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たけのこ@マンガライターが2024年1月に読んで面白かったマンガ!

さて。

2024年もはじまりまして、はや1か月。(と半月)
どうでしょう。いい出会いに恵まれておりますでしょうか。

ぜんぜん関係ないのですが、わたし大体2月って苦手で(笑
単純に短いじゃないですか。今年はうるう年とはいえ29日ですから。そうすると、気がついたらもう今月終わりじゃん!ってなりがちなんですよ(笑 大抵、そういうときには詰まってる仕事とかがあるわけです(笑

まあそんな2月に対する恨み節はおいておいて、1月面白かったマンガのお話いたしますね。

はい!秀作ぞろいって感じですね。
ここで終わってしまったのも3作品。わたしが最後までちゃんと買い続けることって、それだけで結構珍しかったりしますし、そういう作品にはやはり愛があるので、推したくなるんですよね。

では個別いきます!


『ニセモノの錬金術師』

まずはAmazonさんでも1位になっていたらしいなど、わりと大きな話題になっている『ニセモノの錬金術師』です。
異世界もので、チートで錬金術して……っていう感じではあるのですが、奴隷の設定だったり、チート能力の細かいルールだったり、とにかく設定が細かい。エルフの女の子とか、1巻の段階ではぜんぜん先の見えてこない要素なんかもありますし、難しさもあると思うんですよ。

でもこれがなんか面白いんですよね。
なんでしょうね。キャラの強さはもちろんあると思います。あとは、なんかその見えないなかですこしづつ積みかさねていく感じが、「ゲームっぽい」と感じるときもあったかもしれません。異世界転生者なんだって表明するのも中盤ですしね。

「海賊王に俺はなるぜ!」みたいなわかりやすい目標とかはないんですけど、だんだん物語が見えてくる心地よさというか、こう、TRPGでもやってるみたいな感覚が良かったかなって思います。


『ドッグスレッド』

そして野田サトル先生の新作ですね。いやー面白かった。
連載のときは、『スピナマラダ』を読んだあとでしたし、ふーんだいたい一緒なのかな……くらいの印象でしたが、単行本で読んだら、面白っ!ってなりました。確認していないのですが単行本では細かいところを結構変えてきていたのではないでしょうか。

アイスホッケーというニッチなスポーツではありますが、どうせそのうち変態も出てくるのでしょう。先生なら安心して先を任せられる!という謎の心地よさを感じることができた1巻でした。


『スカベンジャーズアナザースカイ』2巻

かわいい顔した女の子たちが、なぞの空間にいって怪物を倒して日銭をかせぐ。命の価値は結構やすくて、死なずに戻ることができればとりあえず回復は出来るみたいだけど痛みは残ったり。いろんなアイテムがあって効果がそれぞれで……みたいなゲームっぽい雰囲気がなかなか良きです。

あんまり見たこともないものを見たいという欲求強いわたし的には、このゲームっぽい感じや、かわいい顔しているのに結構エグイことやらされていることとか、あとはデジタル作画ですよね。このへんがなかなか目新しい印象に繋がってると思います。


『朝子のムジカ!!』3巻

ああー終わってしまったよ。まだまだ続けそうだったから、このへんで……って肩をたたかれてしまったのかしら。悔しい。

面白かったんですよ。少なくともわたし個人としては。話は離婚して田舎に帰った女性が、昔やっていたトランペットをまたやりだす話っていうそこまで鋭い何かが……っていうわけではないのですが、なんでしょう。描いている世代感に共感しやすいのか、テンポ感が心地よいのか……。
ちょっとこの辺りわたしのなかでも言語化できていないので、今度ちゃんと言語化して記事にしようと思ってます。もっとみんなに読んでほしいです。面白いよ。


『下北沢バックヤードストーリー』3巻

完結の3巻でありました。
古着屋さんが婚約者に出ていかれ、その理由をさぐるために元カノをめぐりめぐって自分のダメだったところを聞いてまわるお話ですね。無事完結ということで。3巻で終わっているので、まとめて読むのにオススメです。

古着屋のお仕事ものとしてもしっかりしていて楽しいですし、恋愛ものとしても楽しいけど、自分の悪かったところを元カノのとこに聞きに行くって、相当あつかましいというか(笑 仮にわたしが彼女だったら、イヤ……かなぁどうだろう。そもそも元カノに会ってほしくなさとかはあるけども。


『魔女のエデン』1巻2巻

今月のKi-oon作品ですね。
いや今月というほど毎月も選んではいないのですが、わりとどれも高クオリティで、絵の強いものが多くて、選びたいって思うものが出てきますね。

2巻同時に出たこちらも、すばらしい絵のクオリティを持った骨太ファンタジーで、Ki-oonの目利きといいますか、やっぱり「フランスで受けるかどうか」という日本とは違った基準をもっているのがわたしの心に刺さるんだと思います。ぜひどうぞ。


『神客万来!』6巻

ということでこちらも完結の6巻ですね。
ねむ先生のマンガはわたしはやっぱりホワホワしてるやつのほうが好きです。あんまり思いなやんで答えがでなかったり、暗い方向に行っちゃったりするよりも、元気に前向きに突き進んで、えいやー!で仲良くなっちゃうみたいな。

だからこの作品は好きな作品でした。もっと続いてほしかった気もしますが、また新しい作品が見れるというのであれば、それはそれで楽しみでもありますね。


『東大の三姉妹』

磯谷友紀先生の新作は東大卒の三姉妹。そして東大に入れなかった……のか入らなかったのか。そんな弟もあわせた4人のお話です。

弟くんがいることによって、東大の女性たちを客観的に描きだす感じなんでしょうね。キモはやっぱり「東大」というキーワードですね。たぶん東大出身の女性にたくさん取材を行ったのでしょう。社会に出てからも「東大」という呪縛にどこか縛られる様が描かれます。
たぶん実際に東大出身のかたであればめちゃくちゃ共感できるエピソードが満載なのではないでしょうか。先生らしく、そういうエピソードをさらっと丁寧に描きだしてくれるのが素敵です。



『九井諒子ラクガキ本 デイドリーム・アワー』

今月一番インパクトがあったのはこちらでしょう。
まあこれがマンガか?と言われると、マンガもありますけどあくまでも大筋は「ラクガキ本」なのでマンガじゃなくない?って言われるかもしれませんけど、すっごく衝撃的な1冊でしたので。

『ダンジョン飯』を読んでいただいた方は九井先生が天才であることは重々承知だとは思いますが、これを見てまーーーーーーーーほんと天才だなっていう思いを強く、つよーーーくした次第でした。

ちょっとだけ描かれている普通の絵もすごくうまいんですけど、それ以上にマンガの絵といいますか、記号化された絵の描きわけが死ぬほどうまいんですよ。どれとはいいませんけど、キャラデザで「髪型とか服装入れかえたらみんな一緒じゃん」とか「髪の毛の色が一緒だったら区別がつかない」とかって結構あるじゃないですか。
それって、やっぱり記号化されてしまうと画一的になりやすくなっちゃうってことなんだと思うので仕方ない部分ももちろんあるんですけど、そういう記号化に負けない描きわけ力。いやこれ、ホント天才ですよ。

実際に服を入れ替えたり、種族を変えたり……そんなことを「ラクガキ」といいきるレベルでやってのけるこの画力。いやーもうほんとどこの天才だ……あ、九井先生か……じゃ仕方ないか。みたいな感じです。


『ダンボールバチェラー』上巻

そして最後に選んだのはこちら。
ジャンプラからですね。クソ女に幸あれとどっちにしようか悩んだのですが、悩んだ挙句こちらにしました。なんといってもマンガがうまい

お話は非モテの男たちがつどう日雇いの工場に、ヒロインがやってきたせいで、ダンボールに囲まれた場末のバチェラーが開始されるお話です。
上下巻で完結なので、それほど大きく広げる話じゃないのは最初かそのつもりなんだとは思いますけど、ちょっとやっぱりお話のスケールの小ささは感じるのはまあ確かなんですよ。

でもね、さっきも言いましたけどとにかくマンガがうまいんですよ。
ここで、こう持って行って、こんな表現でこう見せる!みたいな、脚本も自由でいいですし、それを余すところなく表現する絵の力。そんなマンガがうまい!とほんとに思わせる強さがありました。

この作品だけですごく話題になって……とかはちょっと難しいかもしれませんが、次作とかで、もっと王道的なお話を持ってきた日には天下をとれる実力があると思います。

すごく楽しみです。



その他

というわけでのその他です。
ちょっと疲れてきたので、いい加減に書いていきますとなにげなく読んだ旧作の『酒と鬼は二合まで』がなんか面白かったです。キャラがかわいいってことなのかなぁ。こういうとき自分の好きなマンガってたくさんあるので、いまいち理由がはっきりしないことが多くて困ります(笑

そして子供のために買ったコロコロにのっていたのがとっても面白かったので、読んでみた『なんと! でんぢゃらすじーさん』もすごーく面白かったですね。
マンガ表現に対する挑戦の塊。これをもう何十年とかつつけてますもんね。いやーすごい。なんか子供向けだからそう話題になっていないような気もするのですが、令和の赤塚不二夫と言っても過言じゃないんじゃないでしょうか。すごかったです。

あとはこのSHUROの読み切りが話題になりましたね。
『みっちゃんの皮膚』

いやー胃下舌ミィ先生のマンガすっごく好きだったんですよ。これです。

なかなか刺さりづらいかなぁと思いながらも、なんどかオススメした覚えがあるので、ここにきて話題になっててうれしいです。はやく本になってほしいけど、まだしばらく先ですかね。


さてそんな1月でした。
やっと感想かけて一安心です(笑

とかいっているうちにもう半分が終わっているので、今月も頑張っていきましょう!


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