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Design of Tea Ceremony |〈距離〉を変えずに〈距離感〉を変えるデザイン

Design of Tea Ceremony |炉とか風炉とか 季節によって変わるお点前 で、季節により釜の位置が変わることをお伝えしました。

変わるのは釜の位置だけではありません。
亭主(お茶を点てる人)の座る向きも変わります。

風炉(夏の季節・右下図)では、亭主の目線は客を捉えないのに対し
炉(冬の季節・左下図)では、主客は炉を挟んでゆるやかに向かい合う。

(鼻と目で体の向きを表しています。鳥のお茶会みたいに見えますね)

まぁね、これから暑くなっていく季節、向かい合っていると暑苦しいですからね。

実際の主客(亭主と客のこと)の距離は変わりませんが
亭主の体の向きが変わることで、主客の心理的な距離、距離感が変わります。

Design of Tea Ceremony
距離は変わらなくても、体の向きが変わることで距離感が変わる


少し込み合った電車の中で、相手との距離が近くても、向かい合っている場合と視線が交わらないような体の向きでは、感じる距離感が違いますよね。
というよりも、相対しないような位置取りを自然とします。

また、議論を活発化させるファシリテーションの手法においても、机やいすの向きは重要だと言われていますよね。

体の向きを意識して空間をデザインするというのは、
特に狭い空間の活用に使えそう
な気がするんですが、いかがでしょうか?
近く感じさせる体の向き、遠く感じさせる体の向き。
公共の場、住宅、話し合いの場、それぞれの設計で活かせそうです。



(断りを入れるまでもなく、上記一切は個人的な見解です。
さらにいうと、お稽古を続ける中で、考えもまた変わっていくような気がします。)

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