタビューをさせていただきました!

―まずは、現在のお二人の仕事上の関係性について、教えてください。

(播口)僕はウェルネスの社外取締役です。立ち上げ時のノウハウから人材紹介も含めてサポートした経緯から、現在はITの知識と経験を活かして、ウェルネスの事業を非連続的に伸ばす戦略についてアドバイスをしています。

(中田)僕にとって播口は、仕事上のパートナーであることはもちろんですが、起業のきっかけになったキーパーソンでもあります。医療現場の問題に対する解決方法を模索していたときに、会社を起こすという選択を推してくれた人です。

―そもそもの出会いを教えてください。

(播口)実は僕たち、中高時代の同級生です。

(中田)そう!同級生なんです。

(播口)中田は当時から頭が良くて、勉強ができるタイプでした。

(中田)僕から見た当時の播口は、ヤンチャで目立つ存在でした。だけど19歳くらいで起業して、それなりの財を築いていた。見上げる存在でした。
学生時代は特に仲が良いグループにいたわけではなかった。距離が縮まったきっかけは、知り合いに誘われて参加した雑誌のパーティー。その時に播口のビジネスパートナーとも会って、意気投合して親交が深まりました。なので、公私ともに仲良くなったのは、大学生になってから、21-22歳くらいの時ですね。

(播口)そこから、似ている趣味がたくさんあることに気づき、食事をともにしたり、旅行に行ったりしました。中田が医者になった後も交流を続ける中で起業を勧めるタイミングがあり、今に至ります。

―中田さんは播口さんの勧めで起業を決めたんですね!

(中田)そういっても過言ではありません。病院で患者さんを診る医師としての仕事は、やりがいがありました。しかし、医療現場の問題点に対して何も実行できない勤務医の立ち位置に、やりきれなさを感じ始めていたのも事実です。

自分でクリニックや病院を設立するという選択肢もあると思います。ただ、突き詰めて考えると、社会の構造自体を変えないといけないと思いました。どうしたら打開できるか、という時に、播口が「会社作っちゃうって方法もあるよね!」と(笑)。

―興味深いですね。病院の勤務医から起業ドクターになった経緯について、詳しく教えてください。

(中田)僕はもともと、人と話すのが好きで医者になったのですが、病院で患者さんと接していると、「なんでもっと早く来なかったんだ!」と言いたくなる患者さんが本当に多くて。

たとえば、見るからに弱々しくて、「もうダメかも」という状態まで放置して病院に来ても、数日後にシュッとして元気に退院してくれたら、医師としてはハッピーエンドでしょ、と思われるかもしれない。

けど、現実は違うと僕は思う。そもそも1年前に受診していてくれれば、入院することもなかったし、本人も家族も痛い・つらい思いをしなくて済んだはず。医師としてはそれが悔しくて、「なんとかしたい!」という思いが強くなりました。

病院の医療がどんなに発達しても、患者さんが健康管理を放棄していたら、救えるものも救えない。予防医療をもっと浸透させないと、根本解決にはならないな、と。「じゃあ、どうすればいい?」「会社を作るしかないよね!」というわけです。

―ウェルネス立ち上げにあたり、播口さんのサポートを詳しく教えてください。

(播口)まず、ウェルネス立ち上げの時、僕個人も共同創業者として参加しました。アイザックとしては株主として出資しています。

立ち上げ後はアイザックのインターン生をエンジニアとして紹介したこともあります。ITを使ったプロダクトを作る際、よいエンジニアを採用するのに苦労します。そこで、「ウェルネスに合いそうだな」と思ったエンジニアの子を紹介しました。その後、彼はそのままウェルネスに就職して、今ではCTOのポジションで活躍してくれるようなので、自分でもよい人選だったと思っています。

(中田)立ち上げ当初は、事業を加速していくどころか、会社の作り方も全然分かっていない状態でした。勢いで起業した状態だったので、エンジニア探しに始まり、播口にノウハウをアドバイスしてもらえたのは心強かったです。播口がいなかったら、ITとは全く関係ない会社になっていたかもしれないと思います。

(播口)創業時から軌道に乗るまでは細かくサポートしていましたが、ここ2、3年は一旦中田に任せていました。そしてプロダクトが順調に伸びてきたタイミングということで、現在は、事業の次なるフェーズに向けて定期的にアドバイスをさせてもらっています。

―ウェルネスの事業について、詳しく教えてください。

(中田)予防医療を手掛けるプラットホームを運営しています。個人それぞれの健康状態や体質にあった予防医療をすることが非常に大事ですが、現在の医療システムでは、それを難しい。

そこで、あらゆる健康データを一つに集約して、医師が一人一人の健康維持に対して伴奏するシステムを作ったわけです。

主な顧客は経営者や、個人事業主など、会社で「健診を受けなさい」と言われない人たちですね。忙しくて自分の体のことを後回しにしがちな人たちは、社員に健診を勧めておきながら、自分の健康は棚上げ。病気がかなり進んでから受診してきて、「いくらかかってもいいから、よい医師を紹介して!」というケースは少なくない。

当然ながら、進んだ病気はお金では治せない。こうした多忙な人たちに代わって、医者が健康をマネジメントしようというわけです。具体的には、体質に合わせて日々の健康を細かくチェックし、病気にならないための対策をアドバイス。受けるべき検査があればすぐに手配し、異常が発見されれば適切な病院へご案内します。

料金体系はユーザーに月額で料金を支払っていただく形式で、顧問弁護士をつけるような感覚でパーソナルドクターをつけてもらうイメージですね。口コミで顧客数も伸び、現在では数百名の会員の方がいらっしゃいます。

―すごい伸び代のあるビジネスですね!播口さんとしては、改めてウェルネスに出資したいと思った理由はどんなところにありますか?

(播口)創業時以来、2回目の出資になりますが、僕としては、起業家中田に対する信頼度や期待度が非常に大きい。それにアイザックは「全ての挑戦者が、生涯働きたいと思える場所をつくる」をパーパスとして掲げおり、その信念がウェルネスの事業とも合致しています。常に挑戦し続けるために、身体は資本であり健康第一です。そういう意味でも、ウェルネスのビジョンには深く共感しており、ウェルネスが目指す世界へ、一緒に冒険したい想いです。

ヘルスケア関連のSaaSとか、電子カルテとかもそうですが、結局そういうサービスは仕事の効率化をできても誰の命も救わないですよね。医療って、本来は人の命を救うことが使命なのに、全然関係ないところをIT化する流れがあり、そういうのは好きじゃないですね。

その点、ウェルネスの事業は、確実に人のため社会のためになる本質的なビジネスだと思う。だからこそ支援してきたし、今後も貢献したいと思っています。

―なるほど。ウェルネスとしては、今後はどのように事業を展開していきたいですか?

(中田)これまではプロダクトをブラッシュアップすることに集中してきた3年間。今後は予防医療を社会に浸透させるフェーズだと思っています。パーソナルドクターつけるというカルチャーを普及することが一つの目標ですね。
そのために、まずは健康に関するデータを多くストックして、病気リスクの分析に役立てたい。

もちろん、健診の結果をはじめ、数百万人分の健康データを持っているという会社は少なからず存在しますが、全然活用できていないのが現状。でも僕ら医師なら、もっと有意義に活用できると思っています。データをもとに、末長く健康でいるために、一人一人に的確にアドバイスできる。それを強みとして、僕らに健康管理を任せてもらえるような会社にしていきたいです。

―パーソナルドクター以外で、今後展開したい事業はありますか?

(中田)事業ではないですが、後輩の医師たちに対して、ビジネスを立ち上げる選択肢を教えていきたいと思っています。医師は病院で働くものだ、という先入観がありますが、当社で今働いてくれている医師たちには、マーケティングとか営業とか、経営の仕組みを教え込んでいます。

今後は、「世界を変えたい!」と思っている医師たちをどんどん受け入れたいですね。そして彼らが将来独立して起業したら、そこに僕が出資する。そういうルートを作って予防医療を世の中に浸透させたいです。

―ところで、播口さんはパーソナルドクターのユーザーだそうですね。実際利用してみて、どうですか?

(播口)最近、人間ドックを受けました。胃カメラはしんどかったな…

(中田)じゃあ、次は麻酔でやりましょう!という感じで、一人一人のご要望にも寄り添って健康をマネジメントします!笑

(播口)健診を受けたり、風邪で近所のクリニックにかかったりした時のデータはそれぞれの医療機関に管理されるので、バラバラですよね。一方、ウェルネスのシステムは、受診した医療機関のデータが全てオンライン上でいつでも確認できる形で貯まっていく。それはとても便利だと思っています。

(中田)そうそう。健診は紙だし、歩数アプリと睡眠アプリが別だったりもするし。効率的に健康をマネジメントするためには、分散しているデータを一つにまとめることが大事です。

―創業当時から支援している播口さんとしては、今後はどのようにウェルネスと関わっていきたいですか?

(播口)中田は経営の経験もITの知識も乏しい中で、時間はかかりつつも、本質的な事業を立てて、確実に伸ばしてきた。そのことは高く評価したいと思います。今後、ウェルネス提供する予防医療の価値が社会に浸透していくために、非連続な施策を生み出していくお手伝いをして行けたらと思っています。

―具体的にはどんな考えがあるか、最後にぜひ教えてください!

(播口)1つ考えているのは、アイザックはNUDEという60-100坪規模のフィットネスジムを東京と福岡で展開しており、ウェルネスと連動できたらと思っています。健康維持にフィットネスは不可欠ですから。

また大きな観点でいうと、中田には僕の人的リソースを最大限活用してもらいたい。共同創業者として、1株主として、友人としても、ウェルネスが社会的にインパクトを与えられる会社になる道筋を応援しています。

(中田)病院内の最適化とか、システムの最適化をやっている会社が山ほどある一方、ウェルネスは医者の役割自体を変革しようとしているわけだから、短期的な結果に繋がりにくいので、理解してもらえない場面もあります。

でもそれを初期から信じてくれた播口と共に、常識を超えたアイディアを提供しながら、一緒に世の中を変えていきたいと思っています。

Wellness公式:https://www.wellness.jp/
THE NUDE公式:https://thenude.jp/

ー 最後に…

アイザックでは世の中をもっと面白くする、事業を作ってくれる仲間を随時募集しております!アイザックに興味がある方、ぜひ一度お話ししましょう。下記よりエントリーください!