見出し画像

形あるものと、そうでないもの。

展示会ラッシュの季節になった。
卒業制作展、個展、コンペティションなど、いろんなそこかしこで、支援しているアーティストやクリエイターが作品を発表している。

『学生クリエイター』と仕事をするようになって、今年で2度目のこの季節。毎度のことながら、情報が同時多発過ぎて追いきれなくなってきた。

背に腹は代えられないとのことで、公式ツイッター上でも学生に呼びかける。もはやどんと来いという感じ。

まぁ、なんというか、仕方ないことでもある。それぞれがそれぞれの分野、世界で戦っていて、作品としてアウトプットする時期も普段はまちまちなのだが、期末や卒業も差し迫ったこの時期には集中するのも当然だ。

それを、いかに集約して情報の交通整理をするかが、ぼくら事務局の役割。誰がどこで何をやっているかを、把握して、的確な時期に広報サポートをする。

そんな中今朝は一通のDMが届いた。ぼくらのサポートしている学生の1人からの展示案内だ。

このアーティストは、昨年度からずっと作品展などを観に行っているのだが、毎回ウェブサイトやSNSでの告知連絡以外にも、こうしてDMを送ってくる。『来てくれ』と念に近いものすら漂ってくるようだ。そして、ぼくはこのDMを二つ折りにして、ほぼ日手帳のポケットに入れる。そうすると、いつでもどこでも参照できるし、喫茶店など手が空いたタイミングがあればマンスリーの予定に書き入れるだろう。

書くか書かないか。

これ、意外と重要なことだと思っている。ぼくは予定をiPhoneで家族共有のカレンダーアプリで管理しているが、自分だけの予定、もしくは本当に忘れたくない予定はほぼ日手帳に書き入れる。

どうしても忘れられない予定とは、大事な友達の誕生日だったり、結婚記念日だったり、家族親戚との予定だったりする。

それ以外にメモ程度の予定なら、わざわざ全部は書き写さない。例えば、ゴミの日とか。

この『わざわざ』感が出たか、出ないかがぼくにとって、重要だと感じている。そのイベントや展示に行くか行かないか。基本的には全部行きたいのだ。

Facebookなどを見ると、今日開催のイベントが○○件などと表記されていて、もはやなにかの風景かのように無視されている。ただ、そこにじぶんがメモなり何なり書き残したものがあるとだいぶ変わってくる。ただの『テキスト』から『物質』としての情報になる。

ここ数年で、SNSやクラウド予定表などでとても世の中は便利になった。だけどその分、情報量が爆増している。ぼくが個人的に情報の処理能力が遅いのもあるとは思うのだけど、それだけでもないような気がしてる。そして、その情報量は受け手に対して少なくない疲労感を及ぼしている気がするのだ。

情報の受け手がどうあるか?

こうした文章もそうだが、読む人がいて、そこからさらに行動する人がいる。(シェアしたり、コメントしたりなど)

そんな時に、じぶんが受け手や読み手だったらどう思うか?をつねに考えていたいなと思う。

noteもそうだが、今はこうして他人のアウトプットに接するに適した場所がたくさんある。そして今後もクリエイターは増えていく。そんな時代へ向けて、情報の送り手としてのリテラシーを身に付けていきたいと思うのだ。

簡単で、すぐ届くからいいという時代は、もうとうに過ぎてしまっている。

今日のnote

その日に読んで『スキ』をつけたものを紹介します。今日はこちら!

届けたい人に届けること。情報を、とにかくたくさんの人にばらまく時代は終わりを告げようとしている。




ぼくも誰かの応援をしようと思います!