YouTubeには、高校生の学習補助を対象としていると思われる教育チャンネルが多数あり、そのクオリティの高さには驚かされます。この記事では、その中でも質の高いいくつかのチャンネルを紹介します。　

　レベル上げのための得意分野やボキャブラリー、扱える分野を増やすことは、すなわちその分野における生きた英語に触れることです。また、日本語を通さず英語メディアに直接ふれることで、英語世界で当たり前とされている物事や、ユーモアのセンス（大事！）についても、直に触れることができます。
（日本人の目線でみた英語文化や海外の文化は、どうしても日本文化のメガネで常識、非常識をはかってしまいがちなのです。言語を学ぶことは、新しい文化をインストールすること。自分の目で確かめて、自分でカルチャーショックを受けましょう。これすなわち疑似留学体験にもなります。）

Crash Course

これ本当に全部無料!?　留学行かなくていい。成績も上がるかも！

　歴史、化学、物理、社会学、経済学、ゲームに映画、アメリカの政治のしくみ…これ見てれば、留学も大学も行かなくて良いんじゃないの？というくらいわかりやすく、あらゆる学問を網羅した学習チャンネル。しかもエンタメ性が高い。プレゼンがうまい。アニメーションもかわいい。見てるだけで英語ができるようになるのに加えて、めちゃめちゃ知識と教養がつく。1回1回は独立した10～15分程度の動画で、1シリーズ20～50くらいの動画があります。好きな科目の好きな回からまず見てみよう。
　プレゼンターによってはとても早口なので、字幕と再生速度変更を駆使しよう。字幕には（心の声）が入ってるので、余裕ある人はそこも楽しめます。

Ted-Ed

人生の素朴な疑問と好奇心をくすぐる動画が山盛り。
　「世界共通の感情表現は存在するのか？」「なぜ魚は魚の形をしているのか？」「何が詩を詩たらしめるのか？」など、考えたことなかったけど、確かに気になる…という疑問にわかりやすく答えてくれる動画がいっぱいなのがこのチャンネルです。
　他にも「スーパーヒーローの科学」や「誰も（まだ）答えられない質問たち」など、好奇心をくすぐるシリーズが沢山。プレゼン動画で有名なTEDの教育版なので、若い世代版のTEDトーク動画も充実。
　こちらは基本的にアメリカ英語で、喋り方も丁寧で聞き取りやすい。

The School of Life

思索するのが好きで、ちょっと内向的なあなたや、ちょっと悩んだ時にも。
　そろそろ色々な壁や悩みにぶち当たるお年頃。なんで？どうして？それって何の意味があるの…そんな疑問に穏やかに答えてくれるのがこのチャンネル。といっても、普通のありきたりな答えで終わらないのが、このチャンネルの良いところ。哲学的な思索が好きならずっと見ていても飽きないでしょう（西洋哲学のシリーズもあるよ）。
「どうやったら普通になれるの？」「幼少期が成人期に与える影響」といったパーソナルな内容から、「”いい友達でいましょう”の利点」など、気になる人間関係についてのアドバイス😉もたくさんあります。
　こちらはイギリス英語で、アクセントがわかりやすいため、慣れが必要かもしれません。ストーリーや結論にひねりがあるのは、お国柄なのかも？

Vox

世界で起こってることにわくわくする。もっと理解する。
　ウェブサイトは割と硬派なニュースサイトですが、YouTubeはとてもわかりやすく旬の話題を提供してくれる動画がたくさん。アメリカの視点から何か今一番の話題なのか、きちんと批判的視点をもって説明してくれます。
　時事的な話題意外も様々なシリーズがあります。私のお気に入りは音楽の秘密を分析する「EARWORM」。他にも気候変動に関するトピックを扱った「Climate Lab」など、社会的な問題に正面から答えるシリーズも。
　ニュースらしくインタビューも多いため、より飾らない英語を聞くことができる。

Ka Leo O Hawai‘i

ハワイの大学生になった気分になれる、学生がつくる大学メディア。
　ハワイ大学には、学生がつくるメディアがあり、キャンパス内のフリーペーパーなども発行しています。もちろんテレビ部門もあり、主に大学内やキャンパス周辺で起こる色々なことをレポートしてくれるこのチャンネルを見れば、ハワイ大学で何が話題かわかります。大学に行く前に予習してみては。
　大学のメディアらしく、学生や地元の人へのインタビューがたくさん。リアルなハワイの話し言葉を聞くことができます。たまにでてくるハワイ語やハワイならではのアクセントを聞くのも楽しい。最近の話題はディズニーの映画「モアナ」のハワイ語吹き替えについてのようで、オリジナルの声優でもあるAuli'i Cravalho（ハワイ出身）のインタビューなども。