見出し画像

帰る場所

帰省ラッシュ
uターンラッシュ
おせちに初詣家族団欒
どれもごく普通の事なのだけれど
私にとってはどれも普通ではない。
帰る家はない。
実家はない。
親、祖母、姉、弟も生きているのに
私はそこに帰ることができない。
団欒の映像
空港での久しぶりの再会の映像を見ると
なんとも言えない気持ちになり
込み上げてくる何かが渦を巻く。
私の息子母から見れば孫にすら
あけましておめでとうのラインも
お年玉の連絡もない。
私はこの時期が1番嫌いかもしれない。
全て自分一人で息子へ
クリスマスプレゼント、食事
大晦日、元旦のご飯作り、お年玉
それらを一人でする事に
疲れ、虚しさ、孤独を酷く感じる。
インスタを見ても友達は
ばぁばの家に集い
お年玉におせち初売りに家族で行く
写真がアップされ胸が締め付けられる。
息子には寂しい思い、辛い思いをさせまいと
お年玉もクリスマスプレゼントも奮発し
ゲーム形式やなぞなぞ形式で
渡すなどして息子は小さい頃から
10月後半からこの時期を楽しみにしている。
「一人で頑張ってるね」
そんな言葉だけでいいのだ。
母や祖母から貰いたいものは。
でも行けばきっと疎ましい顔で見られ
食事も用意してくれず
息子にお年玉もくれない。
1年また1年私は何が為に頑張っているのだろう
生きているのだろう。
「息子がいるから」
ただそれだけ。
私も親が欲しい。
実家、帰る家みんなで集う団欒が欲しい。
子供の頃サンタさんに頼んだ
「本当のお母さん」は来なかった。
あの人は私の本当のお母さんだからだ。
私に子供でいられる時はなかった。
子供になりたい。
今でも「お母さんが欲しい」
と思っている。
あんたは頑張ってるよ。
一人でよくやったね。
と言ってくれるお母さんが欲しい。
帰る場所がある事は普通の事なんかじゃないんだよ。

あなたのサポートが私の書く源になり生活費になります!! サポートしてしていただけるととても嬉しいです!!