見出し画像

StartupWeekend熊本vol.14@人吉球磨


人吉開催クエストのはじまり

先日、8月25日から27日まで、熊本県人吉球磨地域にて初開催となるStartupWeekend熊本vol.14 in 人吉球磨が実施されました。

StartupWeekendとは?といったご説明は先だってのSWファシリテーター就任所信表明内で記載しておりますので、そちらをご覧いただければ幸いです。

また、当日の様子など、公式レポートはオーガナイザーにて作成されますので、こちらは私目線からのレポート、裏話的に書かせていただきます。

クエストとの出会い~幻の大地~

私がSW熊本vol.14@人吉球磨(長いので、以下SW熊本@人吉球磨と記載させていただきます)と関わることになったのは、ちょうど所信表明を行った3月末から4月頭にかけて。
結果的に、StartupWeekendのファシリテーターデビュー戦となりました。

元々SW熊本のオーガナイザーをやられている安田さんとは以前、オンラインで会話させていただいたこともあったり、SW田川のプレイベントでもご一緒したことがありました。また、同じくSW熊本オーガナイザーの皆芳君とはSW宮崎vol.1のオーガナイザーとしてご一緒しました。
その様なご縁もあり、次回SW熊本のファシリテーターを私にご指名いただいたという経緯です。

おりしもNPO法人StartupWeekend理事にしてSW宮崎でファシリを行われていたタクトさんへ、人吉出身で現在は沖縄在住の勇者けいぞうさん(もちろんニックネーム。以下けいぞうさんと記載)から人吉での開催相談が寄せられていたとのこと。
一方でSW熊本コミュニティとしては熊本市内だけでなく近隣でも開催も企画していたところで、次回は人吉でやる方針で検討していたとのことで、両者の思惑は合致、オーガナイザーチームが形成されました。

とはいえ、StartupWeekendは基本都市単位でのコミュニティがベースとなっているものの、いきなり「StartupWeekend人吉」として立ち上げるには出身ではありつつ在住ではないけいぞうさんだけでは心もとなく、まずはSW熊本の飛び地開催として実施することとなったがゆえに「in人吉球磨」というイレギュラーな表記での記載となった次第です。

クエストスタート~人吉の戦士たち~

オーガナイザーチームも結成されて、いよいよ準備に取り掛かることとなったのですが、最も重要な会場選定においていきなり難航します。
あてにしていた会場では同時期に工事が予定されており使用できなかったり、他の候補でもそもそもSWの開催要件(全世界共通の実施プログラムで必要となる開場時間の確保等)が満たせなかったり、と、なかなか決まらず。

そろそろ公開間近となりチーム内に焦りが見え始めたとき、現地オーガナイザーの金川さんから隣町にはなるものの、極めて安価で利用できる施設の紹介というファインプレー。何とかイベント公開にこぎつけました。

会場となった多良木町交流館石倉

そこからはオーガナイザーがひたすら集客に奔走する日々。
けいぞうさんは沖縄在住にもかかわらず、何かにつけて人吉球磨に入り、地元の伝手を活かして地域の情報に掲載いただいたり、飲食店にチラシを置いてもらったり。

実は同時期に地元の業界団体は別事業で地元にいなかったり、他研修が催されていたり、逆風が吹きまくっており、早割終了期限、すなわち実施延期/中止判断のタイミングでもある1か月前でも5名程度と、延期も脳裏をよぎりました。
ただ、そこからまたエンジンがかかり、全く意識しないところからの申し込みが舞い込んだりと、二桁に到達して無事開催にこぎつけました。
(本当は来る予定だったスポンサー/後援関連の方々が不参加になったりもしましたが)

初開催地域でのコミュニティ立ち上げの難しさをつくづく痛感しました。

クエスト本番

初ファシリテーション~SWの守り人~

開催してしまえば、後はいつものStartupWeekend。
とはいえ、今回は普段の立ち位置であるオーガナイザーではなく、ファシリテーターという役回り。
他のイベントではファシリテーター経験あるとはいえ、StartupWeekendというブランドを掲げる場でのファシリテーションはいささか緊張しました。
私のファシリテーションスタイルは、基本的には「TTP」、「徹底的にパクる」です(笑)

私自身が参加して良いな、と思ったファシリテーションを自分の中で解釈し、再構築し、プログラムに織り込む。
イメージ的にはJOJOでいうところのスタンド、あるいはペルソナの召喚です。(間違いなく一部にしか伝わらない^^;)
身近な例でいえばタクトさんやたけぴー、それ以外にも過去接してきたファシリたちの良いところを吸収しながら自分という器を通して発露させる感じですね。

基本的にはオリジナリティとかどうでもよいと思っていて、場のために何が出来るかを考えセルフプロデュースしている形です。
そういう意味では、”ファシリテーターいとやん”は私であって私ではない存在とも言えます。
その様に過ごした3日間を駆け抜けた後、「初ファシリテーションとは思えませんでした」という感想をいただけたことが何より嬉しかったです。

ファシリテーターいとやん

人吉球磨に集った参加者たちの挑戦~導かれし者たち~

11名の参加者が地域内外から集まり、中には親子連れでの参加も。
他地域ではオーガナイザーの子供が参加するケースはあるものの、初参加で親子連れは珍しいのではないでしょうか。

1分間ピッチの後のお互いのアイデアヒアリング

それぞれがピッチした後、2つのチームに分かれ、行動をとり続けます。
2日目の午前中には、顧客の声を聴きに会場から皆が飛び出し、留守番役のオーガナイザーを残して誰もいなくなるという素晴らしい事態も。
正に"No talk, All action."、意訳すると「事件は会議室で起こってるんじゃない、現場で起こってるんだ!」を具現化したような光景に胸が熱くなりました。

無人化した会場

3日目には片方のチームが元のアイデアからピボットし、地域の承継者問題に取り組むアイデアに変化していきました。
最終発表を経て、優勝したのはそのピボットしたチーム。顧客の声を深く聞き取った結果ではないでしょうか。

地方の人材育成をテーマとしたチーム発表
球磨拳からピボットしたチーム

SW人吉球磨の立ち上げ宣言~そして伝説へ~

そうして閉幕したSW熊本in人吉球磨ですが、懇親会の中でSW熊本としての近隣開催ではなく、SW人吉球磨として立ち上げを宣言した地元からの参加者がいたことはとても大きな成果です。

地元を変えるのは地元の方。それが原理原則で、どこから来たかも分からないメンバーが落下傘的に行うイベントではなく、地元に根ざした方が自らの意志と行動を持って地域にコミュニティを作り上げていくことこそが、StartupWeekendの真髄です。

3日間のイベントはそのきっかけづくりでしかなく、地域でのムーブメントを作っていくことが出来るのがStartupWeekend。
田川や宮崎でも感じた勃興の醍醐味を、人吉球磨でも感じることが出来て感無量です。

人吉球磨地域でも立ち上がったStartupWeekendコミュニティ

私自身の次のSWファシリテーターとしての出番は10/20-22のStartupWeekend名古屋。11月にはSW田川が控えています。

実はどちらも会場探しに難航した経緯があり、私がファシリを務めると会場に困るという微妙なジンクスが出来つつありますので、ぜひ私にご依頼の際は会場探しを終えてからお声がけいただくと吉かもしれません(苦笑)

そんなこんなで、初ファシリ体験記でした。また皆さまとお会いできるのを楽しみにしております!

いただいたサポートは、地域の課題をITの力で解決するITコミュニティ「Code for Kitakysuhu」の活動や、北九州市内のテイクアウト情報を提供するサービス「北九州テイクアウトマップ」の運営に充てさせていただきます。