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「やらせる側」と「やる側」からの脱出

訪れてくださり、ありがとうございます。
本記事は、米国オレゴン州・ワシントン州を中心に毎月10000部発刊されている「夕焼け新聞」に連載中の『第8スタジオ』というコラムの転載記事(修正・加筆含む)です。本記事は、1本300円の入場料をいただきます(価格は字数や内容によって変動します)。なお「夕焼け新聞」というマガジンでご購入頂くと、過去記事もこれからの記事も読むことができます。

「第8スタジオ」は1ヶ月に1本のペースで配信しています。2017年からスタートし、現在までに63本の記事をお届けしてきました。現時点で終了予定はありません。
 異国で暮らす日本人の葛藤、就活、仕事、家庭、育児、バイリンガル教育、ギフテッド教育などについて書いてきました。今後も取材を続けます。ここまで続けてこれたのは読者さまのおかげです。ありがとうございます。2023年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

2023年が始まって、あっという間にひと月が経ちましたが、いかがお過ごしですか。

1月初旬は雨で、雨で、雨で、精神が蝕まれていくのがわかりました。晴天がいかに私の心を支えてくれているのかを実感した、そんな先月でした。太陽がある有り難さに気づかせてくれた、そんな雨でした。

そういえば、髪をばっさりショートカットにしましたよ。

肩の上で揺れています。ほんとうに軽い。軽いっていいですね。簡単にうしろを振り向ける(笑)。バッサリいくのは、気分転換のもっとも簡単な方法だったと久しぶりに思い出しました。気分が落ち込んでいる方がいらしたら、ヘアカットおすすめです。


さて、今回は第二言語習得のお話。

アメリカで暮らす日本人の子女のほとんどは、英語が強くなっていくのが自然ですし(無論ここはアメリカですからね)、それはつまり、日本語の維持・向上の難しさと表裏一体の問題であります。子育て真最中の皆さんも子育てを終えた皆さんも、周知の事実でしょう。

海の向こうに暮らす私のママ友は「アメリカに住んでいれば英語が自然にできるようになるんだろうね、うらやましい」と口にしますが、それは虚偽で、ふたつの言語を同時に学んでいくというのはヒマラヤ山脈を大きな荷物を抱えて登っていくようなものです。荷物を投げ捨てて下山したくなることが何度もあります。

本コラムでも、折に触れて、我が家の言語問題について触れてきました。

我が家の子供たちの抱える問題は、ずばり「英語の習得」です。もしも、アメリカに住んで子供を育てているあなたにとっての問題が「日本語の習得」なのならば、私の記す「英語の習得」問題を「日本語の習得」問題に置き換えて読み進めていってくださると嬉しいです。

1月末、ロサンゼルスの会場で英検3級の一次試験を受けてきました。受けたのは、私です。

子供も受けましたが、私も受けました。

自分が常に「励ます側」に居続けることに疑問を抱いたからです。

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