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娘のつぶやき『君の名は。』

映画『君の名は。』を子どもふたり連れて見に行った。この秋は映画を見たい気持ちが強くあり、というのも、見たいものが次から次にロードショーになるからだ。いちばん楽しみにしているのは『永い言い訳』、夫婦で楽しみにしているのは『聖の青春』、昨日から急に気になり始めたのが『聲の形』、もう終わってしまったけど見たくて見れないままなのが『さざなみ』、最近見たのが『怒り』、『ズートピア』は家族全員で見た。そのあとガゼルの歌う歌に家族全員ではまったっけ。ガゼルの色気は忘れられない。

君の名は。をみた夜、お風呂で5歳の娘に感想を聞いてみた。「どこか印象に残った場面ある?」「最後の階段のところでね、男の子から女の子に声をかけたでしょ?そこを見てやっぱり男の子の方が強いんだなって思った」

女の子より男の子のほうが強いと決まったわけじゃないんだよと言いたい気がした。でも、深海誠監督は、男の子から女の子に声をかけさせたわけだ。女の子のみつはから、男の子の瀧にでもよかったのに。(ちなみに、私は深海誠という人をまったく知らなかった。『君の名は。』の評判を聞いてから名前を知った)そこに監督の意図、価値観が透けて見えるような気がした。娘がそこを印象的だと言っているのは、なんだかすごいなと思った。なるほどな、というか。監督は、男の子から声をかけさせたかったんだね。つまりそういうことだね。

エンドロールで、知り合いの名前が目につくようになったのは20代後半から。つまり、知り合いや知人や同僚が、映画という作品に関わるようになっているわけです。『君の名は。』では音楽プロデューサーに知り合いの名前が。しびれました。主題歌も買っちゃったしなぁ。野田洋次郎さんの声は、耳を捉えて離さない力がある。少なくとも私には。

先日、近所のブックオフで『秒速5センチメートル』が置いてあるのをみた。それが頭のどこかに引っかかっていて、また会社の後輩が「僕は、君の名は。の前の作品の方が好きでした」と言っていた言葉もどこかに残っていて、もしあれがまだあるなら買ってみようかなと思っていた。『君の名は。』を見たあとだったら間違いなくその場で買っていたが、『君の名は。』を見る前だったので速決できずにいたのだけど、今日見に行ったら、売れてしまっていた。やっぱりなー。タイミングってありますよね。

映画が好きかと問われれば好きです。
自分の心に引っかかるものは、だいたい見るようにしている。それは私の心の声を投影していることが多いから。そして、映画に子連れで行くことにもけっこう積極的である。(すみません)3歳の子は2時間なかなかもたないけど、でも映画を見るのは好きなよう。行こうというとふたつ返事で「行こう」と応答がある。

映画を見に行くのは、色々とハードルが高いこともあるので、そんなときは、自宅でDVDを見る。3歳と5歳のふたりがそろって集中してみられる、現在のマイブームは(ちなみにマイブームは一週間とかで変遷していきます)『猫の恩返し』。これは私たち夫婦の思い出の作品でもあるので、これを娘たちが見ているのはなんだか不思議な気がするけれど。いわゆるジブリに登場する整った顔立ち、ではない子が主人公なところがわたしは好きで、ジブリだけどジブリとは一線を画す作品。バロンはカッコいいね。バロンの声が山田孝之さんで、その昔仕事で関わった思い出がよみがえってきます。役者という仕事が本当にぴったりな人です。

外で映画を見れないならば自宅でという方針は、ちょっと前までは、わたしひとりが楽しむためのものであった。でも今や子どもと一緒に楽しんだ方が2倍も3倍も楽しいと知ってしまったので、皆で見れるものを選ぶようになった。本当に面白いものは年齢を問わないので、実は誰も無理しなくていい。

最後に『怒り』の話を。このみずみずしい演技をする女の子は誰なんだろう?と思い続けた2時間だったのだけど、エンドロールでそれが広瀬すずと知った。びっくりした。評判は常々聞いていたが、本当にすごかった。これから注目してしまうかもしれません。

そんな映画談義でした。
子どもの感想を書きたくて書き始めたけど映画の備忘録になってしまいました。

注)上段の絵は、長女と兄の合作。iPadで描いたもの。


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