6/18

5:27起床。

天気は晴れ。
空気は、少しだけ水の匂いを孕んでいる。

受診。
ソルティライチ。
クワイエットルーム。

「おんあのこ」って打っても、
「女の子」に変換されるふしぎ。
Windows、というかPCは賢い。
きっと、僕の数百倍は……数千倍?数億倍?
僕、バカだから。
パートナーはきっと、
「そんなことないよ」って、
いってくれるんだろうけど。

……あーっと、
今朝は、そうだ。
昨日の、夕方の話からしよう。

昨日は(ちなみに今日も)、
午後から、訓練の無い日だった。
休み。ホリデイ。
けれど、予定が無いわけじゃない。
週に一度の受診日。
受診、といっても、
たいてい10分で終わる。
「まっとうに生きるって、大変だ」
だれもいない待合室で、
僕は、1冊の文庫本を開いた。

クワイエットルームにようこそ/松尾スズキ

10年以上前に、
映画化された作品だ。
うっかり薬の過剰摂取……オーバードーズをしてしまった主人公が、
(「うっかり」の範疇を越えているね)
精神病棟の閉鎖病棟に、
強制入院させられる話……。
これを入手したのは、もう2ヶ月くらい前。
ようやく読む気になったのは、なぜなのか。
まあ、それはどうでもいいとして。

古本屋で入手したそれは、帯付きで、
「『クワイエットルームにようこそ』
 映画化!」
「文春文庫 今月の新刊」
と、銘打ってあった。
もちろん、10年以上前の話ですよ。
帯の写真には、
主人公役の内田有紀が、
ぼさぼさの頭で、
患者衣にだぼだぼのコートを羽織った姿で、
形容しがたい表情で、
ベッドのわきに座っていた。

なにを思っているのか。
なにを想っているのか。

この表情は、見たことがある。
僕が、毎朝鏡の前で見ている顔だ。
この顔は、この顔は……。

「〇〇さーん」
あ、順番が来た。

喉が渇いているのか、
水分が足りてないのか、
とにかく、
気分が悪くなった帰り道。

ファミマ、ローソン、セブンイレブン……。
なんでもいい。
水、水……。

まっ先に目についたのがローソンだったので、
「ええいままよ」とばかりに入店。
(そんな大げさなことじゃないけど)
買うものは決まっていた。

ソルティライチ。

「おいしく 塩分・水分補給」
うんうん、大事だよね……。
これは最近、
パートナーがよく飲んでいるものだ。
甘すぎなくて、
さっぱりしていて、
おいしい。
……あ、KIRINの回し者じゃないですよ、
念のため。

母の味ならぬ、
パートナーの味。
……それはそれで、なんだか卑猥だな。
まあいいや、とにかく、
乾いていた喉も、
乾いていた心も、
これで潤された。

パートナー、ありがとう……。
一気に半分は飲みほしながら、
夜には会えるパートナーに、
感謝の念を捧げたのだった。

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