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たけのこ@マンガライターが2024年2月に読んで面白かったマンガ!

ほっっ…………んとに飛ぶように過ぎ去っていきましたね2月。
なんだこれ。ある意味あるのか2月。

失礼言葉がすぎました。
でもあまりにも早くてびっくりしちゃったんですよほんとに。おかげでなのかどうなのか、選んだマンガも後半に読んだマンガが多いような……これはまあ偶然かもしれませんが。

そんな2月の感想です!

なんだろう、曲者ぞろいですねこうやってみると。
王道っぽいのがあるとすれば、『恋せよまやかし天使ども』くらいでしょうか。今月はジャンプとかから選んでないし。どっちかというとちょっと気持ちがひん曲がっていたのかもしれません(笑

というわけで個別いきましょーー!(笑


――の前に、これまでAmazonさんのリンク張ってたんですけど、画像が出なくなってしまったので、DMMさんのリンクを張ることにいたしました。

わたし的にはちょっとした箸休めのための画像が欲しいだけなのですが、紙が欲しいとか、電書はkindleで買ってるという方は、ご自身で本屋におもむくか検索してお買い求めください。
あ、別にどんな方法をとったところでわたしに何かしらのお金が入ったりすることはございません(笑


『ザ・キンクス』

榎本俊二先生の新作ですね。
なかなかどうしてこれが気合はいっておりまして。昔は結構エロとかグロとかの表現もつかってましたけど、最近はナリをひそめているので、どなたでも読みやすい作品となっております。錦久(キンク)一家のほのぼの日常マンガです。

タイトルの絵とかとにかく圧巻でして。気合の入りようが伝わるってものです。話の内容をうけてタイトル画が決まる、みたいなメタ表現とか、そもそも1話からして劇中劇でタイトルが変わっちゃうお話だったり。熟練の技術を遺憾なく発揮したシュールコメディに仕上がってます。さすがです。


『みちかとまり』2巻

そして待望の2巻。
いやーじつはわたし1巻読んだ段階では「正直、よくわからん……」って思ってたんですよ。なんだかちょっとグロかったりもしますし、どう進むのかもよくわからないし。
で、懐疑的になりながらも読んでみた2巻。読んだ率直の感想は「やっぱりわからん」でした(笑 白アリ王子とかなによ(笑
いやでもわたしのなかで1巻と明確に違ったことがあって、なんというか物語の雰囲気がつかめてきたというか。これっていわゆる「因習ホラー」のお話なのでは?と。そうやって方向が見えてきたことで、素直に楽しむ心構えができてきたんです。

あーこれで最後まで楽しんでついていけます。
そんな予感にあふれる2巻でした。まあ先生は基本天才ですから。疑ったわたくしめがバカでありました。


『金継ぎおじさん』

というわけでマガジンハウスのWEBサイト「SHURO」からの刺客『金継ぎおじさん』です。SHUROに掲載されているマンガは幅がひろくて、捉えどころのない部分もあるのですが、川勝徳重先生とかがやってるって聞いた段階で結構好感度高かったわけです。

そして、単行本になったものを実際買ってみたところこれがなかなかどうしておもしろいじゃないですか。SHURO株上がってます。ほかにも「トーチ」「路草」「SHURO」「Sofa(アンドソファ)」あたりはかなり独自性があって楽しいですね。

そんな『金継ぎおじさん』。
割れてしまった器などを、金を使って直す「金継ぎ」をなりわいとするおじさんのお話。まずは依頼を一回断るのですが、結局引き受けてくれるめんどくさい人柄。
しかし割れてしまったものを直すって、もうそれだけでもドラマが生まれそうじゃないですか。実際、派手ではないけどなにかいいものを見たなと思わせるお話ばかりでとても面白かったです。


『佐々々奈々の究明』上下巻

そしてこちらは墨をつかってマンガを描く森泉岳土先生の新作です。
墨っぽさに関しては、正直これまでの作品のほうが「おおっ墨だっ」って感じがあったのは確かなのですが、その分、今作はかなり読みやすく仕上がっています。上下巻で読みやすいですし、どなたにもオススメできるいいミステリマンガです。

姉妹が探偵役となっており、お姉ちゃんが探偵、妹がワトソンという感じ。そしてお姉ちゃんは基本、家から出ない安楽椅子探偵です。
最初、原作あるのかと思うくらいちゃんとミステリしていて、それだけでももうビックリですし、この姉妹の距離感がいいんですよ。不器用で表になかなか現れないけれど親愛があるし、信頼がある。

この作品は上下巻で終わってますけど、この姉妹を軸にしてシリーズ展開してほしいと切に願っております。


『冒険者絶対殺すダンジョン』

そしてこちらは道満晴明先生の新作
飛行機につぶされて転生してダンジョンを清掃とか整備を行う側になってしまった主人公たち。ダンジョンを制覇しようとする冒険者を日々迎え撃つのでした。

道満晴明はわたしはエロマンガのイメージばっかりだったのですが、最近は普通のマンガばっかりですよね。今作もまた結構先生らしく自由で、ファンタジー世界感がゆえにちょいグロぐらいの表現は駆使して楽しく描いてるって感じが素敵です。


『恋せよまやかし天使ども』2巻

そしてこちらも待望の2巻です。
いやー見目麗しいっていうのはいやしですわ。すばらしい限りです。どちらも裏の顔があるヒーローとヒロインによる恋愛もの

しかしこの2巻は2巻全部使って次に続く谷の部分の布石をはったみたいな感じになってしまって、もうすでに次の巻を読むのがツライです(勝手な想像です)。

なんにしろ『うるわしの宵の月』といい『ゆびさきと恋々』といい今作といい、スピカワークスにしーげるさんの力量には感服であります。


『タワーダンジョン』

2月、ベテラン先生の新作ばっかりですね。こちらは弐瓶勉先生の新作です。さらわれたお姫様を助けだすために、タワー型のダンジョンに乗りこんでいく正統派ダンジョンファンタジーですね。

とはいえ、先生らしいきもちわるーーいクリーチャー?みたいなやつとか出てきますし、絵柄はさすがに先生節ですし、先生のファンも、ダンジョンファンタジー好きも要チェックな作品です。


『片白の医端者』

で、こちらは岩飛猫先生の新作ですね、そんなのばっか(笑
この世とあの世の間のような、なにか中庸な空間で妖怪を相手に施術をおこなう医者のお話。

先生の作品に通ずるように基本、不穏なんですよ。でも表向きはコミカルなんですよ。この塩梅がすばらしいんですよね。楽しいんだけど、どこか不穏。このバランス感覚。いろいろ謎みたいなものもありますし、怖いけど気になってしまうみたいな感覚にとらわれます。


『あくたの死に際』2巻

これも2巻か。小説家を目指し脱サラした主人公のお話。
1巻は親友に全部お膳立ててもらって、尻を叩いてもらったイメージがあったのですが、2巻はみずからの衝動にしたがって動きはじめた感じがあったのが良かったです。

どこの世の中にも悪いひとっていますからね。しかも、普段はそんなに悪い人ってわけじゃなかったり、むしろ表向きはいいひとだったりもするのが世の常ってものですよね。いやはや。

漫画家さんもクリエイターですから、やはりクリエイターものを描かせるとその描写のリアルさというか、切迫感とかは真にせまるものが見られるのでいいですね。


『日本の月はまるく見える』

そして10作目はこちら。

BLが好きでマンガを描く主人公。母国中国では規制が厳しくBL作品も自由に描くことができない。そんななか日本で本を出せるかも?という流れになり、日本と中国を行ききすることに。

このマンガ自体は日本で出ている形かと思いますが、主人公の感じ方とか考え方とかに微妙に異国感を感じるあたり、海外マンガを読んでいるような楽しさがあります。他国からみる日本といいますか。

最近は国の垣根もだいぶ下がっているでしょうから、こういう状況もたくさん生まれてきているんでしょうね。


その他


というわけでの10作品でした。名前だけですが、惜しくも10選には入らなかったのはこちら。

天津水市「がご」撲滅だより がごはん
幕末女子高生 鬼と夜明け』3巻
ENDO』 2巻
EVOL (イーヴォー)』7巻

でした!
そして2月は屋宜知宏先生のこちらの読み切りが話題になりましたね。

ヒトナー - 屋宜知宏 | 少年ジャンプ+ 

ちなみにこれとは全く関係なく「猿の惑星」に関するアンケートをとってみたところ、1作目は見たが4割、見たことはないと結論は知ってるけど見たことはないが半分。シリーズ5作を全部見たのは1割という結果でしたね。

いえ、読み切りとはなんの関係もありませんよ。


そして旧作では長らく積んであった『恋は光』全7巻をついに読みまして。
noteにクソデカ感情を発露してしまったので、ネタバレ上等な人は感想ぜひどうぞ。ネタバレされたくない人は読まないでくださいませ。


あとは今敏監督のOPUS 《完全版》も読みました。

ただの天才の天才ムーブでただただ天才でした。普通に天才確認をした、って感じ。なんの驚きもないただの天才です。思わず『パプリカ』と『パーフェクトブルー』を借りてきました。
そういえば、『パーフェクトブルー』は昔noteでレビュー書きました。今読むと、つたないなぁと思う部分もありますけど、今もちょこちょこ人が来てくれる息の長いレビューです。

以上、そんな2月でした!
あーなんか2月ほんと短かった感じがするからなんか自分のなかで消化不良です(笑

まあ3月も頑張っていきましょー!


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