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スパイダー

なぜだろう。
今は壊してしまって「存在しない生まれ育った家」を、ご近所さん目線で眺めているワタシがここにいる。

お客さんがめったに来ない家の玄関に、キャリーバッグを引いた女性が、1人ずつ順番に入っていく様子をぼーっと見ている。

何が起こっている?

ワタシも玄関に向かった。

玄関のたたきには、女性ものの靴が所狭しと、しかし整然と並んでいる。

家の上がり框(あがりかまち)はかなりの高さがあり、「よいしょ」と声をかけないとあがれない高さだ。

そこを上がったところで、女性たちは無言でコートを脱いだり、それぞれが今着きました感を醸し出している。

その人たちを縫いながら黒いスーツを着た女性が「次の方は?」を声をかけている。


そこで、場面が変わる。
突然私がその案内役になった。

2階までの階段は、のぼり2段目でカーブし、2階直前でまたカーブがある。狭いし、急だし、慣れないとのぼっていても落ちそうな気がする階段である。

その先頭に立ち、私が客人を案内する。

階段を数段のぼったところで、壁になにやらうごめくものに気づいた。

「隣のトトロ」でまっくろくろすけがサーっと動く、そんな光景を目の端で確かにとらえた。

動いたあたりを見てみる。

何もいない。

客人を部屋に通す。


場面が突然展開する。

今いらしたばかりの客人がなぜか施術を受けるような着衣に着替えている。

何が起こっているのか、ワタシはまたしてもわからない。

何もない無機質な部屋に客人を通した。何の音もしない。客人が足音を忍ばせて窓際へ向かい、カーテン越しに外を眺めている。

ワタシは、「少々お待ちください」と言うべきなのか、それともそのままその部屋にいるべきなのかもわからず、客人の姿をボーっと眺めていた。

その静寂を雄たけびが引き裂いた。
「ぎゃあーーー!!! 何これー」

突然の絶叫に驚いた。
客人が肩にかけたバスタオルから何かを払い出そうと、バッタバタとタオルを振りちぎる。

私は近くにあった新しいタオルを持ち、その得体のしれないものものに近づいた。

さっき目の端でうごめいていたものだろう。

そいつにタオルを投げつけ、タオル越しに掴んだ。

私の手の中で、そのものはうごめいている。

落ちそうになりながらも慌てて階段を降りた。

逃げようと、もがくそのものがタオルの端から足を出した。

やばい!

履物もはかずに玄関から外に飛び出す。

そして、タオル越しのそいつを道路に放り出した。


タオルの下から出てきたのは、真っ白い蜘蛛。

8本の長い足を広げて、ゆっくりと登場した。

背中はマイクロファイバーのお掃除モップについているひものようなものが乱立し、先端はオレンジとも赤とも思える鮮やかな色である。

まるで、たくさんの短い白い煙突から炎🔥が噴き出しているような姿だ。

なんと、堂々とした出で立ち(いでたち)の蜘蛛なんだろう。

足元が冷たいことで裸足であることに気づいた。しかし、あまりの神々しさに、足が動かなかった。

何が起こったかわからない。そしてワタシはふくらはぎが引きつり、金縛りにあった。

そして、やっと気づく。
またしても夢を見ていたんだと。


あでやかで、神々しくて、忘れることができない姿。今もその姿は脳裏に浮かぶ。

なかなか現実には戻れなかった。

あまりにもリアルだった。鮮やかすぎる色だった。そして、夢か現実か今もよくわからない。

場面展開があまりに突拍子もないものだったから、やはり夢なんだろう、そんな風に思う。


以前に幼児虐待をしている母親の夢を見た。その話をしたとき、朝活仲間から「夢占い」を見てみたら、との助言があった。

そうだ、今回は調べてみようか。

大きな蜘蛛:女性同士の人間関係に問題があり、張りつめている状態。かなり危険。圧倒的なものに向かう心の準備が必要。

白い蜘蛛:もうすぐ幸運が訪れるサイン。(全体の印象が白だと白い蜘蛛との判断になるらしい。)

金運:赤色、金色、白色は金運がアップ。

蜘蛛を捕まえる:蜘蛛はストレスの象徴。捕まえるということはストレスから解消されるの意味、それも自らストレスを捕まえるということは自らストレスを克服するということ。

家の中の蜘蛛:「吉夢」である。逆に「家庭内のトラブルを表す」という真逆の判断。

良いような、悪いような、なんだかしっくりくるものではない。

しかし、精神的にいろいろストレスを抱えているということは確かであろう。注意喚起も含めているとすれば、見るはずしてみる夢であったのであろう。

そして、その数日後に、「軽いノロ」の症状が出ている。


調べるのに時間がかかったのに、あまりにはっきりしない結果で「無駄な時間を過ごした」感が半端ないと感じているβのワタシがいることも事実である。

ま、いいとこどりだけして、金運アップを確かめるべく、「一粒万倍日」である昨日「宝くじ」を購入してみた。

吉と出るか凶と出るか、というか、何を基準に吉凶を判断するかもわからないし、ま、時が解決してくれるかも、ということにしようか。

朝活仲間からまた新しい助言がもらえるかもしれないし、ちょっとワクワクしながら時が過ぎるのを待とうかな。

しかし、ストレスに関しては、できるだけためないようにしよう。自分で自分を壊していくことになってしまうから。



あなたは最近夢を見ましたか?
夢占いに頼ることはありますか?
その結果、満足感が得られましたか?

何が本当で、何が真実でないのか、騙されているのか、騙しているのか。

誰がどうやって判断することなのでしょうね?






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